熱Ⅱの熱力学のうち、蒸気と湿り空気の論点を表と例題で並べました。水蒸気は状態・乾き度と蒸気表・絞り、湿り空気は湿度・露点・湿り空気線図を扱います。
蒸気の状態(圧縮液から過熱蒸気まで) ── 沸騰中は温度一定、熱は蒸発に回る

| 圧力一定で加熱したときの状態 | 温度 | 加えた熱の行き先 |
|---|---|---|
| 圧縮水(飽和温度より低い液) | 上がる | 液の温度を上げる(液体熱) |
| 飽和水(飽和液) | 飽和温度 | ここで蒸気が出はじめる |
| 湿り蒸気(飽和液と蒸気が共存) | 飽和温度のまま | 液を蒸気に変える(蒸発熱 r) |
| 乾き飽和蒸気(液がちょうど無くなる) | 飽和温度 | ここから再び温度が上がる |
| 過熱蒸気 | 上がる | 蒸気の温度を上げる(過熱の熱) |
| 臨界圧力を超える圧力 | 止まる区間がない | 液から蒸気へ連続して変わる |
なぜ:圧力が決まれば飽和温度は1つに決まるので、液と蒸気が共存している間は温度がその値から動けません。加えた熱は液を蒸気に変えること(蒸発熱)に使われ、液が全部蒸気になるまで温度は止まったままです。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 圧力の高いボイラほど、水が沸騰を始める温度(飽和温度)は高い | ○ | 飽和温度と飽和圧力は1対1 |
| 圧力一定で湿り蒸気を加熱すると、乾き度が増えるにつれて温度も少しずつ上がる | × | 液が残る間は飽和温度のまま |
| 臨界圧力より高い圧力でも、温度が止まって液と蒸気が共存する区間がある | × | 蒸発の現象が見られず、連続して変わる |
| T-s線図で蒸発熱が長方形の面積になるのは、蒸発が一定の温度で進むから | ○ | 高さ Ts×幅 (s″−s′) |
| 圧力が高いほど、1 kg あたりの蒸発熱は大きくなる | × | 圧力が高いほど小さい |
- 飽和温度より低い液を圧縮水、飽和温度の液を飽和液とよぶ。単に「飽和蒸気」というときは乾き飽和蒸気を指すことが多い。
- 過熱蒸気の温度と飽和温度の差が過熱度。圧力を決めて温度を変えると蒸気が出はじめる圧力が飽和圧力。
- 圧力を上げると飽和液線と飽和蒸気線が近づき、臨界点で1本になる。臨界圧力を超える領域(超臨界圧域)では蒸発熱で温度が止まる区間がない。
- T-s線図では線の下の面積が熱量:液体熱 q₁、蒸発熱 r(長方形)、過熱の熱。蒸発熱は、内部エネルギーの増加(内部蒸発熱)と、体積が増えて外へする仕事 P(v″−v′)(外部蒸発熱)の和。
飽和蒸気・乾き度と蒸気表 ── 湿り蒸気の状態量は乾き度で按分する

| 湿り蒸気 1 kg の量 | 求め方(′=飽和液、″=乾き飽和蒸気) |
|---|---|
| 乾き度 x | 湿り蒸気のうちの乾き飽和蒸気の質量の割合(液の割合 1−x は湿り度) |
| 比体積 v | v′+x(v″−v′) |
| 比エンタルピー h | h′+x(h″−h′)=h′+xr(r=h″−h′ は蒸発熱) |
| 比エントロピー s | s′+x(s″−s′)=s′+xr/Ts(Ts は飽和温度の絶対温度) |
| 比内部エネルギー u | 蒸気表に無いので u=h−Pv で計算 |
なぜ:湿り蒸気 1 kg は、飽和液 (1−x) kg と乾き飽和蒸気 x kg の混ざり物です。状態量は質量に比例して足し合わせられるので、両端の値(飽和液と乾き飽和蒸気)を乾き度で按分すれば求まります。エントロピーの幅が r/Ts なのは、蒸発が温度 Ts のまま熱 r を受け取るからです。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 乾き度は、湿り蒸気のうち液(飽和水)が占める質量の割合 | × | 乾き飽和蒸気の割合。液の割合は湿り度 |
| 乾き度 x の湿り蒸気の比エンタルピーは h′+x·r | ○ | 飽和液に、蒸発した割合だけ蒸発熱を足す |
| 湿り蒸気の比エントロピーは s′+x·r·Ts | × | 蒸発熱を絶対温度で割る:s′+xr/Ts |
| 湿り蒸気も、圧力と温度の2つを測れば蒸気表から比エンタルピーが決まる | × | 2つは同じ情報。乾き度などがもう1つ要る |
| P を Pa、v を m³/kg で入れた Pv は、そのまま kJ/kg として h から引ける | × | Pa×m³/kg=J/kg。単位をそろえる |
例題
圧力 0.40 MPa の飽和液の値を、h′=600 kJ/kg、v′=0.0011 m³/kg とします。乾き飽和蒸気は h″=2,740 kJ/kg、v″=0.46 m³/kg とします(値は仮のもの)。乾き度 0.85 の湿り蒸気の h・v・u を求めます。
①蒸発熱:r=h″−h′=2,740−600=2,140 kJ/kg。
②比エンタルピー:h=600+0.85×2,140=600+1,819=2,419 kJ/kg。
③比体積:v=0.0011+0.85×(0.46−0.0011)=0.0011+0.3901=0.391 m³/kg。
④比内部エネルギー:Pv=0.40×10⁶×0.391=156,400 J/kg≒156 kJ/kg。u=2,419−156=2,263 kJ/kg。
⑤桁を確かめる:h は h′ と h″ の間で、x が 0.85 なので h″ 寄り。Pv を kJ にそろえずに引くと、1,000倍ずれる。
- 蒸気表の読み方:湿り蒸気は「圧力(または温度)で行を決めて両端の値を読み、乾き度で按分」。過熱蒸気は過熱蒸気表を「圧力と温度の2つ」で引く。飽和蒸気表には圧力基準と温度基準の2種類がある。
- 水の蒸気表は、水の三重点(0.01℃)で u′=0、s′=0 を基準にしている。
- 線図は、水蒸気には h-s 線図(モリエ線図)、冷媒には P-h 線図を使う。タービンの可逆断熱膨張は h-s 線図で真下に下りる線になり、縦の落差がそのまま蒸気 1 kg あたりの仕事になる。
- 圧力が高いほど蒸発熱は小さい。加熱に使う蒸気は、必要な温度が得られる範囲で低い圧力にするほうが、同じ熱量に要る蒸気量が少ない。
関連:蒸気の輸送と使い方
蒸気の状態変化と絞り ── 絞りはエンタルピー一定、断熱膨張はエントロピー一定

| 変化(例) | 一定に保たれる量 | 熱量・仕事(質量 m) |
|---|---|---|
| 等圧変化(ボイラ・復水器) | 圧力 | 熱量 Q=m(h₂−h₁) |
| 等容変化(密閉容器) | 体積 | 熱量 Q=m(u₂−u₁)、u=h−Pv |
| 可逆断熱膨張(理想のタービン) | 比エントロピー | 仕事 m(h₁−h2ad)(断熱熱落差) |
| 実際の断熱膨張(実際のタービン) | なし(不可逆) | 仕事 ηadm(h₁−h2ad)=m(h₁−h₂) |
| 絞り(調節弁・オリフィス) | 比エンタルピー | 熱も仕事も 0 |
なぜ:絞りは狭い通路で圧力を落とすだけで、外へ仕事も熱も出さないので、出入口の比エンタルピーが等しくなります。圧力が下がると飽和液の h′ が下がるので、余った熱で液の一部が蒸発し、湿り蒸気は乾く方向へ進みます。タービンは仕事を取り出すので h が下がり、可逆なら s が保たれます。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 密閉容器で湿り蒸気を加熱した熱量は、m(h₂−h₁) で求める | × | 体積一定なら m(u₂−u₁)。m(h₂−h₁) は圧力一定 |
| 湿り蒸気を調節弁で絞ると、エンタルピーは変わらず乾き度は下がる | × | 乾き度は上がる。過熱蒸気になることもある |
| 絞り熱量計で乾き度を求められるのは、絞りの前後で比エンタルピーが変わらないから | ○ | 絞った後の過熱蒸気の h を元へ持ち帰る |
| タービンの断熱効率は (h₁−h2ad)/(h₁−h₂) | × | 実際÷可逆:(h₁−h₂)/(h₁−h2ad) |
| 同じ入口から同じ出口圧力まで膨張させると、実際のタービンの出口は可逆の場合より乾いている | ○ | 仕事にならなかった分が蒸気に残る |
例題
絞り熱量計で湿り蒸気を絞り、元の乾き度を求めます。測定室の蒸気は過熱蒸気になり、その圧力と温度から過熱蒸気表で比エンタルピー 2,700 kJ/kg を得ました。元の圧力では h′=780 kJ/kg、h″=2,780 kJ/kg とします(値は仮のもの)。
①絞りの前後で比エンタルピーは同じ:元の湿り蒸気の h₁=h₂=2,700 kJ/kg。
②元の圧力の按分の式に入れる:2,700=780+x(2,780−780)。
③解く:x=(2,700−780)/(2,780−780)=1,920/2,000=0.96。
④桁を確かめる:x は 0〜1 の間。h₂ が h″ に近いほど 1 に近い。h′・h″ は絞る前(元の圧力)の値を使う。
- 実際のタービン出口:h₂=h₁−ηad(h₁−h2ad)、乾き度 x₂=(h₂−h′)/(h″−h′)。h2ad は、出口圧力で s が入口と等しくなる点の値で、xad=(s₁−s′)/(s″−s′) から求める。
- 断熱効率はタービン固有の値。断熱熱落差が計算できれば、実際の仕事が求まる。
- 絞り熱量計は、絞った後が過熱蒸気でないと使えない。1 MPa 以下の低圧で乾き度が 0.90 に届かない蒸気は、電気ヒータで加熱して過熱にする加熱法で測る。
- 高圧のドレンを低い圧力へ逃がすと蒸気が出る(フラッシュ蒸気)のも、比エンタルピー一定の絞りで説明できる。
関連:不可逆変化(絞り・混合)と混合気体/ドレン回収とフラッシュ蒸気
絶対湿度と相対湿度 ── 温めるだけなら絶対湿度は一定、相対湿度は下がる

| 湿度 | 定義(比べる量) | 水分を出し入れせず温めると |
|---|---|---|
| 絶対湿度 x〔kg/kg′〕 | 水蒸気の質量 mw÷乾き空気の質量 ma(質量、乾き空気 1 kg 基準) | 変わらない |
| 相対湿度 φ | 水蒸気分圧 Pw÷その温度の飽和圧力 Ps(分圧) | 下がる |
| 飽和度(比較湿度)ψ | x÷同じ温度の飽和湿り空気の絶対湿度 xs(質量) | 下がる |
なぜ:温めても水蒸気の量(分圧 Pw)は変わりません。温度が上がると飽和圧力 Ps が大きくなり、含みうる最大量が増えます。φ=Pw/Ps の分母だけが大きくなるので相対湿度は下がり、乾き空気あたりの質量の比である絶対湿度は変わりません。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 絶対湿度は、湿り空気(乾き空気と水蒸気の合計)1 kg あたりの水蒸気の質量 | × | 乾き空気 1 kg あたり(単位 kg′) |
| 湿り空気中の水蒸気を理想気体として扱えるのは、その分圧が非常に低いから | ○ | 高圧のボイラ蒸気は扱えない |
| 全圧 P、水蒸気分圧 Pw のとき、絶対湿度は 0.622Pw/P | × | 分母は乾き空気の分圧 P−Pw |
| 相対湿度は、絶対湿度を同じ温度の飽和湿り空気の絶対湿度で割った値 | × | それは飽和度。相対湿度は分圧の比 |
| 水分を出し入れせず温度だけを上げると、相対湿度は下がる | ○ | 飽和圧力だけが大きくなる |
例題
全圧 101.3 kPa の湿り空気で、飽和圧力を 4.0 kPa、相対湿度を 40% とします(飽和圧力は仮の値)。絶対湿度を求めます。次に、水分を出し入れせずに温め、飽和圧力が 8.0 kPa の温度にしたときの相対湿度を求めます。
①水蒸気分圧:Pw=φPs=0.40×4.0=1.6 kPa。
②絶対湿度:x=0.622×1.6/(101.3−1.6)=0.9952/99.7=0.0100 kg/kg′。
③温めた後:Pw は 1.6 kPa のまま、φ=1.6/8.0=0.20 で 20%。絶対湿度は 0.0100 kg/kg′ のまま。
④桁を確かめる:乾き空気 1 kg に水蒸気 10 g。分母を全圧にしても 0.00982 で差は小さいが、式の形は乾き空気の分圧で割る。
- 湿り空気は、乾き空気と水蒸気という2つの理想気体の混合物とみなす。全圧=乾き空気の分圧+水蒸気の分圧(ダルトンの法則)。
- 0.622 は、乾き空気と水蒸気のガス定数の比 Ra/Rw(287.13/461.70)。同じ体積・温度なら質量は分圧÷ガス定数に比例するので、この比が掛かる。
- 乾き空気を基準にするのは、加湿・除湿で湿り空気の質量は変わるが、乾き空気の質量は変わらないから。
- 相対湿度と飽和度は、飽和空気ではどちらも1で一致する。飽和していない空気ではわずかにずれる(x が Pw に正比例しないため)。
露点・断熱飽和温度と湿り空気の状態量 ── 露点は水分量で決まり、湿球は乾球以下

| 温度 | 何をして飽和させた温度か | 飽和していない空気では |
|---|---|---|
| 乾球温度 t | 何もしない(空気そのものの温度) | いちばん高い |
| 湿球温度(≒断熱飽和温度) | 水を蒸発させ、その潜熱を自分の顕熱でまかなって飽和させる | 乾球温度より低い |
| 露点 t′ | 水蒸気の量を保ったまま、圧力一定で冷やして飽和させる | いちばん低い |
| (飽和湿り空気) | すでに飽和している | 3つの温度が等しい |
なぜ:露点は「いまある水蒸気がちょうど飽和する温度」なので、水蒸気の分圧(全圧一定なら絶対湿度)だけで決まります。湿球は蒸発に要る潜熱を空気と水の顕熱でまかなうので乾球より下がり、蒸発で水蒸気が増える分だけ露点より上で止まります。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 水分を出し入れせず圧力一定のまま加熱しても、露点は変わらない | ○ | 水蒸気分圧が変わらない |
| 乾球温度 t、露点 t′ のとき、相対湿度は Ps(t)/Ps(t′) | × | 逆。φ=Ps(t′)/Ps(t)(1以下になる) |
| 飽和していない空気では、湿球温度は乾球温度より高い | × | 低い。飽和していれば等しい |
| 比体積の式 v=0.4555(0.622+x)T/100 の T には℃の値を入れる | × | 絶対温度(K) |
| 湿り空気の比エンタルピー 1.005t+x(2,500+1.861t) には、水蒸気が持つ0℃での蒸発潜熱が入っている | ○ | 少ない水蒸気でも大きな割合を占める |
例題
乾球温度 30℃、絶対湿度 0.015 kg/kg′ の湿り空気(全圧 101.3 kPa)があります。比エンタルピーと比体積を求めます。
①乾き空気の分:1.005×30=30.15 kJ/kg′。
②水蒸気の分:0.015×(2,500+1.861×30)=0.015×2,555.8=38.34 kJ/kg′。
③比エンタルピー:h=30.15+38.34=68.5 kJ/kg′。
④比体積:0.622+0.015=0.637、T=303 K。v=0.4555×0.637×303/100=0.879 m³/kg′。
⑤桁を確かめる:わずか 15 g の水蒸気が比エンタルピーの半分以上を占める。常温付近の比体積は乾き空気 1 kg あたり 0.8〜0.9 m³。℃のまま入れると 0.087 になり、1桁ずれる。
- 露点:湿り空気を圧力一定で冷やし、水蒸気分圧がその温度の飽和圧力に等しくなった温度。さらに冷やすと凝縮が始まり、霧や露が出る。
- 断熱飽和温度は、湿り空気の温度と絶対湿度で1つに決まる。だから乾球温度と組み合わせれば絶対湿度を計算できる。
- 湿球の感温部の風速が 5 m/s 以上なら、湿球温度は断熱飽和温度に等しいとみなせる。実際には乾球温度と湿球温度(またはその差)から相対湿度を読む表を使う。
- 比エンタルピー・比体積は乾き空気 1 kg あたり(kg′)。1.005・1.861 は乾き空気・水蒸気の定圧比熱〔kJ/(kg·K)〕。2,500 kJ/kg は0℃での水の蒸発潜熱。
関連:湿度の測定
湿り空気線図の読み方 ── 線図上の一点から全部の状態量を読む

| 読みたい量 | x-t 線図(縦軸=絶対湿度、横軸=乾球温度)での読み方 |
|---|---|
| 乾球温度 t | 点から真下へ下ろして横軸を読む |
| 絶対湿度 x | 点から水平に右へ進んで縦軸を読む |
| 相対湿度 φ | 点を通る相対湿度一定の曲線を読む |
| 湿球温度 | 点を通る湿球温度一定の斜めの線を読む |
| 比エンタルピー h | 点を通る斜めの線を比エンタルピーの目盛りまで延ばす |
| 比体積 v | 点を通る比体積一定の線を読む |
| 露点 t′ | 点から水平に左へ進み、飽和曲線に当たった点の温度を読む |
なぜ:全圧を決めれば、湿り空気の状態は乾球温度と絶対湿度のような独立な2つの量で決まります。ほかの量はその2つから計算できるので、線図上の1点が決まれば、通る線を読むだけで残りがわかります。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 空気調和で使う x-t 線図は、横軸が乾球温度、縦軸が相対湿度 | × | 縦軸は絶対湿度。相対湿度は曲線で描かれる |
| 2つの湿り空気を断熱的に混ぜた後の絶対湿度は、乾き空気の流量で重みをつけた平均になる | ○ | 線図では2点を結ぶ線分上で、流量の多い側に近い |
| 露点より低い温度まで冷やしても、絶対湿度は変わらず相対湿度が100%を超える | × | 一部が凝縮して飽和空気になり、絶対湿度が下がる |
| 加熱量を比エンタルピーの差から求めるときは、乾き空気の質量を掛ける | ○ | 比エンタルピーは乾き空気 1 kg あたり |
| 全圧が一定なら、乾球温度と絶対湿度の2つで線図上の一点が決まる | ○ | ほかの状態量はその点から読む |
例題
外気(乾き空気 1 kg′/s、x 0.015 kg/kg′、h 70 kJ/kg′)と室内の空気を断熱的に混ぜます。室内の空気は乾き空気 2 kg′/s、x 0.009 kg/kg′、h 46 kJ/kg′ とします。混合後の絶対湿度と比エンタルピーを求めます。
①乾き空気の収支:1+2=3 kg′/s。
②水蒸気の収支:xm=(1×0.015+2×0.009)/3=0.033/3=0.011 kg/kg′。
③エネルギーの収支:hm=(1×70+2×46)/3=162/3=54 kJ/kg′。
④線図で確かめる:混合点は2点を結ぶ線分上にある。外気側と室内側への距離の比は 0.004:0.002=2:1 で、流量の多い室内側に近い。
- 加熱・冷却(水分の出入りなし)は線図上を水平に、加湿・除湿は上下に動く。冷やして飽和曲線に当たってからは曲線に沿って下がり、除湿量は x₁−x₂。
- 加熱量は q=h₂−h₁〔kJ/kg′〕。体積から質量を出すときは比体積〔m³/kg′〕で割り、出てくるのは乾き空気の質量。
- 露点と絶対湿度のように、全圧一定では同じ水蒸気分圧を表す2つの量を与えても、一点は決まらない。
関連:空気線図上の空調操作
出典:エネルギー管理士試験講座(省エネルギーセンター)熱分野Ⅱ「熱と流体の流れの基礎」1編5・6章。共通Ⅰ 3編2章。
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