保安管理技術の分野H(運転管理・設備管理・検査)のうち、運転管理の論点を並べた記事です。見出しが論点名なので、目次から引いてください。
分野H:運転管理(この記事)|設備管理と検査
目次
- ガスの置換と縁切り(仕切板) ── 可燃性ガスは窒素を経由し、完了は爆発下限界の1/4以下
- 入槽と酸素欠乏の防止 ── 入る直前に酸素と毒性ガスを測り、作業中も酸素を確かめる
- 火気工事と工事管理 ── 管理する火気は裸火・火花・高熱物の3つ、加圧中の増し締めはしない
- ガス火災・毒性ガス漏えいへの対応 ── 漏れが続く間は消さず、散水冷却と漏えい量を減らす操作
- 緊急停止とスタートアップ・シャットダウン ── 地震ではまず加熱炉を消し、加熱管は急冷しない
- 運転異常と蒸留塔のトラブル ── 蒸気が少ないとウィーピング・ダンピング、多いと飛沫同伴・フラッディング
- 配管・弁の操作と漏えい防止 ── 弁は徐々に操作し、安全弁の元弁は全開で施錠
- 容器への充塡とLNG貯槽 ── 液化ガスは G=V/C、圧縮ガスは35℃で最高充塡圧力以下
- ヒューマンファクターとマンマシンインターフェース ── 重要なスイッチはカバーで守り、取り違えは構造で防ぐ
ガスの置換と縁切り(仕切板) ── 可燃性ガスは窒素を経由し、完了は爆発下限界の1/4以下

可燃性ガスを空気で直接置換すると、途中で爆発範囲を通ります。停止して開放するときは可燃性ガス → 窒素などの不活性ガス → 空気の2段階で置換し、置換の完了は爆発下限界の1/4以下で判定します。開放する部分はバルブを閉めたうえで仕切板を入れて縁を切ります。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 可燃性ガスの設備を開放する前に、空気で直接置換してから酸素濃度を測った | × | 先に不活性ガスで置換し、そのあと空気で再置換 |
| 爆発下限界8 vol%のガスが3 vol%まで下がったので、置換完了とした | × | 1/4以下=2 vol%以下まで下げる |
| 接続するバルブを閉め、操作禁止の表示を付ければ仕切板は要らない | × | バルブの閉止に加えて仕切板(または配管を外して閉止フランジ) |
| アンモニアの残ガスは、窒素で薄めればベントスタックから大気へ放出してよい | × | 窒素で希釈しながらフレアースタックなどで燃焼処理し、濃度を確かめてから空気で再置換 |
| 可燃性・毒性ガスの設備は、条件が合えば内部清掃を兼ねて水で置換できる | ○ | 排水のとき、水に溶けていたガスの放出を監視する |
出題:国試7記述・検定18記述(平成28〜令和7年度)
置換完了の判定 ── 下限界の半分ではまだ完了ではない

| ガスの種類 | 置換完了の濃度 | 空気で再置換して入るとき |
|---|---|---|
| 可燃性ガス・特定不活性ガス | 爆発下限界の1/4以下 | 酸素18〜22 vol% |
| 毒性ガス | 許容濃度以下 | 許容濃度以下を入る直前に再確認、酸素18〜22 vol% |
| 酸素ガス | 酸素22 vol%以下 | 酸素18〜22 vol% |
- 下限界4 vol%のガスなら1 vol%以下で完了。2 vol%は「下限界の半分」でもまだ完了ではない
- 開放の後に可燃性ガスを入れて運転を始めるときは逆向きに、空気を窒素で置換してから入れる(→ 緊急停止とスタートアップ)
- 置換に要るガス量の見積りは理想気体の状態方程式で。爆発範囲の外を回る理由は爆発範囲と不活性ガス希釈
縁切り ── バルブの閉止と施錠だけでは足りない

| 方法 | 位置づけ |
|---|---|
| バルブの閉止だけ(施錠・禁札を含む) | 単独では不十分。弁座からの漏れや誤操作でガスが入る |
| 前後のバルブを閉止し、仕切板を挿入 | 人が中に入る修理・検査の標準 |
| 配管を取り外し、閉止フランジを付ける | 物理的に切り離す |
施錠や禁札は誤って開けられないための措置で、弁座からの漏れは止めません。
入槽と酸素欠乏の防止 ── 入る直前に酸素と毒性ガスを測り、作業中も酸素を確かめる

空気で再置換したあと、入槽の直前に酸素濃度が18〜22 vol%であること、毒性ガスの設備では毒性ガスが許容濃度以下であることを確かめます。作業中も酸素濃度を確認します。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 空気で再置換した設備は、酸素が17〜23 vol%なら入ってよい | × | 18〜22 vol% |
| 毒性ガスは窒素置換の直後に測ったので、空気で再置換した後は酸素だけ測って入った | × | 空気再置換の後、入槽直前に両方を測る |
| 前日に測って問題がなかったので、当日は測らずに入った | × | 入る時点の雰囲気を測る |
| 酸素欠乏は塔槽の中だけでなく、くぼ地や掘削部でも起こる | ○ | 換気が悪い所に重いガス・不活性ガスがたまる |
| 入槽の許可を出していれば、現場の表示や入槽者の一覧は要らない | × | 「入槽作業中」の表示と現在の入槽者が分かるボード |
出題:国試3記述・検定8記述(平成28〜令和7年度)
酸素は18〜22 vol% ── 下限は16ではない

- 18 vol%未満が酸素欠乏、22 vol%を超えると燃えやすくなる。下限を16 vol%にずらす誤り、上限の22 vol%だけを確かめる誤りが出る
- 窒素で置換した設備は滞留部に窒素がたまることがあるので、内部構造を考えて測定箇所を決める
- 酸欠を防ぐには換気し、作業中も酸素濃度を定期的に確かめる。自然換気で足りなければブロワ・ファンで強制換気
- 酸素欠乏危険作業主任者を選任し、監視人を決める
関連:入槽作業の安全
火気工事と工事管理 ── 管理する火気は裸火・火花・高熱物の3つ、加圧中の増し締めはしない

事業所で管理する火気は裸火・火花・高熱物の3つです。工事用の簡易発電機などの内燃機関は裸火、ハンマ・グラインダの衝撃火花も、火花を出さない高温の機器も管理の対象です。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 管理する火気は裸火と火花の2つで、火花を出さない高熱物は対象外 | × | 高熱物も対象(燃焼器・電動機・ヒータ) |
| ハンマやグラインダの火花は溶接ほど高温でないので、火気工事の管理の外 | × | 衝撃火花も管理。防爆器具・安全工具、飛散防止、消火器 |
| 工事用簡易発電機の内燃機関は、火気工事の管理の対象にならない | × | 裸火に当たる |
| 加圧中のフランジの漏れは、漏れている側のボルトを強く締めて止める | × | 片締め・ボルトの伸び・ガスケットの損傷でかえって漏れが増える。大気圧まで減圧してから |
| 昇温幅の大きいフランジは、運転開始時の昇温過程でホットボルティングをする | ○ | 温度が上がると締付け力が下がる |
出題:国試12記述・検定25記述(平成28〜令和7年度)
工事の連絡と引渡し
| 段階 | すること |
|---|---|
| 計画 | 製造・用役・保全・保安の各部門が工事項目と運転操作項目を出し、打ち合わせて作る |
| 周知 | 書面で示し口頭で補い、現地で関係者が立ち会って確かめる |
| 毎日 | 始業時・終業時のミーティング。ツールボックスミーティングで当日の危険を全員で考える |
| 着工前 | 運転部門が危険物の除去やパージで環境を確保し、関係者が安全を確かめて引き渡す |
| 施工中 | 工事部分だけでなく周囲の環境変化にも注意する |
| 完了時 | 変更事項と運転要領の変更を運転開始前に確かめて引き渡す |
日報・週報・月報や出来高の記録は、工程管理だけでなく作業量の平準化、安全管理、同種工事の参考にも使えます。
関連:作業許可制度(ホットワーク)/フランジ・ガスケットとボルトの締付け
ガス火災・毒性ガス漏えいへの対応 ── 漏れが続く間は消さず、散水冷却と漏えい量を減らす操作

ガス火災は、消しても漏れが続けば大気中に爆発性の雰囲気ができ、再発火・爆発につながります。ごく小規模の火炎(開放空間に限る)以外は消火してはならず、散水冷却と並行して、残ガスの放出や不活性ガスによる希釈で漏えい量を減らします。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| ガス火災は規模にかかわらず先に消火し、そのあと残ガスの放出や不活性ガス希釈を行う | × | 順序が逆。漏えいが続く間は消さない |
| 水に溶けやすい液化ガスの漏えいは、少量の水で吸収させればよい | × | 溶解熱で温度が上がるので十分な量の水 |
| 建屋内に漏れた塩素は、吸引してカセイソーダ水溶液などの吸収塔で除害する | ○ | 水だけの吸収やフレアーでの燃焼にはよらない |
出題:国試2記述・検定7記述(平成28〜令和7年度)
- 散水冷却で、火炎の放射熱による周辺への延焼や影響を抑える
- 並行して損傷箇所の前後のバルブを閉めて孤立させ、系内のガスをフレアースタック・ベントスタックへ逃がし、不活性ガスでパージする
- 漏えいが止まれば、火炎も消える
- 漏えいや火災を見つけたら大声で周りに知らせ、最寄りの通報設備で計器室へ。発災箇所の確認は少人数で注意しながら行う
- 塩素の除害剤はカセイソーダ水溶液・炭酸ソーダ水溶液・石灰乳、アンモニアは大量の水(→ 除害設備と毒性ガスの処理)
緊急停止とスタートアップ・シャットダウン ── 地震ではまず加熱炉を消し、加熱管は急冷しない

| 場面 | すること | 誤りの形 |
|---|---|---|
| 運転開始(開放工事のあと) | 設備内の空気を窒素などで置換してから可燃性の原料を入れる | 空気のまま少しずつ入れる |
| 計画停止 | 原料停止 → 回転機停止 → 減圧 → 移送・放出 → 不活性ガスで置換 → 空気で再置換 | 毒性ガスを除害せずに放出 |
| 地震(加熱炉のある可燃性ガス設備) | 自動・手動を問わずまず加熱炉を消火 | 漏えい箇所の確認を待つ |
| 加熱炉の緊急停止 | 規定の冷却速度を守る | 規定より速く冷やす |
| 地震時の液面制御 | スロッシングで液面の指示が揺れ、運転や停止の操作に支障 | 耐震設計なら影響しない |
地震で設備が壊れて漏れた可燃性ガスは、加熱炉の裸火で発火するおそれがあるので、まず加熱炉を消火します。加熱管は急な速度で冷やすと硬化して損傷するので、緊急停止でも規定の冷却速度を守ります。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 開放工事のあと空気が残る設備に、可燃性の原料を直接少しずつ入れた | × | 先に窒素などで置換する |
| 地震で加熱炉の近くに漏えいが疑われても、漏れ箇所を確かめ終わるまで炉は消さない | × | まず加熱炉を消火 |
| 加熱炉の緊急停止では、損傷を抑えるため規定より速く加熱管を冷やす | × | 急冷すると加熱管が硬化する |
| 地震時は液面の揺動が液面制御に影響し、運転や緊急停止の操作を乱すことがある | ○ | スロッシング |
出題:検定9記述(平成28〜令和7年度)
- 停止で出すガスは、可燃性ガスはフレアースタックかベントスタックへ、毒性ガスは除害設備で処理してから放出する
- 原料・ユーティリティの供給が止まるとシャットダウンシーケンスで緊急遮断弁などが安全側に動く。自動停止システムのない設備は運転基準類に従って止める
- 地震後の毒性ガスの製造設備の点検は、呼吸用保護具を着け2人以上で行うのが原則
関連:非定常作業の安全
運転異常と蒸留塔のトラブル ── 蒸気が少ないとウィーピング・ダンピング、多いと飛沫同伴・フラッディング

多孔板トレイで蒸気量が減ると段液が開口から漏れ落ち、軽度がウィーピング、激しいのがダンピングです。蒸気速度が速くなると飛沫同伴(エントレインメント)、さらに増えるとフラッディングになります。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 多孔板トレイの激しい液降下をウィーピング、軽度の液降下をダンピングという | × | 逆。激しい=ダンピング、軽度=ウィーピング |
| フラッディングが進むと泡沫層は低くなり、塔底の液抜出し量は増える | × | 泡沫層は高くなり、塔底の抜出し量は減る |
| 段液が深いか蒸気量が少ないと、蒸気が断続的に吹き出して液面が脈動する | ○ | 脈動(パルセーション)。段効率が下がる |
| 加熱管の一部が過熱するホットスポットは、周囲より暗く見える | × | 周囲より輝度が大きい(明るく見える) |
| 低温設備の霜着きは、断熱材の不良だけで起こる | × | 液化ガスの漏えいやバルブの内漏れでも起こる |
出題:国試13記述・検定14記述(平成28〜令和7年度)
棚段塔の異常
| 現象 | 条件 | 起きること |
|---|---|---|
| ダンピング・ウィーピング | 蒸気量が減る | 開口から段液が漏れて下降(激しい/軽度) |
| 脈動(パルセーション) | 段液が深い、または蒸気量が少ない | 蒸気が断続的に吹き出し液面が脈動。段効率が下がる |
| ブローイング(多孔板) | 塔の液量が少ない、または段液が浅い | 蒸気が液を吹き飛ばす |
| 飛沫同伴 | 蒸気速度が速い | 液滴が上のトレイまで運ばれ、段効率が下がる |
| フラッディング | 蒸気速度がさらに増える | 泡沫層が高くなり降下液の多くが上段へ。塔底液の抜出し量が減る |
- ホットスポット:加熱炉ではロングフレームやスケールの沈着で加熱管の一部が過熱し、周囲より明るく見える。強度が下がり破壊のおそれ。反応器では触媒の充塡が不均一だと局部的に反応が進んで生じる
- 配管の閉塞:氷結・凝固・析出、反応による固形物のほか、流速が遅いと固形成分や不純物が沈着しやすい
- 回転機の振動・異音とポンプの空引きは回転機の保全
関連:蒸留塔のトレイ異常
配管・弁の操作と漏えい防止 ── 弁は徐々に操作し、安全弁の元弁は全開で施錠

| 操作 | 起きること・決まり |
|---|---|
| 液体配管の弁を急に閉める | 水撃(ウォータハンマ)。下流で液柱分離が起き、液が逆流して衝突すると構造を壊すことも |
| 常温の液化ガスを常圧に近い容器へ急に移す | 噴出した液が蒸発して沸点近くまで冷え、容器が収縮してき裂 |
| 容器(ボンベ)の弁を急に開ける | 弁と調整器の間のガスが断熱圧縮で高温に。酸素は発火、アセチレンは分解爆発 |
| 液化ガス配管の弁を閉める | 配管が液封にならない手順で閉める |
| 硬くて回らない弁 | 制限トルクを超える力を加えず、運転責任者に報告 |
| 安全弁・逃し弁の元弁 | 通常運転中は全開で施錠かハンドルを外し、理由を表示 |
水撃の衝撃は、弁の径・上流側の配管の長さ・流速・質量にほぼ比例し、閉止時間だけに反比例します。緊急を要する弁以外は、計器の指示を見ながら徐々に操作するのが大原則です。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 水撃の衝撃は、閉める弁の径と閉止時間に反比例する | × | 径には比例。反比例するのは閉止時間 |
| 弁の下流で液柱分離が起きても、液が再び衝突して配管を壊すことはない | × | 逆流・再衝突で大きな衝撃になる |
| 調整器が付いていれば、容器の弁を急に開けても断熱圧縮は考えなくてよい | × | 弁と調整器の間で断熱圧縮 |
| 規定のハンドル廻しで開かない弁は、数人でさらに力を加えて開ける | × | 無理をせず報告。高温での焼付き・低温での氷結が多い |
| 通常運転中の安全弁の元弁には、誤って閉めないよう全開で施錠する | ○ | 理由も表示する |
出題:国試7記述・検定9記述(平成28〜令和7年度)
- 液体を長い距離送る大口径の配管は、閉止時の衝撃を把握して弁の閉止速度を決め、手動・自動を問わずその速度以下で操作する
- 圧縮機などの軸封・しゅう動部の漏えいは、潤滑油の質と量、摩耗しやすい部分の材質選定と摩耗状態の管理、パッキンの選定で防ぐ(→ ポンプの軸封)
関連:ウォーターハンマー
容器への充塡とLNG貯槽 ── 液化ガスは G=V/C、圧縮ガスは35℃で最高充塡圧力以下

| 対象 | 上限 | 記号・補足 |
|---|---|---|
| 液化ガスの容器 | 充塡質量 G=V/C 以下 | V:内容積[L]、C:ガスごとの数値 |
| 圧縮ガスの容器 | 35℃で最高充塡圧力以下 | アセチレンは15℃ |
| アセチレンの容器 | 充塡中 2.5 MPa 以下、かつ充塡後 15℃で 1.5 MPa 以下 | ゲージ圧力 |
| 液化ガスの貯槽 | 貯蔵能力 W=CwV | C:0.9(低温貯槽は別)、w:常用の温度の液密度、V:内容積 |
過充塡すると、容器の中が液で満ちる温度が溶栓の作動温度より低くなり、安全装置が働く前に容器が壊れます。過充塡は絶対に避けます。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 液化ガスの充塡質量は、定められた数値の平方根に反比例する | × | G=V/C。V に比例し C に反比例 |
| 圧縮ガスは、最高充塡圧力の95%以下に充塡する | × | 35℃で最高充塡圧力以下 |
| アセチレン以外の圧縮ガスの充塡は、30℃で最高充塡圧力以下 | × | 35℃ |
| 可燃性ガスと酸素の混合ガスは、ガス名を表示すれば濃度に関係なく充塡できる | × | 一定濃度を超えるものは充塡してはならない |
| LNG貯槽で密度の違う2層が急に混ざり、大量の蒸発ガスが出る現象をロールオーバという | ○ | 層の反転・急混合 |
出題:国試2記述・検定13記述(平成28〜令和7年度)
LNG貯槽のロールオーバ
密度の小さい(温度の高い)LNGが残る貯槽に、密度の大きい(温度の低い)LNGを下から静かに入れると、上下2層に分かれます。壁から熱が入って各層に対流が起き、上層の表面の蒸発で温度が下がって密度差が小さくなると、2層が反転・急混合し、急激な蒸発で大量のガスが出ます。
- 充塡工場に戻る容器はガスが残っていることがあるので、弁は静かに開ける。弁が開いたまま戻った容器は、水分が入って内部が腐食しているおそれがあるので内部を検査する
- 液化アンモニアの C=1.86 は、溶栓が溶ける62℃での比体積[L/kg]。G=V/C で詰めれば62℃でちょうど液で満ちる
- 充塡の上限は法令の容器保安規則と同じ内容(→ 容器の充塡)
ヒューマンファクターとマンマシンインターフェース ── 重要なスイッチはカバーで守り、取り違えは構造で防ぐ

誤操作は認知・判断・意思決定・行動のどの過程でも起こり、前の誤りが後の誤りを呼びます。表示・色分け、誤接続できない構造、スイッチのカバーやダブルアクション(フールプルーフ)で、操作の前に連鎖を断ちます。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 保安上重要なスイッチは、緊急時にすぐ押せるようカバーをかけない | × | 誤って触れないようカバー・ダブルアクション・施錠 |
| 部分修理で閉めたバルブに操作禁止の表示を付けるのは、フェールセーフの例 | × | フールプルーフ |
| 作業用空気と窒素は同じ継手にして、表示だけで区別するのが確実 | × | 口径・接続形式を変えて物理的に誤接続できない構造に |
| ヒューマンエラーは認知・判断・行動で起こり、意思決定の段階では起こらない | × | 意思決定でも起こる |
| ガス漏えいの警報は、検出値が正常に戻れば確認前でも自動で止める | × | 確認・措置が終わるまで止まらない方式 |
出題:国試1記述・検定20記述(平成28〜令和7年度)
誤操作を防ぐ対策
| 対策 | 中身 |
|---|---|
| 表示・標識 | 機番、タグナンバー、開閉方向、流体名・流れ方向・行き先、常時開か閉か |
| 機器の配列 | 複数の反応釜の弁はブロック化、ポンプとローカルスイッチは1対1 |
| DCSの表示 | 決まった正解はない。運転員の技術レベルに合わせ、運転員の総意で決める |
| 警報 | 音(音量・音質・高低・連続/断続)と光(色・光量・連続/断続)で軽重と緊急度を区別 |
| 指差呼称 | 操作の直前に対象を指で指し、声に出して確かめる |
| 単調な監視 | 一定時間ごとの記録や現場パトロールで作業リズムに変化をつける |
- 運転員の行動は、経験に基づく・規則に従う・知識に基づくの3つ。デジタル表示は前の2つに向き、緊急時は文章の情報も要る
- 職場の良好なコミュニケーションも、指示の伝達と相互協力を支える対策になる
出典:高圧ガス保安協会『高圧ガス保安技術』ほか。平成28〜令和7年度の国家試験・技術検定の出題を論点ごとに整理しました。問題文は転載せず、要約して解説しています。
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いずれも私が個人で作って売っているもので、高圧ガス保安協会とは無関係の非公式アプリです。受験にあたっては必ず公式テキストで確認してください。
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