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危険物乙4の指定数量の覚え方|第4類の7品名を「危ないほど少ない」で

危険物乙4の指定数量の覚え方|第4類の7品名を「危ないほど少ない」でのアイキャッチ

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重要度:◎ よく問われます(市販問題集2冊の頻出印と公式公開問題から。当サイトの判断)

法令の基準日:2026年9月22日/最終確認:2026年9月23日

冬に灯油をポリタンクで買いだめするとき、家に何個まで置いてよいのか気になったことはありませんか。消防法には、品名ごとに「この量からは危険物(きけんぶつ)の施設で扱う」という基準の量があり、これを指定数量(していすうりょう)といいます。危険物乙4の法令では、第4類(だいよんるい)の7品名の指定数量が、最初に覚える数字です。

この記事でわかること

  • 指定数量とは何か、その量以上と未満で何が変わるか
  • 第4類の7品名の指定数量と、「危ないほど少ない」並び
  • 水溶性(すいようせい)の液体は、非水溶性の2倍になること

指定数量は、危ない品名ほど少ない量に決められています。

第1〜第3石油類の水溶性の液体は、同じ品名の非水溶性の液体の2倍です。

指定数量以上は消防法、指定数量未満は市町村の条例で、貯蔵と取扱いの決まりがかかります。

まず場面で:灯油のポリタンクとガソリンの携行缶は何リットルまで置けるか

灯油のポリタンクと、ガソリンの携行缶を思い浮かべてください。どちらも、消防法の危険物の第4類に入る燃える液体です。第4類とは、引火(いんか)しやすい液体をまとめた類のことです。

灯油の指定数量は1000Lで、ガソリンの指定数量は200Lです。同じ石油製品でも、ガソリンは灯油の5分の1の量で基準に届きます。ガソリンのほうが、火を近づけると燃え始める温度、つまり引火点(いんかてん)が低く、危ないからです。

指定数量より少なければ何の決まりもない、というわけではありません。少ない量の危険物の置き方は、住んでいる市町村の条例で決まっています。家庭で灯油を置ける量が気になるときは、地元の消防本部の案内で確かめるのが確実です。

指定数量はなぜ品名ごとに違うのか:品名は引火点で区切る

指定数量とは、危険物の危なさを考えて、政令が品名ごとに決めた量のことです。危なさの違う物を同じ量で比べても、本当の危なさはそろいません。そこで、危ない品名ほど量を少なくして、危なさをそろえています。

第4類の危なさの目印は、引火点です。引火点とは、火を近づけたときに燃え始める、いちばん低い液温のことです。引火点が低いほど、寒い日でも火がつきやすいので危険です。

指定数量はなぜ品名ごとに違うのか(品名は引火点の物差しで区切る)

第4類の7つの品名のうち、第1〜第4石油類は、1気圧での引火点を21℃・70℃・200℃・250℃で区切った品名です。境目ちょうどの物は、番号の大きいほうの品名に入ります。特殊引火物(とくしゅいんかぶつ)・アルコール類・動植物油類は、引火点のほかに、発火点(はっかてん)や分子の形、油の出どころで決まります。

品名の決め方と、それぞれの物品の性質は、第4類の7品名でくわしく扱っています。この記事では、品名ごとの定義の言葉と、指定数量の数字に絞ります。

指定数量は、危なさを同じ「1杯」にそろえた計量カップのようなものです。危ない品名ほど、カップが小さくなります。正確には、指定数量は政令が品名ごとに決めた量で、その量以上を貯蔵したり取り扱ったりすると消防法の規制がかかります。

製造所等(せいぞうしょとう)とは、危険物を扱うために許可を受けた施設をまとめた呼び名です。

指定数量以上の危険物は、許可を受けた製造所等でなければ、貯蔵も取扱いもできません。 ただし、消防署長などの承認を受けた短い期間の仮貯蔵(かりちょぞう)・仮取扱いは例外です。指定数量未満の危険物の貯蔵と取扱いは、市町村の条例が決まりを定めます。

覚える数字:指定数量は危ない品名ほど少ない階段

指定数量は、全国どこでも同じです。第4類では、量をすべてL(リットル)で表します。

覚える数字:指定数量は危ない品名ほど少ない階段(ドラム缶の本数)

ガソリンの指定数量を1とすると、並びが見えてきます。灯油は5倍、重油は10倍、ギヤー油などの第4石油類は30倍、動植物油類は50倍です。いちばん危ない特殊引火物は、ガソリンの4分の1しかありません。

品名と指定数量(非水溶性と、水溶性の区分が無い品名)

品名定義(1気圧)指定数量
特殊引火物発火点100℃以下 {NUM-L-0011}、または引火点−20℃以下で沸点40℃以下50L
第1石油類(非水溶性)引火点21℃未満200L
アルコール類炭素の数が1個から3個までの飽和1価アルコール(含有量60%未満の水溶液は除く {NUM-L-0016})400L
第2石油類(非水溶性)引火点21℃以上70℃未満1000L
第3石油類(非水溶性)引火点70℃以上200℃未満2000L
第4石油類引火点200℃以上250℃未満6000L
動植物油類動物の脂肉や植物の種子・果肉から取った油で、引火点250℃未満10000L

非水溶性の代表は、第1石油類がガソリン、第2石油類が灯油と軽油、第3石油類が重油です。アルコール類の代表は、メタノールとエタノールです。

水溶性の液体の指定数量(第1〜第3石油類だけ)

品名代表的な物品指定数量
第1石油類(水溶性)アセトン400L
第2石油類(水溶性)酢酸2000L
第3石油類(水溶性)グリセリン4000L

水溶性の液体とは、1気圧の決まった温度で同じ量の水と混ぜたとき、分かれずに混ざったままの液体のことです。水溶性の区分があるのは第1〜第3石油類だけで、指定数量はそれぞれ非水溶性の2倍です。 第4石油類と動植物油類、アルコール類には、水溶性・非水溶性の区分がありません。

ここは覚えなくていい

第4類以外の類の指定数量は、乙4では覚えなくてかまいません。単位もLではなくkgです。どの物品が水溶性かの細かい見分けは、第4類の例外まとめで必要な分だけ押さえれば足ります。

試験ではこう聞かれる:同じ数量の組合せと水溶性の2倍

1つめは、指定数量が同じになる組合せです。第1石油類の水溶性とアルコール類は、どちらも400Lです。第2石油類の水溶性と第3石油類の非水溶性も、どちらも2000Lです。

第3石油類の水溶性は4000Lで、6000Lの第4石油類とは同じになりません。 組合せを問う形では、この2つをそろえた文が誤りとして出ます。

2つめは、水溶性の2倍の範囲です。「第4石油類も水溶性なら2倍」のように、区分の無い品名に広げた文は誤りです。

3つめは、指定数量未満の扱いです。「指定数量未満なら何の規制も受けない」は誤りで、市町村の条例の決まりがあります。「指定数量は都道府県ごとに違う」も誤りで、政令で決まった全国共通の数量です。

工場・現場ではこうなる:溶剤の置き場は品名と水溶性から決める

化学プラントで新しい溶剤を置くときは、まず安全データシート(SDS)で品名と水に溶けるかを確かめ、指定数量を決めます。そのうえで、置き場として許可を受けた施設の範囲に収まるかを計算します。扱う品名や数量を変えるときは事前の届出が要るので、品名ごとに在庫の量を記録して管理しています。

確認問題

問1 指定数量は、危険性が高い物ほど多い量に定められている。

答え:×

訂正:指定数量は、危険性が高い物ほど少ない量に定められている。

根拠:危ない物ほど、少ない量から厳しい決まりがかかるように指定数量が決められています。

なぜか:第4類でいちばん危ない特殊引火物は50L、いちばん危なくない動植物油類は10000Lです。量が少ないほど、早く規制の対象になります。

狙われる形:指定数量の大小と危険性の高低の向きを逆にした形で出ます。

問2 アセトンは水に溶ける第1石油類だが、指定数量はガソリンと同じである。

答え:×

訂正:水溶性のアセトンの指定数量は400Lで、非水溶性のガソリン(200L)の2倍である。

根拠:第1石油類から第3石油類では、水に溶ける物の指定数量は、溶けない物の2倍です。

なぜか:アセトンとガソリンは、どちらも第1石油類です。アセトンは水に溶けるので400L、ガソリンは溶けないので200Lになります。

狙われる形:同じ品名の中で、水溶性と非水溶性の値を同じにした形で出ます。

問3 指定数量未満の危険物の貯蔵と取扱いの基準は、市町村の条例で定める。

答え:○

根拠:指定数量以上の危険物の貯蔵・取扱いは消防法令で、指定数量未満の貯蔵・取扱いは市町村条例で規制されます。運搬の基準は、量を問わず消防法令で定めます。

なぜか:少ない量の危険物は、家庭や小さな店にもあります。こうした量の扱いは、国の政令ではなく市町村の火災予防条例で決められています。

狙われる形:「指定数量未満なら規制を受けない」とする形で出ます。

まとめ

指定数量は、危なさを考えて政令が品名ごとに決めた量で、危ない品名ほど少なくなっています。第1〜第3石油類の水溶性の液体は、同じ品名の非水溶性の2倍で、第4石油類と動植物油類には区分がありません。指定数量以上は許可を受けた製造所等で扱い、未満の貯蔵と取扱いは市町村の条例が決まりを定めます。

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参考文献

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