最終確認:2026年10月24日
電験三種の理論の過去問18回分(平成23年度〜令和7年度上期)を、分野の記事ごとに数えたまとめです。何問目にどの分野が出るか、同じ問題がどれだけ戻るか、計算の型と誤りの作り方を表で示します。
理論と準備編の15本は、電験三種 理論の記事マップから分野別に探せます。
理論の論点:直流回路①|直流回路②|静電気|磁気|電磁誘導|交流の基本
理論の試験の形 ── 18問のうち17問を解き、約6割が計算

| 区分 | 問の数と配点 | 中身 |
|---|---|---|
| A問題 | 問1〜問14、1問5点(計70点) | 計算とそれ以外がほぼ半々。18回の252問のうち計算は127問 |
| B問題(必須) | 問15・問16、各(a)(b)5点ずつの10点(計20点) | 18回とも計算 |
| B問題(選択) | 問17・問18のどちらか1問、10点 | 両方を答えると採点されない |
| 合計 | 17問を解いて100点 | 18回の計324問(選択の2問を含む) |
計算は、問題数で約6割、配点で約64%です。1回あたりの計算は9〜14問で、令和4年度以降はやや増えました。
| 期間 | 計算の問題数 | 計算の配点 |
|---|---|---|
| 平成23年度〜令和3年度(11回) | 115/198問(58%) | 685/1,100点(62%) |
| 令和4年度上期〜令和7年度上期(7回) | 79/126問(63%) | 465/700点(66%) |
| 18回の計 | 194/324問(60%) | 1,150/1,800点(64%) |
- 配点は、選択の問17・問18を1問5点ずつに分けて数えています(受験者はどちらか1問だけを解くため)。
- 計算以外の問題は、穴埋めが52問、文章の正誤が49問、図の読み取りが21問、組合せが8問です。
- B問題72問のうち、計算でない問題は5問だけで、どれも選択の問17・問18でした。
- 図の読み取り21問のうち9問は過渡現象(かとげんしょう)で、電流や電圧の波形を選ぶ・読む問題です。
- 穴埋め52問のうち18問は電子回路の記事の論点です。電界や磁界の中の電子の運動と、ホール効果・熱電効果の語句を入れる形が中心です。
問番号と分野の地図 ── 問1・2は静電気、問11〜13は電子理論
| A問題の問番号 | 主な分野(18回のうちの回数) |
|---|---|
| 問1・問2 | 静電気(18回・18回) |
| 問3・問4 | 磁気と電磁誘導(18回・17回) |
| 問5〜問7 | 直流回路(13回・15回・14回) |
| 問8・問9 | 交流(15回・13回) |
| 問10 | 過渡現象(13回) |
| 問11〜問13 | 電子理論(17回・17回・16回) |
| 問14 | 電気計測(10回)、量と単位(5回) |
問番号と分野の対応は、18回を通して大きくは変わりません。選択の問17は18回のうち13回が静電気、問18は15回が電子理論なので、どちらを選ぶかを前もって決めておけます。ただし、問14・問16のように、分野が回によって入れ替わる問もあります。
| B問題の問番号 | 主な分野(18回のうちの回数) |
|---|---|
| 問15(必須) | 三相交流(12回) |
| 問16(必須) | 電気計測(10回)、三相交流(4回) |
| 問17(選択) | 静電気(13回) |
| 問18(選択) | 電子理論(15回) |
問1〜問7:静電気・磁気・直流回路
問8〜問10・問15:交流・三相・過渡現象
問11〜問14・問16・問18:電子理論・電気計測
- 問題数がいちばん多い記事は静電気(59問)、次が電子回路(42問)です。
- 三相交流は19問のうち17問がB問題で、19問すべてが計算です。問題数のわりに配点の割合が大きくなります。
分野のまとまりで見た配点
| 分野のまとまり | 18回の配点の割合 | 令和4年度以降7回 |
|---|---|---|
| 直流回路(R01・R02) | 13.6% | 13.6% |
| 静電気(R03) | 17.2% | 17.9% |
| 磁気と電磁誘導(R04・R05) | 12.5% | 13.6% |
| 交流と三相(R06〜R08) | 20.3% | 20.0% |
| 過渡現象(R09) | 7.2% | 5.0% |
| 電子理論(R10・R11) | 19.2% | 19.3% |
| 電気計測(R12) | 10.0% | 10.7% |
- 配点の割合がいちばん大きいのは、交流と三相のまとまりです。
- 過渡現象は、平成23年度〜令和3年度の8.6%から下がりました。
- 記事では、電磁誘導(量と単位を含む)が令和4年度以降に7.1%へ上がっています。
再出題の実績 ── 令和5年度下期以降の4回では、合わせて半分以上が過去とほぼ同じ問題

| 回 | 過去とほぼ同じ問題 | うち元が18回より前だけ |
|---|---|---|
| 令和4年度上期 | 4/18問 | 4問 |
| 令和4年度下期 | 3/18問 | 2問 |
| 令和5年度上期 | 7/18問 | 1問 |
| 令和5年度下期 | 12/18問 | 1問 |
| 令和6年度上期 | 8/18問 | 3問 |
| 令和6年度下期 | 9/18問 | 4問 |
| 令和7年度上期 | 11/18問 | 5問 |
令和4年度上期以降の126問のうち、少なくとも54問(43%)が過去の回とほぼ同じ問題でした。令和5年度下期以降の4回では、72問のうち40問(56%)です。
- 「ほぼ同じ」は、問題文と問い方が同じもので、数値だけ違うものと選択肢の並びだけ違うものも含めます。54問を、いちばん近い元の問題との違いで分けると、そのまま同じものが43問、数値違いが7問、並び違いが4問です。
- 54問のうち20問は、元の問題が18回より前(平成22年度以前)にだけ見つかりました。この18回分を解くだけでは気づけない再出題です。
- いちばん近い元の問題からの年数は、次のとおりです。3年以内が11問、3年超〜10年が14問、10年超〜15年が14問、15年超が15問でした。いちばん近いものは半年前、いちばん古いものは21年前の問題です。
- A問題は98問のうち41問、B問題は28問のうち13問が、ほぼ同じ問題でした。
- 記事ごとでは、交流回路が10問のうち8問、交流の基本が4問のうち3問と、この2本で再出題が目立ちます。
3回出た問題(18回の中で見つかったもの)
- 2電源の直流回路:平成25年度 問6・令和5年度上期 問5・令和6年度上期 問5 → キルヒホッフの法則
- コンデンサのΔ(デルタ)-Y変換:平成27年度 問16・令和5年度下期 問17・令和6年度上期 問17 → コンデンサの直列・並列
- SI組立単位の別の表し方:平成30年度 問14・令和5年度下期 問14・令和6年度下期 問14 → 量と単位
- スイッチ直後と定常の波形:令和4年度下期 問10・令和6年度上期 問10・令和7年度上期 問10 → スイッチ直後と定常
- 2回出た組は、見つかっただけで46組あります(うち26組は18回の中どうし)。過去問は、回ごとより論点ごとに解き直すと、戻ってきた問題に気づきやすくなります。
計算問題の型 ── 合成抵抗・コンデンサの接続・平衡三相が多い

計算194問のうち123問(63%)は、交流と三相・直流回路・静電気の3分野です。この3分野の計算の型を先に固めると、計算の多くに手が届きます。
- 18回で6問:分圧と分流|キルヒホッフの法則|バイアスと動作点|測定の誤差
- 18回で5問:電力と最大電力|クーロンの法則と静電誘導|電流がつくる磁界|RLC直列回路|Y結線とΔ結線|分流器と倍率器
- 直流回路は47問のうち44問が計算です。半導体は26問のうち計算が6問だけで、穴埋めと文章の正誤が中心です。
- 計算では、10の何乗の扱いや、交流でのベクトル・複素数が出てきます。道具が不安なら、10の何乗と接頭語|ベクトル|複素数から確かめます。
誤りの作り方 ── 反対の語・似た用語・式のすり替えが同じくらい多い
| 誤りの作り方 | 例(×の文) | 見分け方 |
|---|---|---|
| 反対の語にする | 負帰還(ふきかん)をかけると、ひずみや雑音が「増加」する(正しくは減少) | 増える・減る、比例・反比例は、理屈の向きで確かめる |
| 似た用語のすり替え | 導体の両端に電荷が分かれる現象を「静電遮へい(せいでんしゃへい)」という(正しくは静電誘導(せいでんゆうどう)) | 現象と名前を組で覚える |
| 式のすり替え | 磁界の中で円を描く電子の周期の式から、2πを落とす | 円周を速さで割る形のように、式の元から組み立て直す |
| 何乗かの取り違え | 比誘電率2の液体で満たすと、静電力が1/4倍になる(正しくは1/2倍) | 2乗が付くのは距離だけ、のように式の形で確かめる |
| 条件の取り違え | 直流の定常では、コイルは開放と同じ(正しくは短絡(たんらく)と同じ) | 電圧一定か電荷一定か、直後か定常かを先に決める |
| 言い切り | 真性半導体(しんせいはんどうたい)に光や熱を加えても、電子や正孔(せいこう)は発生しない | 「しない」「変わらない」が出たら、理屈を確かめる |
| 途中の値で止める | 電界の最大値を問われて、最小の層の値を答える | 最後に、問われた量をもう一度読む |
穴埋めの×は、反対の語・似た用語・数値と式の3つのすり替えが、ほぼ同じ数ずつあります。語句だけでなく、式と数値も1か所ずつ確かめます。
- 18回の選択肢を○×の文に分けると846本で、そのうち×が402本です。
- 空欄の語を入れ替えた×は105本です。語の組で分けると、反対の語が38本、似た用語が35本、数値と式が32本ほどで、それぞれ3分の1前後です。「①」と「②」のような図や番号の選び違いなど、どれとも言いにくいものも数本あります。
- 計算の問題から作った×は113本です。単位や桁の直し忘れ、分母と分子の取り違え、求める量の読み違えなどで作られています。
- 静電気では、電圧一定(電源につないだまま)か電荷一定(電源から外した)かで、変わる量が逆になります。その取り違えを×にした文があります。
- 計器では、図記号と計器の名前を入れ替えた×もあります。計器は、記号・使える回路・指す値を表で覚えます。
勉強の順番 ── 道具の確認から、直流回路・静電気・交流の順に読む
数学と物理に不安があれば、準備編の2本から入ります。不安がなければ直流回路①から読み、分からない道具が出たときに準備編へ戻れば足ります。
- 直流回路を交流より先に読むのは、合成抵抗・分圧と分流・キルヒホッフの法則を交流でも使うからです。三相の計算でも同じです。
- 選択の問17と問18は、静電気と電子理論のどちらかを得意にしておけば選べます。両方の記事を読んでおき、当日に問題を見て選ぶ道もあります。
- 同じ問題が戻ってくるので、各記事の「問われる形」の表で、×の作り方を先に知っておくと解きやすくなります。
まとめ
理論は18問のうち17問を解き、計算が配点の約64%を占めます。
問1・2は静電気、問5〜7は直流回路、問11〜13は電子理論が中心のように、問番号と分野に偏りがあります。
令和5年度下期以降の4回では、合わせて半分以上が過去とほぼ同じ問題なので、論点ごとに解き直します。
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参考文献
- 第三種電気主任技術者試験 理論 問題(電気技術者試験センター) 平成23年度〜令和7年度上期(18回)
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