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危険物乙4の電気の基礎|オームの法則・電池・電気分解を出る形だけ

危険物乙4の電気の基礎|オームの法則・電池・電気分解を出る形だけのアイキャッチ

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重要度:△ 出題は少なめですが電卓なしで解ける計算の型です(市販問題集の頻出印はなく、公式公開問題でも見当たりません。当サイトの判断)

最終確認:2026年9月24日

懐中電灯に乾電池を入れてスイッチを押すと、豆電球が光ります。電池から出た電気が、導線と豆電球を通ってひと回りしているからです。危険物乙4では、この電気の流れを、オームの法則(オームのほうそく)の計算や、電池と電気分解(でんきぶんかい)の形で問われます。

この記事でわかること

  • オームの法則と、抵抗を直列・並列につないだときのまとめ方(例題2題)
  • 電池では、イオン化傾向(イオンかけいこう)の大きい金属が負極(ふきょく)になること
  • 電気分解で、陰極(いんきょく)と陽極(ようきょく)に出てくる物

電圧は電流×抵抗です。抵抗は直列なら足し算で大きくなり、並列にするとどの抵抗よりも小さくなります。

電池では、イオン化傾向の大きい金属が負極になってとけ出し、電子は導線を負極から正極へ流れます。

まず場面で:懐中電灯の乾電池と豆電球の回路

懐中電灯の中では、乾電池、スイッチ、豆電球が導線で1つの輪につながっています。この電気の通り道の輪を、回路(かいろ)といいます。スイッチを切って輪が途切れると電気は流れず、豆電球は消えます。

導線の中を流れる電気の流れを電流(でんりゅう)といい、単位はA(アンペア)です。電流を流そうとする働きの大きさを電圧(でんあつ)といい、単位はV(ボルト)です。電流の流れにくさを抵抗(ていこう)といい、単位はΩ(オーム)です。

冬にドアノブでパチッと来る静電気(せいでんき)も電気ですが、こちらは物にたまって、流れずにとどまっている電気です。たまる条件と逃がし方は、静電気はなぜ危ないかで扱っています。この記事では、回路の中を流れ続ける電気を扱います。

解き方の手順(3ステップ):合成抵抗→オームの法則

オームの法則とは、回路を流れる電流が電圧に比例し、抵抗に反比例するという決まりのことです。式は「電圧=電流×抵抗」で、変形すると「電流=電圧÷抵抗」「抵抗=電圧÷電流」になります。単位で書けば、V=A×Ωです。

抵抗が2つ以上あるときは、まとめて1つとみなした合成抵抗(ごうせいていこう)を先に出します。直列につなぐと合成抵抗は足し算で大きくなり、並列につなぐとどの抵抗よりも小さくなります。

解き方の手順(3ステップ):合成抵抗→オームの法則(直列と並列の回路図)
  • 直列:合成抵抗=R1+R2
  • 並列:合成抵抗の逆数=R1の逆数+R2の逆数(1/R=1/R1+1/R2)

逆数とは、分数の上と下を入れかえた数のことで、3の逆数は1/3です。並列の合成抵抗は、逆数どうしを足したあと、もう一度ひっくり返して求めます。

電圧は水を押し出すポンプの力、電流は管を流れる水の量、抵抗は管の細さにあたります。細い管を続けてつなぐと流れにくくなり、横に並べて通り道を増やすと流れやすくなります。正確には、直列では抵抗の値がそのまま足し算になり、並列では合成抵抗の逆数が、それぞれの抵抗の逆数の和になります。

  • ステップ1 つなぎ方を見る:一本道なら直列、枝分かれしていれば並列
  • ステップ2 合成抵抗を出す:直列は足し算、並列は逆数を足してからひっくり返す
  • ステップ3 オームの法則に入れる:電流=電圧÷合成抵抗(単位も式に書く)

例題1は、2Ωと4Ωの抵抗を直列につなぎ、12Vの電池につないだときの電流を求める問題です。数値は自作の問題条件です。

  • ステップ1 一本道なので直列
  • ステップ2 合成抵抗=2Ω+4Ω=6Ω
  • ステップ3 電流=12V÷6Ω=2A

例題2は、3Ωと6Ωの抵抗を並列につなぎ、12Vの電池につないだときの電流を求める問題です。

  • ステップ1 枝分かれしているので並列
  • ステップ2 逆数の和=1/3+1/6=2/6+1/6=3/6=1/2。ひっくり返して、合成抵抗=2Ω
  • ステップ3 電流=12V÷2Ω=6A

並列の合成抵抗2Ωは、3Ωと6Ωのどちらよりも小さくなります。 答えが元の抵抗より大きくなったら、どこかで計算をまちがえています。

電池と電気分解は、電子の出入りで極が決まる

電池とは、酸化(さんか)と還元(かんげん)の反応で出るエネルギーを、電気として取り出す装置のことです。イオン化傾向の違う2種類の金属の板を電解液(でんかいえき)にひたし、導線でつなぐと電流が流れます。電解液とは、電気を通す水溶液のことです。

イオン化傾向の大きい金属は、電子を手放して陽イオン(ようイオン)になり、電解液にとけ出します。電子が導線へ出ていくこの極が負極で、電子が流れこむもう一方の極を正極(せいきょく)といいます。電子は導線を負極から正極へ流れ、電流の向きはその反対で、正極から負極へ流れます。

2種類の金属がふれ合うとイオン化傾向の大きいほうが先にとける、というイオン化傾向と金属の腐食の話と同じしくみです。電池の両極の間の電圧を起電力(きでんりょく)といい、2つの金属のイオン化傾向の差が大きいほど大きくなります。

使い切りの電池を一次電池、充電してくり返し使える電池を二次電池といいます。身近な電池の起電力は、リチウムイオン電池、鉛蓄電池(なまりちくでんち)、マンガン乾電池、ニッケル・カドミウム電池の順に小さくなります。

電気分解とは、電解液に電極を入れて電流を流し、電気の力で化学変化を起こすことです。電源の負極につないだ電極を陰極、正極につないだ電極を陽極といいます。電池が反応から電気を取り出すのに対し、電気分解は電気を使って反応を起こします。

陰極では電子が流れこむので還元が起き、陽極では電子が出ていくので酸化が起きます。次の表の例では、陰極には金属か水素が、陽極には酸素か塩素が出てきます。

電気分解する液(電極)陰極に出る物陽極に出る物
少量の水酸化ナトリウムを加えた水(白金)水素酸素
硫酸銅の水溶液(白金)銅酸素
硝酸銀の水溶液(白金)銀酸素
塩化銅の水溶液(炭素)銅塩素

ここは覚えなくていい

電池ごとの起電力の値や、正極・負極に使う材料の名前は、覚えなくてかまいません。電線の長さや太さから抵抗を求める式(抵抗率)や、極で起きる反応の式も、この記事では扱いません。

試験ではこう聞かれる:「並列にすると抵抗が大きくなる」は誤り

1つめは、回路図から電流を求める計算です。並列につながった部分を先に1つの合成抵抗にまとめ、電池が直列に2つあれば電圧を足してから、オームの法則に入れます。並列につなぐと合成抵抗は小さくなるので、「並列にすると抵抗が大きくなる」は誤りです。

2つめは、電圧と電流から抵抗を求める計算です。抵抗=電圧÷電流で、割る順番を逆にしないようにします。

3つめは、電池の起電力の大小や、一次電池と二次電池の区別です。リチウムイオン電池や鉛蓄電池は、充電してくり返し使える二次電池です。

4つめは、電気分解で出る物の組合せです。硫酸銅の水溶液を白金の電極で電気分解すると、陰極に銅、陽極に酸素が出ます。静電気は物にたまった電気なので、静電気がたまっても電気分解は起きません。

工場・現場ではこうなる:埋めた配管を直流の電気で守る

化学プラントでは、地中の鋼の配管やタンクの底を直流の電源につないで守る、電気防食(でんきぼうしょく)も使われます。電源のマイナス側を配管につなぎ、土に埋めた電極から配管へ電流が流れこむようにすると、配管はとけ出しにくくなります。電流や電圧は定期的に測って記録し、防食が効いているかを確かめます。

確認問題

問1 直列の回路に抵抗を1本足すと、合成抵抗(ごうせいていこう)が大きくなる。

答え:○

根拠:直列につないだ抵抗の合成抵抗は、それぞれの抵抗の値を足した大きさになります。

なぜか:電流は、直列につないだ抵抗を1本ずつ順に通ります。通る抵抗が増えるので、回路全体では電流が流れにくくなります。

狙われる形:並列の性質と入れかえ、直列でも合成抵抗が小さくなるとした形で出ます。

問2 銅と亜鉛で作った電池では、イオン化傾向(イオンかけいこう)の小さい銅が溶け出して負極になる。

答え:×

訂正:イオン化傾向の大きい亜鉛が溶け出して負極になり、銅は正極になる。

根拠:電池では、イオン化傾向の大きい金属が溶け出して負極になり、小さい金属が正極になります。

なぜか:亜鉛は、銅より陽イオンになりやすい金属です。亜鉛が溶け出すときに出た電子が、導線を通って銅のほうへ流れます。

狙われる形:負極と正極の金属を入れかえた形で出ます。

問3 電気分解も電池も、化学変化を利用して電気を取り出すしくみである。

答え:×

訂正:電気を取り出すのは電池で、電気分解は電気を流して化学変化を起こすしくみである。

根拠:電池と電気分解は、電気と化学変化のエネルギーの向きが逆になるしくみです。

なぜか:電池は、化学変化から電気を生みます。電気分解では、電源から流した電気で、水などの物質を分けます。

狙われる形:電池と電気分解の役割を入れかえた形で出ます。

まとめ

電圧は電流×抵抗で、抵抗が2つ以上なら合成抵抗を先に出します。直列は足し算、並列はどの抵抗よりも小さくなります。電池ではイオン化傾向の大きい金属が負極になってとけ、電気分解では陰極に金属や水素、陽極に酸素や塩素が出ます。

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参考文献

  • 『乙種4類 危険物取扱者試験 令和8年版』公論出版、2-9 電気の計算/電池・2-11 電気分解(最新版は令和9年前期版)最新版をAmazonで見る
  • 『7日間で集中学習! 乙種4類危険物取扱者 王道問題集』飯島晃良、オーム社、第1版、2-7 金属・イオン化傾向と腐食(電池の起電力) Amazonで見る

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