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重要度:◎ よく問われます
法令の基準日:2026年9月22日/最終確認:2026年9月23日
危険物乙4の法令では、第4類(だいよんるい)の7品名の指定数量(していすうりょう)が、最初に覚える数字です。指定数量とは、品名ごとに「この量からは危険物(きけんぶつ)の施設で扱う」と決めた基準の量です。
第4類の指定数量 ── 危ない品名ほど少ない

指定数量は、危なさを考えて政令が品名ごとに決めた量で、危ない品名ほど少なくなっています。特殊引火物(とくしゅいんかぶつ)が50Lで最少、第1〜第3石油類の水溶性(すいようせい)は非水溶性の2倍です。
| 問われる形 | ○× | ポイント |
|---|---|---|
| 危ない品名ほど、指定数量は多い | × | 向きが逆。危ないほど少ない |
| 特殊引火物を200Lや400Lとする | × | 50Lで、第4類でいちばん少ない |
| ガソリン400L、灯油・軽油2000L、重油1000Lとする | × | ガソリン200L・灯油と軽油1000L・重油2000L |
| アルコール類の400Lは、水に溶ける第1石油類と同じ値 | ○ | アルコール類は水溶性の区分が無く、値は1つ |
| 水溶性は非水溶性より少なく、半分の量 | × | 向きが逆。水溶性のほうが多い |
| 第4石油類を4000Lとする、水溶性なら2倍とする | × | 6000Lで、水溶性の区分も無い |
第4類では、量をすべてL(リットル)で表します。ガソリンの指定数量を1とすると、灯油は5倍、重油は10倍、ギヤー油などの第4石油類は30倍、動植物油類は50倍です。特殊引火物は、ガソリンの4分の1しかありません。

第4類の危なさの目印は、引火点(いんかてん)です。火を近づけたときに燃え始める、いちばん低い液温のことで、低いほど寒い日でも火がつきやすく危険です。
第1〜第4石油類は、1気圧での引火点を21℃・70℃・200℃・250℃で区切った品名です。境目ちょうどの物は、番号の大きいほうの品名に入ります。特殊引火物・アルコール類・動植物油類は、引火点のほかに、発火点(はっかてん)や分子の形、油の出どころで決まります。
品名と指定数量(非水溶性と、水溶性の区分が無い品名)
| 品名 | 定義(1気圧) | 指定数量 |
|---|---|---|
| 特殊引火物 | 発火点100℃以下、または引火点−20℃以下で沸点40℃以下 | 50L |
| 第1石油類(非水溶性) | 引火点21℃未満 | 200L |
| アルコール類 | 炭素の数が1個から3個までの飽和1価アルコール(含有量60%未満の水溶液は除く) | 400L |
| 第2石油類(非水溶性) | 引火点21℃以上70℃未満 | 1000L |
| 第3石油類(非水溶性) | 引火点70℃以上200℃未満 | 2000L |
| 第4石油類 | 引火点200℃以上250℃未満 | 6000L |
| 動植物油類 | 動物の脂肉や植物の種子・果肉から取った油で、引火点250℃未満 | 10000L |
非水溶性の代表は、第1石油類がガソリン、第2石油類が灯油と軽油、第3石油類が重油です。アルコール類の代表は、メタノールとエタノールです。
水溶性の液体の指定数量(第1〜第3石油類だけ)
| 品名 | 代表的な物品 | 指定数量 |
|---|---|---|
| 第1石油類(水溶性) | アセトン | 400L |
| 第2石油類(水溶性) | 酢酸 | 2000L |
| 第3石油類(水溶性) | グリセリン | 4000L |
水溶性の液体とは、1気圧の決まった温度で同じ量の水と混ぜたとき、分かれずに混ざったままの液体のことです。水溶性の区分があるのは第1〜第3石油類だけで、指定数量はそれぞれ非水溶性の2倍です。 第4石油類と動植物油類、アルコール類には、水溶性・非水溶性の区分がありません。
- 第1石油類の水溶性とアルコール類は、どちらも400Lです。
- 第2石油類の水溶性と第3石油類の非水溶性は、どちらも2000Lです。
- 第3石油類の水溶性は4000Lで、6000Lの第4石油類とは同じになりません。
- 第4類以外の類の指定数量は、危険物乙4では覚えなくてかまいません。単位もLではなくkgです。
- どの物品が水溶性かの細かい見分けは、第4類の例外まとめで必要な分だけ押さえれば足ります。
関連:品名の決め方と物品の性質は第4類の7品名でくわしく扱っています。
政令で全国同じ、未満は条例 ── 全国同じ、未満は市町村条例
| 貯蔵・取扱いの量 | 決まりを定めるもの | 扱う場所 |
|---|---|---|
| 指定数量以上 | 消防法・政令・規則 | 許可を受けた施設 |
| 指定数量未満 | 市町村の条例 | 条例の基準に従う |
指定数量は政令の表で決まった全国共通の量で、都道府県や市町村ごとには変わりません。指定数量未満でも規制はあり、貯蔵と取扱いの決まりは市町村の条例が定めます。
| 問われる形 | ○× | ポイント |
|---|---|---|
| 住む市町村や都道府県によって、指定数量の値が変わる | × | 政令の表で決まり、全国どこでも同じ値 |
| 指定数量に届かない量は、規制の対象外 | × | 市町村の条例の決まりに従う |
| 指定数量未満も、消防法令の基準で規制する | × | 以上は消防法令、未満は条例 |
製造所等(せいぞうしょとう)とは、危険物を扱うために許可を受けた施設をまとめた呼び名です。
指定数量以上の危険物は、許可を受けた製造所等でなければ、貯蔵も取扱いもできません。 ただし、消防署長などの承認を受けた短い期間の仮貯蔵(かりちょぞう)・仮取扱いは例外です。
- 家庭の灯油のポリタンクのような少ない量も、置き方は市町村の条例で決まっています。家庭で置ける量は、地元の消防本部の案内で確かめるのが確実です。
- 化学プラントなど工場で新しい溶剤を置くときは、まず安全データシート(SDS)を見ます。品名と水に溶けるかを確かめ、指定数量を決めます。
- そのうえで、許可を受けた施設の範囲に収まるかを計算します。品名や数量を変えるときは事前の届出が要るので、品名ごとに在庫の量を記録します。
確認問題
問1 指定数量は、危険性が高い物ほど多い量に定められている。
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答え:×
訂正:指定数量は、危険性が高い物ほど少ない量に定められている。
根拠:危ない物ほど、少ない量から厳しい決まりがかかるように指定数量が決められています。
なぜか:第4類でいちばん危ない特殊引火物は50L、いちばん危なくない動植物油類は10000Lです。量が少ないほど、早く規制の対象になります。
狙われる形:指定数量の大小と危険性の高低の向きを逆にした形で出ます。
問2 アセトンは水に溶ける第1石油類だが、指定数量はガソリンと同じである。
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答え:×
訂正:水溶性のアセトンの指定数量は400Lで、非水溶性のガソリン(200L)の2倍である。
根拠:第1石油類から第3石油類では、水に溶ける物の指定数量は、溶けない物の2倍です。
なぜか:アセトンとガソリンは、どちらも第1石油類です。アセトンは水に溶けるので400L、ガソリンは溶けないので200Lになります。
狙われる形:同じ品名の中で、水溶性と非水溶性の値を同じにした形で出ます。
問3 指定数量未満の危険物の貯蔵と取扱いの基準は、市町村の条例で定める。
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答え:○
根拠:指定数量以上の危険物の貯蔵・取扱いは消防法令で、指定数量未満の貯蔵・取扱いは市町村条例で規制されます。運搬の基準は、量を問わず消防法令で定めます。
なぜか:少ない量の危険物は、家庭や小さな店にもあります。こうした量の扱いは、国の政令ではなく市町村の火災予防条例で決められています。
狙われる形:「指定数量未満なら規制を受けない」とする形で出ます。
まとめ
指定数量は、危なさを考えて政令が品名ごとに決めた量で、危ない品名ほど少なくなっています。第1〜第3石油類の水溶性の液体は、同じ品名の非水溶性の2倍で、第4石油類と動植物油類には区分がありません。指定数量以上は許可を受けた製造所等で扱い、未満の貯蔵と取扱いは市町村の条例が決まりを定めます。
次に読む
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- もっと詳しく(甲種レベル):全類の指定数量と倍数計算
参考文献
- 『消防法』第9条の4・第10条・別表第一e-Gov法令検索
- 『危険物の規制に関する政令』第1条の11・別表第三e-Gov法令検索
- 『危険物の規制に関する規則』第1条の3e-Gov法令検索
- 『乙種4類 危険物取扱者試験 令和8年版』公論出版、1-3 第4類危険物・1-4 危険物の指定数量(最新版は令和9年前期版)最新版をAmazonで見る
- 『7日間で集中学習! 乙種4類危険物取扱者 王道問題集』飯島晃良、オーム社、第1版、5-2 第4類の危険物と指定数量 Amazonで見る
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