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危険物乙4の貯蔵・取扱いの共通基準|同時貯蔵と廃棄のしかたを理由で

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重要度:○ ときどき問われます(市販問題集の頻出印と収録数から。当サイトの判断)

法令の基準日:2026年9月22日/最終確認:2026年9月24日

塗装や洗浄をする工場では、作業の終わりに、溶剤のしみたウエスや塗料のかすを片づけます。危険物乙4では、こうしたどの施設でも守る決まりを「貯蔵・取扱いの共通基準」として問います。捨て方では、燃やすことと埋めることはできても、海や川へ流すことはできない、という区別が狙われます。

この記事でわかること

  • どの製造所等(せいぞうしょとう)でも守る共通基準を、理由で3つに束ねる見方
  • 類の違う危険物(きけんぶつ)を同じ貯蔵所にためない決まりと、その例外
  • 危険物を捨てるとき、焼却(しょうきゃく)と埋没(まいぼつ)はできて、海や川へ流すのはできないこと

「みだりに火気を使用しない」は、正当な理由のない火気を禁じる決まりで、火気をいっさい使えないという意味ではありません。

危険物は焼却や埋没で捨てられますが、海や川へ流したり投げ込んだりしないのが原則です。

まず場面で:作業の終わりに、油のしみたウエスを片づける

塗装の工場で、その日の作業が終わった場面を思い浮かべてください。床の近くには、溶剤をふき取ったウエスや、塗料のかすが残っています。危険物のくずやかすは、1日に1回以上、性質に合った安全な場所で捨てるなどの処置をする決まりです。

作業の終わりに、油のしみたウエスを片づける(捨て方の4コマ)

捨て方にも決まりがあります。燃やす焼却と、地面に埋める埋没はできますが、海や川へ流すのは原則としてできません。どれも、どの製造所等でも守る共通の決まりです。

共通基準の「みだりに」は、正当な理由なく、という意味

貯蔵・取扱いの共通基準とは、どの製造所等でも、危険物をためたり扱ったりするときに守る決まりのことです。数が多いので、理由で3つに束ねて覚えます。

1つめは、決められた物を、決められた量だけ扱うことです。許可や届出をした品名以外の危険物は、ためたり扱ったりできません。届け出た数量や指定数量(していすうりょう)の倍数を超えて扱うことも、同じくできません。

2つめは、火と人を遠ざけることです。製造所等では、みだりに火気を使用せず、係員以外の人をみだりに出入りさせません。可燃性の蒸気がたまるおそれのある場所では、火花を出す機械や工具、履物を使いません。

「みだりに」とは、正当な理由もなく、という意味です。火気をいっさい使ってはいけない、という意味ではありません。 係員以外の出入りも、同じく理由のない出入りを禁じています。

3つめは、漏らさず、ためずに片づけることです。常に整理と清掃をして、空き箱など要らない物を置きません。貯留設備(ちょりゅうせつび)や油分離装置(ゆぶんりそうち)にたまった危険物は、あふれないように随時くみ上げます。

危険物のくずやかすは、1日に1回以上、安全な場所で処置します。危険物が残っている設備や容器を修理するときは、安全な場所で、危険物を完全に取り除いてから行います。保護液の中に保存する危険物は、保護液から出ないようにします。

共通基準は、台所で揚げ物をするときの心得に似ています。油の容器は火から離し、こぼれた油はすぐふき取り、使った油は流しに捨てません。正確には、共通基準は製造所等で危険物をためたり扱ったりするときの法令の決まりです。同時に貯蔵する条件や、捨て方まで定めています。

類ごとの決まりでは、第4類(だいよんるい)は、炎や火花、高温の物に近づけず、熱しすぎず、みだりに蒸気を出さないことと定められています。第4類ならではの注意は、第4類の貯蔵・取扱いの注意で確かめられます。

覚える言葉はこれだけ:同時貯蔵の考え方と、廃棄の3つ

貯蔵所には、原則として、危険物以外の物をためません。類の違う危険物も、同じ貯蔵所にためないのが原則です。耐火構造(たいかこうぞう)の壁で完全に区切った部屋がある貯蔵所なら、部屋ごとに考えます。

例外として、屋内貯蔵所と屋外貯蔵所では、決まった組合せなら同時に貯蔵できます。類ごとにまとめ、互いに1m以上の間隔を空けることが条件です。第4類が入る組合せのうち、覚えておくのは第2類の引火性固体(いんかせいこたい)と第4類です。

捨て方は、次の3つを押さえます。

捨て方できるか守ること
焼却(燃やす)できる安全な場所で、他に害を与えない方法で行い、見張人をつける
埋没(埋める)できる危険物の性質に合わせ、安全な場所で行う
海や川へ流す・投げ込む原則できない流出させず、投下もしない

焼却も埋没もできますが、どちらも安全な場所で行い、焼却には見張人(みはりにん)をつけます。

捨てる以外の取扱いにも、共通の決まりがあります。詰め替えは防火上安全な場所で行い、吹付塗装は防火上有効な隔壁などで区切った安全な場所で行います。染色や洗浄の作業は換気をよくして行い、廃液をみだりに放置しません。

ここは覚えなくていい

製造の工程ごとの決まり(蒸留・抽出・乾燥・粉砕)と、第4類以外の類どうしの同時貯蔵の組合せは、覚えなくてかまいません。海や川へ流す決まりには、他に害を与えるおそれがないときなどのただし書があります。試験では、流出させないという原則のほうで答えます。

試験ではこう聞かれる:「一切の火気を使ってはならない」は誤り

1つめは、「みだりに」の読み落としです。「製造所等では、どんな場合でも火気を使ってはならない」は誤りです。 決まりは、みだりに火気を使用しない、です。

2つめは、捨て方の入れ替えです。「危険物は焼却してはならない」「埋没してはならない」は誤りで、どちらも条件を守ればできます。「十分に薄めてから下水に流す」も誤りで、貯留設備にたまった危険物はくみ上げて処置します。

3つめは、回数と順番のすり替えです。くずやかすは1日に1回以上片づけるので、回数を減らした文は誤りです。修理を「換気しながら行えばよい」とした文も誤りで、危険物を完全に取り除いてから行います。

4つめは、保護液と同時貯蔵です。「状態を確かめるため、保護液から一部を出しておく」は誤りです。第4類とほかの類を「同じ貯蔵所に一緒にためてよい」とした文も、原則に反するので誤りです。

工場・現場ではこうなる:製造所等での溶接は火気使用の許可を取ってから

化学プラントの製造所等でも、配管の修理などで溶接をすることがあります。そのときは火気使用の許可を取り、周りの可燃物(かねんぶつ)を片づけ、可燃性のガスがないことを測ってから火を使います。理由と手順をそろえてから使うので、「みだりに」使うことにはなりません。

確認問題

問1 製造所等での火気の使用は、正当な理由があれば禁じられていない。

答え:○

根拠:共通の基準が禁じているのは「みだりに」、つまり正当な理由なく火気を使うことです。

なぜか:ボイラーやバーナーで危険物を燃やすように、火を使うこと自体が仕事になっている施設もあるからです。

狙われる形:火気の使用を、理由を問わず禁じる形で出ます。

問2 類の違う危険物も、容器に入っていれば、同じ貯蔵所に貯蔵してよい。

答え:×

訂正:類の違う危険物は、容器に入れても、原則として同じ貯蔵所に貯蔵しない。

根拠:反応して危険が大きくなる組合せがあるので、貯蔵所では類ごとに分けて貯蔵するのが原則です。

なぜか:容器が壊れたり漏れたりしたときに、違う類の危険物が混ざるおそれがあるからです。

狙われる形:容器に入れれば同時に貯蔵できるとする形で出ます。

問3 廃油を焼却して処分するときは、見張人をつけて、周りに燃え広がらないように行う。

答え:○

根拠:危険物を焼却して廃棄するときは、安全な場所で、他に危害を及ぼさない方法で行い、見張人をつけます。

なぜか:焼却には燃え広がりの危険があるので、場所と方法を選び、見張人をつけるからです。

狙われる形:焼却による廃棄はできないとする形で出ます。

まとめ

共通基準は、決められた物だけを扱う、火と人を遠ざける、漏らさず片づける、の3つに束ねて覚えます。「みだりに火気を使用しない」は理由のない火気を禁じる決まりで、火気の使用をいっさい禁じてはいません。類の違う危険物は同じ貯蔵所にためないのが原則で、廃棄は焼却と埋没ができ、海や川へは流しません。

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参考文献

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