〔一般〕第6条第1項のうち、耐圧試験・材料・安全装置・液面計・緊急遮断・電気・検知警報・防消火など、設備に付ける措置の論点を並べた記事です。見出しが論点名なので、目次から引いてください。
〔一般〕第6条(技術上の基準):①号の読み方と配置・距離|②設備・安全装置・防災設備|③製造の方法|液石則と取扱主任者
目次
- 耐圧試験と気密試験 ── 液体1.5倍・気体1.25倍、気密は常用の圧力以上。ガスの種類で変わらない
- 材料と溶接接合 ── 可燃性・毒性・酸素はガス設備全体。毒性ガスの配管は溶接が原則
- 安全装置と放出管 ── 圧力計と安全装置の両方。作動は「許容圧力を超えたとき」
- 液面計 ── 液化ガスの貯槽すべてに。丸形ガラス管は不活性ガス・酸素の超低温貯槽でしか使えない
- 貯槽の直近のバルブと緊急遮断 ── 直近バルブは使用時以外閉止、5,000L以上は送り出し・受け入れの両方に遮断措置
- 電気設備の防爆と保安電力 ── 防爆は可燃性ガス(アンモニア等を除く)、停電対策はガスを問わない
- アセチレンの障壁と容器の破裂防止 ── 3か所の間すべてに障壁。破裂防止の措置は別に要る
- 漏えい検知警報設備 ── 可燃性・毒性・特定不活性ガスだけ。酸素と窒素には要らない
- 温度上昇防止措置 ── 可燃性・毒性の貯槽は無条件、ほかは可燃物の近くだけ。支柱も対象
- 識別措置と危険標識 ── 毒性ガスの製造施設は両方。どちらかでは代えられない
- 除害措置 ── 製造設備と容器置場の両方に
- 防消火設備 ── 可燃性・酸素・三フッ化窒素。酸素は入り、窒素は入らない
- バルブ・コックの操作 ── 製造設備のすべてのバルブ・コックと操作ボタン。ガスを問わない
耐圧試験と気密試験 ── 液体1.5倍・気体1.25倍、気密は常用の圧力以上。ガスの種類で変わらない

耐圧試験は水その他の安全な液体で常用の圧力の1.5倍以上が原則。液体が困難と認められるときだけ、空気・窒素などの気体で1.25倍以上(第1項第11号)。気密試験は常用の圧力以上で別に要ります(第12号)。どちらもガスの種類を問いません。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 耐圧試験の圧力は、製造するガスの種類で決まる(平成28年度 問18ハ) | × | 常用の圧力等で決まる |
| 水などの液体で行う耐圧試験は、常用の圧力の1.25倍で足りる | × | 液体は1.5倍以上(1.25倍は気体) |
| 水を使いにくいので、窒素ガスで常用の圧力をかけて耐圧試験をした | × | 気体なら1.25倍以上 |
| 耐圧試験に気体を使えるのは、液体での実施が難しいときだけ(令和6年度 問16イ) | ○ | 液体が原則 |
| 液体の耐圧試験に合格したので、気密試験は省いた | × | 強度を見る耐圧と、漏れを見る気密は別々に要る |
出題:12記述(平成28〜令和7年度)
- 気密試験は窒素の配管にも要る。ガス種の例外はない
- 「液化ガスは液体、圧縮ガスは気体で試験する」という区分はない。分かれるのは試験媒体(液体か気体か)と、液体が困難かどうか
- 「アセチレンは気体で試験し、水は使えない」という特例もない
- 特定設備検査の耐圧試験に合格した特定設備で使用開始前のものには、第11号の耐圧試験の定めがかからない(第11号ただし書。気密試験も第12号ただし書で同じ)
- 特定設備検査合格証で合格を確認でき、所定の期間(3年)内に完成検査を受ける特定設備は、その設備について完成検査を受けなくてよい(法第20条の2、〔一般〕第36条)
耐圧試験 ── 倍率は試験媒体で変わる(第11号)
| 試験媒体 | 試験圧力 |
|---|---|
| 液体(水など) | 常用の圧力の1.5倍以上(第二種特定設備等は1.3倍以上) |
| 気体(空気・窒素など) | 常用の圧力の1.25倍以上(第二種特定設備等は1.1倍以上) |
ガス種では変わりません。 気体は破裂すると蓄えたエネルギーが一気に解放されるので液体が原則で、気体の倍率も低く抑えられています。
関連:完成検査(検査の記事)
材料と溶接接合 ── 可燃性・毒性・酸素はガス設備全体。毒性ガスの配管は溶接が原則
| 定め | 対象 | 範囲・例外 |
|---|---|---|
| 材料(第1項第14号) | 可燃性ガス・毒性ガス・酸素 | ガス設備全体(高圧ガス設備以外も) |
| 材料(第14号) | それ以外のガス(窒素など) | 高圧ガス設備だけ |
| 配管・管継手・バルブの接合(第35号) | 毒性ガスのガス設備 | 溶接が原則。適当でなければ、強度のあるフランジ接合・ねじ接合継手で代えられる |
材料の定めはガス設備を単位にしていて、可燃性・毒性・酸素では高圧ガス設備以外のガス設備にも及びます。毒性ガスの配管の接合は溶接が原則ですが、例外があります。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| アセチレンの設備で材料の定めがかかるのは、高圧ガス設備に使う材料だけ | × | 可燃性ガスはガス設備全体 |
| 窒素の高圧ガス設備の材料は、ガスの化学的・物理的影響に耐えるものにする | ○ | 窒素は高圧ガス設備に限って適用 |
| 酸素の設備では、高圧ガス設備以外のガス設備の材料にも同じ定めがある | ○ | 酸素もガス設備全体 |
| 溶接以外の方法でアンモニアの配管を接合することは、一切認められない | × | 溶接が適当でなければフランジ・ねじ接合継手も可 |
| この事業所で配管を溶接で接合すべきガス設備は、アンモニアのものだけ | ○ | 第35号は毒性ガス |
出題:12記述(平成28〜令和7年度)
- ガス設備:製造設備のうち、製造する高圧ガスのガス(原料ガスを含む)が通る部分。高圧ガス設備:ガス設備のうち高圧ガスが通る部分(〔一般〕第2条第1項第14号・第15号)
- 「いかなる場合も」「一切」と断定していたら、例外の有無を疑う
- 配管を溶接で接合しても、漏えいのおそれのある箇所の危険標識は別に要る(→ 識別措置と危険標識)
安全装置と放出管 ── 圧力計と安全装置の両方。作動は「許容圧力を超えたとき」
| 圧力の言葉 | どの号で使うか |
|---|---|
| 常用の圧力 | 耐圧試験(1.5倍以上・1.25倍以上)・気密試験(常用の圧力以上)の基準 |
| 許容圧力(設備が現に許容できる最高の圧力) | 安全装置が作動する基準。超えたら直ちに許容圧力以下に戻す |
| 1.5倍 | 液体で行う耐圧試験の倍率。安全装置には出てこない |
高圧ガス設備には圧力計を設け、かつ、許容圧力を超えたら直ちに許容圧力以下に戻せる安全装置を設けます(第1項第19号、全ガス)。安全弁・破裂板には放出管を付けます(第20号。不活性ガス〔特定不活性ガスを除く〕と空気の設備を除く)。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 安全装置は、許容圧力の1.5倍を超えたら許容圧力以下に戻せるものでよい(平成28年度 問15ハ) | × | 許容圧力を超えたとき |
| 安全装置は、常用の圧力を超えたら常用の圧力以下に戻すもの | × | 基準は許容圧力 |
| 窒素の設備に安全装置を付けたので、圧力計は付けなかった | × | 条文は「かつ」で両方を求める |
| 酸素は可燃性ガスでないので、液化酸素の貯槽の安全弁に放出管は要らない | × | 除かれるのは不活性ガス(特定不活性ガスを除く)と空気だけ |
| 安全装置を設ける定めがあるのは、高圧ガス設備だけ | ○ | 「だけ」が正しい例 |
出題:10記述(平成28〜令和7年度)
- 1.5倍は耐圧試験の数値。似た数値を別の文脈から持ち込むのが、典型的な誤りの作り方です
- 安全装置:許容圧力は設備が現に許容できる最高の圧力。超えたら直ちに戻すのが条文の要求で、1.5倍まで待つ余地はない(→ 安全弁の設計/設置基準)
- 圧力計は異常を知る、安全装置は異常な圧力を逃がす。役割が違うのでどちらか一方では足りない(令和2年度 問15ハ は「両方が必要」で○)
- 放出管の開口部は、放出するガスの性質に応じた適切な位置にする
液面計 ── 液化ガスの貯槽すべてに。丸形ガラス管は不活性ガス・酸素の超低温貯槽でしか使えない
| 定め(第1項第22号) | 対象 |
|---|---|
| 液面計を設ける | 液化ガスの貯槽すべて |
| 丸形ガラス管液面計を使わない | 不活性ガス(特定不活性ガスを除く)・酸素の超低温貯槽以外の貯槽(アンモニアの貯槽など) |
| ガラス液面計の破損を防ぐ措置 | ガラス液面計を使うとき |
| 貯槽とガラス液面計をつなぐ配管に、破損時の漏えいを防ぐ措置 | 可燃性・毒性・特定不活性ガスの貯槽 |
液面計の設置はすべての液化ガスの貯槽、丸形ガラス管の禁止は不活性ガス(特定不活性ガスを除く)・酸素の超低温貯槽以外のすべての貯槽。ガラス液面計を使うなら、破損防止と接続配管の漏えい防止の二段構えです。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 液化アンモニアの貯槽の液面計に、丸形ガラス管液面計を採用できる | × | 使えない |
| 接続配管に漏えい防止措置をすれば、アンモニアの貯槽に丸形ガラス管液面計を使える | × | 前提から誤り。そもそも使えない |
| アンモニアの貯槽にガラス液面計を使うなら、破損防止と接続配管の漏えい防止の両方 | ○ | 二段構え |
| 液面計を設ける定めがあるのは、液化アンモニアの貯槽だけ | × | 液化ガスの貯槽すべて |
出題:6記述(平成28〜令和7年度)
- 「設置の義務(全液化ガス)」と「液面計の種類の制限」を混ぜる形に注意
- 禁止されている物を前提にして措置を語る記述は、前提の時点で×
貯槽の直近のバルブと緊急遮断 ── 直近バルブは使用時以外閉止、5,000L以上は送り出し・受け入れの両方に遮断措置
| 定め | 対象の貯槽 | 求めること |
|---|---|---|
| 直近のバルブ(第1項第24号) | 可燃性・毒性・酸素の貯槽 | 直近にバルブ(使用時以外は閉止)+ほかに1以上のバルブ(遮断措置のバルブを除く) |
| 緊急遮断(第25号) | 可燃性・毒性・酸素の液化ガスの貯槽で内容積5,000L以上 | 送り出し用・受け入れ用の配管の両方に、漏えい時に安全かつ速やかに遮断する措置 |
| 窒素などの貯槽 | ― | どちらも定めなし |
遮断措置は規模(内容積5,000L以上)とガス種(可燃性・毒性・酸素)のAND。直近バルブの閉止(平時の備え)と遮断措置(漏えい時)は目的が違い、引き換えにできません。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| ここにある貯槽はどれも内容積5,000L以上なので、すべての配管に遮断措置を講じる(平成28年度 問19ロ) | × | 対象は可燃性・毒性・酸素。窒素は含まれない |
| 液化アンモニアの貯槽は、送り出し用か受け入れ用のどちらか一方に遮断措置を講じればよい | × | 両方の配管 |
| 遮断するバルブを設けて使用時以外閉じていれば、直近のバルブは開けたままでよい | × | 直近のバルブも使用時以外は閉止 |
| 受け入れ用の配管に、直近のバルブのほか1以上のバルブを設け、直近のものは使用時以外閉じた | ○ | 数と閉止の2つの要求 |
| 内容積5,000L以上の貯槽でも、液化窒素の貯槽には遮断措置の定めがない | ○ | ガス種の要件 |
出題:12記述(平成28〜令和7年度)
- 「どちらか一方」は、両方必要な規定を選択に見せかける定番の形
- 第24号は規模の要件がなく、加圧蒸発器付き低温貯槽で直近にバルブがあるものは除かれる
- 防液堤も同じ「規模×ガス種」の形(→ 防液堤)
関連:安全装置(保安管理技術)
電気設備の防爆と保安電力 ── 防爆は可燃性ガス(アンモニア等を除く)、停電対策はガスを問わない
| 定め | 対象 | 引っかけ |
|---|---|---|
| 電気設備を防爆構造に(第1項第26号) | 可燃性ガス(アンモニア・ブロムメチルを除く)の高圧ガス設備に係る電気設備 | 設置場所とガスの種類に応じた防爆性能 |
| 停電等で機能を失わない措置(第27号) | 自動制御装置や保安に必要な設備(大臣が定めるもの)を置く製造施設。ガスの種類を問わない | 「酸素・窒素は不要」「夜間は止まっているから不要」は× |
防爆はガスの性質で決まる号、停電対策は全ガス共通の号です。ほかの号と同じ感覚で「酸素(窒素)は対象外」と判断すると外します。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 酸素の製造施設には、停電等に備える措置の定めがない | × | 酸素を除く規定はない |
| 停電等への措置は、アンモニアには要るが窒素には要らない | × | ガスの種類を問わない |
| 夜間に稼働しない事業所でも、保安に必要な設備に停電等への措置を講じる | ○ | 稼働の有無を問わない |
| アセチレンの高圧ガス設備の電気設備は、場所とガスに応じた防爆構造にする | ○ | 可燃性ガス |
出題:7記述(平成28〜令和7年度)
- 「製造していない間は不要」という条件付けも×
- 防爆構造の種類と選び方は防爆・静電気・電気設備へ
アセチレンの障壁と容器の破裂防止 ── 3か所の間すべてに障壁。破裂防止の措置は別に要る
| 定め | 場所 | 求めること |
|---|---|---|
| 容器の破裂防止(第1項第28号) | 圧縮アセチレンガスを容器に充塡する場所と、その充塡容器の容器置場 | 火災等で容器が破裂しない措置 |
| 障壁(第29号) | 圧縮機⇔充塡場所、圧縮機⇔容器置場、充塡場所⇔容器置場 | 厚さ12cm以上の鉄筋コンクリート造りか同等以上の強度 |
障壁は3つの組み合わせのすべてに要ります。障壁(第29号)と破裂防止の措置(第28号)は別々の義務で、一方で他方を代えられません。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 圧縮機と充塡場所、充塡場所と容器置場、圧縮機と容器置場の間すべてに障壁を設ける | ○ | 1つを落とす形が出る |
| 充塡場所と容器置場の間に障壁を設ければ、容器の破裂防止の措置は要らない | × | 第28号の措置は残る |
出題:2記述(平成28〜令和7年度)
- 圧縮機と、10MPa以上の圧縮ガスの充塡場所・その容器置場の間にも、同じ障壁の定めがある(第30号)
漏えい検知警報設備 ── 可燃性・毒性・特定不活性ガスだけ。酸素と窒素には要らない
| ガス | 漏えい検知警報設備(第1項第31号) | 防消火設備(第39号) |
|---|---|---|
| アセチレン(可燃性) | 要る | 要る |
| アンモニア(可燃性・毒性) | 要る | 要る |
| 酸素(支燃性) | 要らない | 要る |
| 窒素(不活性) | 要らない | 要らない |
漏えいしたガスが滞留するおそれのある場所に、漏えいを検知して警報する設備を設けます。対象は可燃性ガス・毒性ガス(告示で定めるもの)・特定不活性ガスの製造施設で、酸素と窒素は対象外です。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 漏えい検知警報設備は、アセチレンの製造施設には要り、酸素の製造施設には要らない(平成28年度 問14ロ) | ○ | 酸素は対象外 |
| アンモニアとアセチレンの製造施設に設け、酸素と窒素の製造施設には設けなかった | ○ | 「設けなかった」が正しい例 |
| アンモニアの製造施設には要るが、窒素の製造施設には要らない | ○ | 窒素は対象外(不活性ガスで対象は特定不活性ガスだけ) |
| 酸素も周囲の燃焼を激しくするので、漏えい検知警報設備が要る | × | それは防消火設備の考え方 |
出題:7記述(平成28〜令和7年度)
- 同じ問で防消火設備(酸素も対象)と並んで出る。号ごとに対象ガスを確かめる(→ 防消火設備)
- 記述に出てこないガスの要否は問われていない。書かれた範囲だけで判断する
温度上昇防止措置 ── 可燃性・毒性の貯槽は無条件、ほかは可燃物の近くだけ。支柱も対象
| 貯槽 | 温度上昇防止措置(第1項第32号) |
|---|---|
| 可燃性ガス・毒性ガスの貯槽(アンモニアなど) | 周辺の状況にかかわらず要る |
| それ以外の貯槽(酸素・窒素など) | 可燃性ガスの貯槽か可燃性物質を扱う設備の周辺にあるときだけ要る |
| 上の貯槽の支柱 | 貯槽と同じく要る |
条件の付き方が2種類あります。可燃性・毒性の貯槽は無条件、ほかの貯槽は周辺に可燃性の設備があるときだけ。どちらも貯槽と支柱の両方が対象です。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 液化アンモニアの貯槽にも、その支柱にも温度上昇防止措置は要らない(平成30年度 問17イ) | × | 貯槽と支柱の両方に要る |
| 液化アンモニアの貯槽には要るが、支柱には要らない | × | 支柱も対象 |
| 周辺に可燃性物質を扱う設備がなくても、液化アンモニアの貯槽と支柱に要る | ○ | 毒性・可燃性は無条件 |
| 近くに可燃性ガスの貯槽などがあるとき、液化酸素・液化窒素の貯槽と支柱に要る(平成28年度 問19ハ) | ○ | 条件付き |
出題:7記述(平成28〜令和7年度)
- 支柱:火災で加熱されると強度が落ち、貯槽が倒壊して大量漏えいにつながる(→ BLEVE)
- 対象を貯槽本体だけに絞る形が繰り返し出る
識別措置と危険標識 ── 毒性ガスの製造施設は両方。どちらかでは代えられない
| 措置(第1項第33号) | 内容 |
|---|---|
| 識別の措置 | 他の製造施設と区分し、外部から毒性ガスの製造施設と容易に分かるようにする |
| 危険標識 | ポンプ・バルブ・継手など、毒性ガスが漏えいするおそれのある箇所に掲げる |
| 対象 | 毒性ガスの製造施設(事業所例ではアンモニア) |
第33号は前段で識別の措置、後段で危険標識を求めます。「かつ」で結ばれた2つの措置で、片方を講じても他方は省けません。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 外部から毒性ガスの製造施設と分かる措置をとれば、危険標識は要らない | × | 両方要る |
| 漏えいのおそれのある箇所に危険標識を掲げれば、識別の措置は要らない | × | 両方要る |
| 危険標識を掲げるべき製造施設は、この事業所ではアンモニアのものだけ | ○ | 毒性ガスだけ |
| 配管を溶接で接合しても、漏えいのおそれのある箇所に危険標識が要る | ○ | 溶接接合(第35号)と標識は別の義務 |
出題:3記述(平成28〜令和7年度)
除害措置 ── 製造設備と容器置場の両方に
| 場所 | 定め |
|---|---|
| 製造設備(第1項第37号) | 漏えい時に安全かつ速やかに除害する措置 |
| 容器置場(第42号チ) | 同じ |
| 対象ガス | 特殊高圧ガス・五フッ化ヒ素等・亜硫酸ガス・アンモニア・塩素・クロルメチル・酸化エチレン・シアン化水素・ホスゲン・硫化水素 |
除害の措置は製造設備だけでなく容器置場にも要ります。根拠が第37号と第42号チの2か所に分かれているのが落とし穴です。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 漏えいしたアンモニアを除害する措置を、製造設備に備える | ○ | 第37号 |
| 除害の措置が要るのは、アンモニアの製造設備だけ | × | 容器置場も |
| 液化アンモニアの容器置場には、除害の措置を用意しなくてよい | × | 第42号チ |
出題:4記述(平成28〜令和7年度)
防消火設備 ── 可燃性・酸素・三フッ化窒素。酸素は入り、窒素は入らない
| 号 | 酸素は | 理由 |
|---|---|---|
| 火気距離 8m(第3号) | 対象外 | 自身が燃えないため |
| 漏えい検知警報(第31号) | 対象外 | 漏れても爆発も中毒も直接起こさない |
| 防消火設備(第39号) | 対象 | 油や有機物と接触すれば発火し、消火が極めて困難 |
| 緊急遮断(第25号) | 対象 | 漏れ続ければ助燃につながる |
| 可燃性⇔酸素の距離(第4号) | 対象 | 可燃性ガスと混ざれば激しく燃える |
酸素は自分では燃えませんが、周囲の可燃物の燃焼を激しくします。この二面性が、号ごとの扱いの違いを生んでいます。防消火設備は可燃性ガス・酸素・三フッ化窒素の製造施設が対象です。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 防消火設備は、アセチレンの製造施設には要り、酸素の製造施設には要らない(平成28年度 問14ハ) | × | 酸素も対象 |
| アンモニア・アセチレン・酸素の製造施設に設け、窒素の製造施設には設けなかった | ○ | 窒素は対象外 |
| 防消火設備が要るのは、アンモニアとアセチレンの製造施設だけ | × | 酸素を落とす形 |
| 酸素の製造施設にも、規模に応じた適切な防消火設備を適切な箇所に設ける | ○ |
出題:7記述(平成28〜令和7年度)
- 平成28年度 問14では、「アセチレンには必要、酸素には不要」という同じ形が、漏えい検知警報設備(ロ)では○、防消火設備(ハ)では×でした
- 油と酸素の組み合わせが最も危険という話は危険物の分類と混触危険で扱っています
- 容器置場の消火設備(第42号ヌ)は、可燃性ガス・特定不活性ガス・酸素・三フッ化窒素の容器置場が対象
バルブ・コックの操作 ── 製造設備のすべてのバルブ・コックと操作ボタン。ガスを問わない
| 範囲 | 第1項第41号の対象か |
|---|---|
| 製造設備に設けたバルブ・コック | 対象(製造設備全体) |
| ガス設備・高圧ガス設備に付いたものだけ | 狭すぎる(×) |
| 操作ボタン等で開閉するときの操作ボタン等 | 対象 |
| ガスの種類 | 問わない(窒素も) |
作業員がバルブ・コックを適切に操作できるようにする措置は、製造設備に設けたものすべてが対象です。操作ボタンで開閉するなら操作ボタン等も含みます。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| バルブ・コックには措置が要るが、それを開閉する操作ボタン等には要らない | × | 操作ボタン等も |
| 窒素の製造設備のバルブには、適切に操作できる措置の定めがない | × | ガスの種類を問わない |
| 措置が要るのは、製造設備のうちガス設備に設けたバルブ・コックまで | × | 製造設備全体 |
| 措置が要るバルブは、高圧ガス設備に付いたものに限られる | × | 製造設備全体 |
| これらの製造設備のバルブ・コックには、適切に操作できる措置が要る | ○ |
出題:5記述(平成28〜令和7年度)
- 製造施設>製造設備>ガス設備>高圧ガス設備の入れ子のどこを指すかで結論が変わる。この号は製造設備全体
出典:高圧ガス保安協会『甲種化学・機械 試験問題集 令和7年度版』ほか。平成28〜令和7年度の法令20問×10年分を1記述ずつ整理しました。問題文は転載せず、要約して解説しています。
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