保安管理技術の高圧設備のうち、流動・伝熱・分離の基礎と、熱交換器・塔・反応器・貯槽・配管の論点を並べた記事です。見出しが論点名なので、目次から引いてください。
分野J:圧縮機とポンプ|高圧装置・流動・伝熱・分離(この記事)
目次
- 流動と管摩擦 ── 層流の管摩擦係数は 64/Re、流速・流量は差圧の平方根
- 伝熱 ── 伝導・対流・放射の3つ。放射は絶対温度の4乗で、媒体がなくても伝わる
- 熱交換器 ── プレート式は小型だが圧力損失とガスケットの制約、空冷式は管の外側にフィン
- 分離(蒸留・吸収・吸着・膜)と塔 ── 何の差を使うかで分ける。吸収は低温・高圧、再生は加熱か減圧
- 反応器 ── 速い反応は管式、触媒を連続再生するなら流動床、発熱は触媒層を分けてクエンチ
- 貯槽・容器・蒸発器 ── 低温は内槽が低温材料・外槽は炭素鋼、超低温容器は真空断熱
- 配管と耐震 ── 雪・氷も変動荷重、熱応力は曲げとねじり、脈動は配管長とオリフィスで共振を外す
流動と管摩擦 ── 層流の管摩擦係数は 64/Re、流速・流量は差圧の平方根

| 関係 | 式 | 押さえる大小 |
|---|---|---|
| 層流の管摩擦係数 | λ=64/Re | Re が大きいほど小さい(反比例) |
| ベルヌーイの式 | u2/2+gh+p/ρ=一定 | 同じ高さなら、速くなった所ほど静圧が下がる |
| ピトー管 | 動圧 ρu2/2=全圧-静圧 | 流速は差圧の平方根に比例 |
| オリフィス・ベンチュリ | 流量∝√差圧 | 差圧は流量の2乗に比例 |
| トリチェリの定理 | u=√(2gΔh) | 平方根を取る |
ベルヌーイの式は、非圧縮・非粘性(摩擦なし)で、熱や仕事の出入りがない定常流について、圧力・運動・位置の3つの機械エネルギーの和が流線に沿って一定であることを表します。運動エネルギーは流速の2乗に比例します。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 円管内の層流では、Re が大きくなるほど管摩擦係数も大きくなる | × | λ=64/Re。Re に反比例して小さくなる |
| 圧力・流速・密度などが各点で時間的に変わらない流れを定常流という | ○ | 場所によって値が違ってもよい |
| 流体の機械エネルギーは内部エネルギーだけで表され、圧力・運動・位置は含まない | × | 圧力・運動・位置の3つ |
| 大きな貯槽の小孔から流れ出る速さは 2gΔh で表され、平方根は不要 | × | √(2gΔh)。2gΔh は速さの2乗 |
| 非圧縮・非粘性で熱・仕事の出入りがなければ、基本形のベルヌーイの式が使える | ○ | 成り立つ条件そのもの |
出題:国試12記述・検定0記述(平成28〜令和7年度)
- 乱流では圧力損失が平均流速のほぼ2乗に比例し、管摩擦係数は Re と管壁の相対粗度で決まる。Re が十分大きいと Re によらなくなる
- 管摩擦係数にはダルシー・ワイスバッハの λ とファニングの f があり、λ=4f。層流の f=16/Re は λ=64/Re と同じことを言っている
- 実在の流体では摩擦で機械エネルギーの一部が熱になって失われるので、損失の項を加えた一般形を使う
流速・流量の測定は「差圧の平方根」
| 計器 | 測る差圧 | 要点 |
|---|---|---|
| ピトー管 | 全圧(先端のよどみ点)-静圧(側面の小孔)=動圧 | 測った位置の流速が出る |
| オリフィス流量計 | 板の前後 | 縮流部があり、流量係数で補正する |
| ベンチュリ管 | 管の直前と絞り部 | 徐々に絞って広げるので渦や縮流が生じず、流量係数をほぼ1として流量が出る |
「オリフィス前後の差圧は流量の2乗に比例」「ピトー管は動圧から流速を求める」「ベンチュリ管は流量係数をほぼ1として差圧から流量を求める」は、いずれも○で出ています。圧力損失の大小と必要な直管長は計測の論点で扱います(→ 流量計)。
関連:配管の圧力損失計算
伝熱 ── 伝導・対流・放射の3つ。放射は絶対温度の4乗で、媒体がなくても伝わる

| 伝わり方 | しくみ | 押さえる点 |
|---|---|---|
| 伝導(熱伝導) | 物質は動かず熱だけが移る。金属では自由電子が運ぶ | 金属が大きく、気体が小さい。電気の良導体ほど大きい |
| 対流 | 流体の運動と混合で運ぶ | 流体でなければ起こらない。自然対流と強制対流 |
| 放射(熱放射) | 電磁波として空間を伝わり、吸収されて熱になる | 媒体がいらない。高温のガスも放射する。黒体は σT4 |
| 熱貫流 | 固体壁をはさんで流体から流体へ | Q=UAΔT。熱交換器の ΔT は両端の温度差の対数平均 |
熱貫流は「境膜→壁→境膜」の熱抵抗の直列で、1/U=1/h1+(壁の厚さ/熱伝導率)+1/h2(両側の伝熱面積が等しいとき。汚れがあれば汚れ係数を足す)。境膜は流体の種類・流速・温度で変わるので、同じ熱交換器でも総括伝熱係数 U は一定ではありません。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 物体からの全放射エネルギーは、絶対温度の2乗に比例する | × | 4乗(ステファン・ボルツマンの法則) |
| 熱放射は高温の固体表面だけの現象で、ガスからは出ない | × | 二酸化炭素や水蒸気を含む高温のガスも放射する |
| 一般に、電気をよく通す金属ほど熱伝導率は小さい | × | 自由電子が熱も運ぶので大きい |
| 同じ熱交換器なら、流体の種類や流速が変わっても総括伝熱係数は一定 | × | 境膜の抵抗が変わるので変わる |
| 熱交換器の伝熱速度は伝熱面積だけで決まる | × | U・A・平均温度差の積 |
出題:国試12記述・検定0記述(平成28〜令和7年度)
- 発泡プラスチック・ゴム・れんがなどの多孔質材料は、気孔に空気やガスを含むので熱伝導率が極めて小さく、断熱材に使う(○で出る)
- 放射は電磁波として空間を伝わる熱移動(○)。水蒸気改質炉や加熱炉の中では伝導・対流より放射が支配的になる
- 実在の物体の放射は εσT4(ε は放射率、0<ε<1)
- 強制対流では、熱伝達率 h は密度が大きいほど、粘度が小さいほど大きい(境膜が薄くなる)
- 向流でも並流でも、平均温度差は両端の温度差の対数平均。多回路の熱交換器では1より小さい補正係数 F を掛ける
熱伝導率は金属>液体>気体
| 物質(273 K) | 熱伝導率 W/(m·K) |
|---|---|
| 銅 | 403 |
| 炭素鋼 | 50 |
| 18-8ステンレス鋼 | 15 |
| 水 | 0.561 |
| 空気 | 0.0241 |
熱交換器 ── プレート式は小型だが圧力損失とガスケットの制約、空冷式は管の外側にフィン

| 形式 | 長所 | 短所・制約 |
|---|---|---|
| 多管円筒形 | 最も多く使う。固定頭部・胴部・後頭部の組合せで構造の選択肢が多い | ― |
| 二重管式 | 構造が簡単。グランドを外して清掃・点検しやすい | 熱交換量の小さい用途向け。外管側には冷却水など危険性のない流体 |
| プレート式 | 熱伝達率が大きく小型。分解・清掃、プレート追加が容易。滞留液量が少ない | 圧力損失が大きい。ガスケットのため温度・圧力・流体性状に制限 |
| 空冷式(エアフィンクーラ) | 冷却水がいらず、水の乏しい地域でも使える | 空気の熱伝導率・比熱が低いので管の外側(空気側)にフィンを付けて面積を増やす |
伝熱量は U×A×温度差です。熱伝達率の大きいプレート式は同じ伝熱量なら小さくでき、熱の伝わりにくい空気を使う空冷式はフィンで伝熱面積を大きくして補います。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| プレート式は多管円筒形より熱伝達率が小さく、同じ伝熱量では大型になる | × | 熱伝達率が大きく、小型化できる |
| プレート式は清掃やプレート追加がしやすいが、圧力損失とガスケットによる使用条件の制約がある | ○ | 長所と欠点の両方 |
| 二重管式は、多管円筒形より大きな熱交換量の用途に向く | × | 比較的小さい熱交換量 |
| エアフィンクーラのフィンは、管の内側のプロセス流体側に付ける | × | 管の外側(空気側) |
| 空冷式は水冷式より小さな伝熱面積で同じ冷却ができる | × | 空気側を補うので大きな面積が要る |
出題:国試9記述・検定2記述(平成28〜令和7年度)
- 多管円筒形は、固定頭部・胴部・後頭部を組み合わせて伝熱面積・温度・圧力・流体性状に合わせた構造を選べる。「構成は一種類だけ」は×
- プレート式は波形を刻んだプレートをガスケットを介して重ね、1枚おきに高温流体と低温流体を流す。波形は渦を起こして伝熱をよくし、面積と強度も増やす
- 大気を熱源にする空温式蒸発器は「貯槽・容器・蒸発器」で扱う(→ 貯槽・容器・蒸発器)
関連:熱交換器の選び方
分離(蒸留・吸収・吸着・膜)と塔 ── 何の差を使うかで分ける。吸収は低温・高圧、再生は加熱か減圧

| 方法 | 利用する差 | 押さえる点 |
|---|---|---|
| 蒸留 | 揮発性(沸点)の差 | 気体も加圧・冷却で液化すれば蒸留できる(空気分離)。粗分離から高純度まで |
| ガス吸収 | 液への溶解度の差 | 溶解度は分圧が高いほど・温度が低いほど大きい |
| 吸着(PSA・TSA) | 固体表面への吸着されやすさ | PSA は圧力、TSA は温度で吸着と再生を切り替える |
| 膜分離 | 膜を透過する速さの差 | 透過速度は分圧差に比例、膜厚に反比例 |
| 抽出 | 抽出剤への溶解度の差 | 蒸留や蒸発で分けにくい原料に使う |
溶解度も平衡吸着量も、圧力が高いほど・温度が低いほど大きくなります。 だから吸収・吸着は低温・高圧側で行い、再生(放散・脱着)は加熱するか圧力を下げます。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 希薄な範囲では、液への気体の溶解度は気相の分圧に反比例する | × | 温度一定なら分圧に比例(ヘンリーの法則) |
| 吸収液を加熱する、または低圧の放散塔へ送ると、溶けたガスを放散して吸収液を再生できる | ○ | どちらも溶解度が下がる |
| PSA は TSA より切替えに時間がかかり、大量のガス処理には向かない | × | PSA のほうが短いサイクルで大量処理向き |
| 非多孔質膜の透過速度は、両側の分圧差に反比例し膜厚に比例する | × | 分圧差に比例、膜厚に反比例 |
| ラシヒリングやインタロックスサドルは規則充填物である | × | 塔にばら積みする不規則充填物 |
出題:国試22記述・検定1記述(平成28〜令和7年度)
蒸留・吸収・抽出
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 蒸留は粗分離だけに使い、高純度の分離には使えない | × | 粗分離から高純度まで |
| 物理吸収では、一般に操作温度を下げて溶解度を大きくする | ○ | 低温ほど溶解度が大きい |
| 吸収塔は固体表面への吸着だけを使う装置である | × | 溶質を吸収液に溶かす |
| スプレー塔は噴霧の動力が要らず、液滴がガスに同伴することもない | × | 動力が要り、飛沫が同伴しやすい |
蒸留では分けにくい成分を抽出剤への溶解度差で分ける抽出塔(芳香族炭化水素の分離・回収など)は○で出ています。
吸着と膜
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| PSA | 圧力の切替えは短時間。短いサイクルで多量のガスを処理 |
| TSA | 温度の切替えに時間がかかり、サイクルが長い。不純物の少ない精製向き |
| 酸素を製品にする PSA | 窒素を多く吸着する合成ゼオライト |
| 窒素を製品にする PSA | 酸素を選択的に吸着する分子ふるい活性炭 |
| 多孔質膜 | 細孔を通れるか、細孔内の移動の速さの差 |
| 非多孔質膜 | 膜に溶けて中を拡散する。気体の分離では普通こちら |
ガス膜分離は膜素材に対する透過性の違いを使い、沸点差は使いません。多孔質膜を「溶解・拡散だけで細孔径は関係しない」とするのは×です。
塔の中身:トレイと充填物
| 区分 | 例・要点 |
|---|---|
| 十字流接触型トレイ | シーブ(多孔板)・バブルキャップ(泡鐘)・バルブトレイ。液はトレイを横切ってダウンカマーへ |
| 向流接触型トレイ | デュアルフロートレイ(ダウンカマーのないシーブトレイ) |
| 不規則充填物 | ラシヒリング・インタロックスサドル・カスケードミニリングなど |
| 液分散板 | 充填物の上部で液を均一に流す。液の偏りは気液接触を悪くする |
反応器 ── 速い反応は管式、触媒を連続再生するなら流動床、発熱は触媒層を分けてクエンチ

| 形式 | 使うとき | 要点 |
|---|---|---|
| バッチ式 | 連続にできない反応・小容量 | 振動・回転・かくはん翼で反応を促すものが多い |
| 固定床式 | 触媒を充塡(水素化精製・水素化分解) | 偏流を防ぐ再分散。発熱が大きければ触媒層を分けてクエンチ |
| 流動床式 | 流体で触媒を浮遊流動化(流動接触分解など) | 再生塔と循環して触媒を連続再生 |
| 管式 | 反応速度が大きく短い滞留時間で進む反応 | 単管・コイル状・U字管・並列多管 |
固定床で総発熱量が大きいときは、触媒層を分割して層の間にクエンチ用の流体を入れ、反応温度を制御します。クエンチは冷やすだけでなく、混ぜて径方向の温度分布をならし、次の触媒層へ均一に分散させる役目もあります。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 発熱の大きい固定床反応器で、触媒層を分割し層間にクエンチ流体を入れて温度を制御する | ○ | 冷却と再混合 |
| 反応速度が大きく短い滞留時間で進む反応には、管式反応器を用いる | ○ | 熱分解の管式加熱炉が代表 |
| 流動床式反応器は触媒を動かせないので、運転しながら触媒を再生できない | × | 再生塔を併設して連続的に再生できる |
| 機能的に連続化できない反応や小容量の取扱いには、バッチ式反応器を用いる | ○ |
出題:国試7記述・検定2記述(平成28〜令和7年度)
- 固定床式は、触媒層で原料の偏流をどう防ぐかが設計の分かれ目。入口に気液分散器を置き、層が高くなるときは分割して再分散器を設ける
- 流動接触分解では、反応に使った触媒を再生塔へ送り、表面に付いたコークスを空気で燃やして除き、反応器へ戻す
- 管式の代表はナフサや天然ガスを熱分解してオレフィンを作る管式加熱炉。生成ガスを急冷して反応を止める
関連:反応器形式の選定
貯槽・容器・蒸発器 ── 低温は内槽が低温材料・外槽は炭素鋼、超低温容器は真空断熱

| 設備 | 用途・構造 | 押さえる点 |
|---|---|---|
| 球形貯槽(単殻式) | 圧縮ガスやプロパン・ブタンを常温・高圧で大容量貯蔵 | 二重殻式は低温液化ガスの大容量貯蔵 |
| 円筒形貯槽 | 50〜100 m³ 程度以下の小型圧力容器 | 構造・製作が容易で最も経済的 |
| 二重殻式低温貯槽 | 内槽はオーステナイト系ステンレス鋼・9%ニッケル鋼などの低温用材料、外槽は普通炭素鋼 | 間にパーライト粒。内槽に座屈防止の強め輪 |
| 超低温容器(可搬式) | −50℃以下の液化ガス(液化酸素・液化窒素・液化アルゴンなど) | 内槽はオーステナイト系ステンレス鋼。間に断熱材を積層し、常温で10 Pa程度まで真空引き |
| 継目なし容器 | マンネスマン式(鋼管の両端を鍛造)・エルハルト式(鋼塊などを押出し) | 圧縮ガス用の 47 L 程度以下の可搬中・小容器 |
| 空温式蒸発器 | 大気を熱源に液化ガスを気化 | 運転に熱源が要らない。ただし設置面積が大きい |
低温の液に触れる内槽は低温じん性の高い材料、断熱層の外の外槽は普通炭素鋼。内外槽の間のパーライト粒はしだいに沈降して内槽・外槽を押すので、特に内槽に座屈防止の強め輪を付けます。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 二重殻式低温貯槽の外槽にも、内槽と同じ低温用材料を必ず使う | × | 外槽は普通炭素鋼が一般的 |
| パーライト粒による座屈を防ぐ強め輪は、外槽だけに付ける | × | 特に内槽に付ける(圧力は内外槽の両方にかかる) |
| 可搬式の超低温容器は、内外槽の間を大気圧のままにして断熱する | × | 断熱材を積層して真空引き |
| 超低温容器の内槽には、一般にマルテンサイト系ステンレス鋼を使う | × | オーステナイト系 |
| 円筒形貯槽は構造が複雑なので、小型圧力容器には通常使わない | × | 小型では最も経済的 |
出題:国試8記述・検定2記述(平成28〜令和7年度)
- 直接基礎を地盤中に埋設する低温貯槽は、土が凍って基礎が変形しないよう、基礎の中に電熱ヒータを入れたり不凍液を循環させたりする(○)
- 球形貯槽は常温・高圧の液化ガスの大容量貯蔵に適する(○)。赤道部の支柱をブレースでつないで地震や風の横力に耐え、散水装置を付けることが多い
- 継目なし容器は胴に溶接継手のない一体成形(○)。空温式蒸発器は大気を熱源にできるが設置面積が大きい(○)
配管と耐震 ── 雪・氷も変動荷重、熱応力は曲げとねじり、脈動は配管長とオリフィスで共振を外す
| 影響 | 設計で見ること・対策 |
|---|---|
| 重量 | 変動荷重(輸送流体・試験流体・雪や氷)と、静荷重(配管部品・保温保冷材・計装品などの永久荷重) |
| 熱膨張・熱収縮 | 熱変位合成応力 σe=√(σb2+4σt2)(合成曲げとねじり)を許容範囲に収める |
| 圧力脈動 | 往復圧縮機などの脈動には、配管長を変える・オリフィスを入れるで気柱振動との共振を避ける |
| 機械振動 | サポート間隔の調整で固有振動との共振を避け、固定バンドなどで拘束して疲労破壊を防ぐ |
| 地震 | 発生確率の高い地震動と、確率は低いが高レベルの巨大地震動を、設備の重要度に応じて想定 |
配管は内圧・重量・熱・振動・風・地震を考えて強度を持たせます。熱変位合成応力は曲げだけでなくねじりも入れて評価します。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 変動荷重には、想定の難しい管外の雪や氷は含めない | × | 輸送流体・試験流体・雪や氷 |
| 熱変位合成応力は曲げ応力だけで決まり、ねじり応力は含めない | × | 合成曲げ応力とねじり応力から算出 |
| 往復圧縮機の圧力脈動には、配管長の変更やオリフィスの挿入で気柱の共振を避ける | ○ | |
| 耐震設計では発生頻度の高い地震動だけを考え、低頻度の巨大地震動は考えない | × | 両方を重要度に応じて |
| 機械振動を受ける配管は、サポート間隔の調整や拘束で共振と疲労損傷を防ぐ | ○ |
出題:国試6記述・検定2記述(平成28〜令和7年度)
熱伸縮の吸収
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| コーナー | 平面的に配置。空間の制約がないとき。あまり高温でなければ経済的 |
| 伸縮ループ | 三次元に曲げ回してフレキシビリティを大きくする。ラック上の長い配管に使い、高温・高圧どちらにもよく、ベローズ形より安全性が高い |
| ベンド形伸縮管継手 | 水平にループを作りにくい単独の導管に使う |
| ベローズ形伸縮管継手 | 膨張量が大きいとき。狭い所に置けるが、内圧推力が出るので強固なサポートが要る |
フランジのガスケット座には平面座・溝形・はめ込み形・リングジョイント形があります(「平面座だけ」は×。→ フランジ・ガスケットとボルトの締付け)。
関連:配管フレキシビリティ
出典:高圧ガス保安協会『高圧ガス保安技術』ほか。平成28〜令和7年度の国家試験・技術検定の出題を論点ごとに整理しました。
この試験は、机に向かえる時間だけでは足りません。通勤・昼休み・移動中のすきま時間を使えるように、iPhoneアプリを3本作りました。ダウンロード無料でお試しできます。
いずれも私が個人で作って売っているもので、高圧ガス保安協会とは無関係の非公式アプリです。受験にあたっては必ず公式テキストで確認してください。
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