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制御対象の特性と制御方式の論点|時定数とむだ時間・安定判別・PID調整・カスケード・比率制御・調節弁【エネ管・熱Ⅳ】

制御対象の特性と制御方式の論点

熱Ⅳの自動制御のうち、制御対象の特性と調整、制御の方式の論点を、表と例題で並べました。扱うのは、時定数とむだ時間、安定判別、PID定数の調整、カスケード・比率・フィードフォワード、調節計と操作端です。

同じ分野の記事:フィードバック制御とPID(オンオフ・比例・積分・微分)

制御対象の特性(むだ時間・一次遅れ) ── むだ時間が大きい対象ほど制御が難しい

制御対象の特性(むだ時間・1次遅れ):むだ時間2分・時定数4分の対象は、弁を開いて2分間まったく動かず、6分後に最終値20℃の63.2%(12.6℃)、10分後に86.5%、14分後に95%。L/Tが大きいほど制御すると行きすぎて振動しやすい
要素(例)伝達関数・式ステップ入力への応答
比例要素(抵抗に流す電流と電圧)出力が入力に比例すぐに比例した値になる
積分要素(タンクの液位、断面積 A)h=(1/A)∫Q dt一定の速さで上がり続け、落ち着かない
1次遅れ要素(温水加熱タンク、CR 回路)k/(1+Ts)初めは積分要素、最後は比例要素のように一定値へ。t=T で最終値の 63.2%
むだ時間要素(配管・コンベアの輸送)k·e−LsL だけ遅れて同じ形で出る(微分方程式では表せない)
むだ時間+1次遅れ(実際のプロセスの近似)k·e−Ls/(1+Ts)L 待ってから1次遅れで立ち上がる

なぜ:むだ時間の間は、何をしても測定値が動きません。調節計は偏差を見て出力を出し続け、効き始めたときには出しすぎています。時定数に対するむだ時間の割合(L/T)が大きいほど、強く操作すると行きすぎて振動しやすくなります。そのため比例帯を広くとる必要があります。

問われる形正誤ポイント
1次遅れ要素にステップ入力を加えると、初めは積分要素、時間がたつと比例要素のようにふるまう○持ち出す熱が増えて釣り合い、一定になる
時定数 T の1次遅れ要素は、t=T で最終値の約 50% に達する×約 63.2%(2T で 86.5%)
時定数 3分の1次遅れ要素では、ステップ入力から 9分後に最終値の約 95% に達する○1−e−3=0.95
むだ時間 L だけの要素の伝達関数は k/(1+Ls)×k·e−Ls。k/(1+Ts) は1次遅れ
1次遅れが直列に並んだ対象を1次遅れ+むだ時間で近似すると、むだ時間は元のむだ時間の和より小さくなる×見かけのむだ時間が加わり、和より大きい

例題

むだ時間 2分・時定数 4分の対象で、蒸気弁を開いた結果、水温が最後に 20℃ 上がるとします。弁を開いてから 6分後・10分後・14分後の上昇を求めます。

①むだ時間の 2分間は変わらない。その後は Δθ=20{1−e−(t−2)/4}。

②6分後(むだ時間を引いて T):20×0.632=12.6℃。

③10分後(2T):20×0.865=17.3℃。

④14分後(3T):20×0.950=19.0℃。

⑤確かめる:むだ時間を引いた時間が T の何倍かで、63%・86%・95% と読む。むだ時間の分だけ、測定値の動き出しが遅れる。

  • 時定数は、時刻 0 の接線が最終値の線と交わるまでの時間でもある。最終値の 50% に達するのは約 0.69T で、別の量。
  • 実際のプロセスは、複数の1次遅れとむだ時間の直列と考えてよい。純粋なむだ時間と見かけのむだ時間を合わせて、等価むだ時間という。
  • ラプラス変換を使うと、微分方程式が s の代数式になって解きやすい。時間のずれは e−Ls の掛け算になる。
  • 直列の要素の伝達関数は掛け合わせる。

関連:プロセスの特性(時定数・むだ時間)

ボード線図と安定判別 ── ゲイン余裕と位相余裕で安定を見る

ボード線図と安定判別:位相遅れが180°になる周波数でのゲインが0.5(−6 dB)ならゲイン余裕6 dB、ゲイン0 dBの周波数での位相の−180°からの差が位相余裕。比例帯を半分にするとゲインの線が6 dB上がり、0 dB・180°で持続振動
項目中身読み方
ボード線図横軸に角周波数 ω(対数目盛)、縦軸にゲイン〔dB〕と位相〔度〕正弦波を入れたときの振幅比と位相の遅れ
dB20 log10(ゲイン)1→0 dB、10→20 dB、100→40 dB、0.1→−20 dB
1次遅れ 1/(1+Ts)ω=1/T(コーナー角周波数)で −3 dB・位相遅れ 45°高い ω で −20 dB/dec、位相遅れは最大 90°
むだ時間ゲインは 1(0 dB)のまま位相遅れは ωL に比例して急に増える
直列の要素dB と角度をそれぞれ足す1次遅れ n 個で最大 −20n dB/dec・n×90°
安定限界ループ一巡のゲイン 0 dB、かつ位相遅れ 180°振動が減りも増えもせず続く
ゲイン余裕/位相余裕位相遅れ 180° の周波数でのゲインの 0 dB からの差/ゲイン 0 dB の周波数での位相の −180° からの差目安 3〜9 dB/20° 以上

なぜ:比較部では測定値の符号がマイナスになります。そのため、ループを一周して位相が 180° 遅れた信号は、元の振動と同じ向きに足されます。そのときゲインがちょうど 1 なら振動は同じ大きさで続きます。だから安定限界からどれだけ離れているかを、ゲインと位相の余裕で測ります。

問われる形正誤ポイント
ゲイン 0.1 をデシベルで表すと −20 dB○20 log10 0.1
むだ時間は振幅を変えず、位相遅れだけを ωL に比例して増やす○ゲインは 0 dB
振動が持続する安定限界は、一巡のゲインが 0 dB で位相遅れが 90° のとき×位相遅れ 180°
ゲイン余裕・位相余裕は大きいほどよく、できるだけ大きく取る×多いほどよいわけではない。目安 3〜9 dB・20° 以上

例題

ある制御系のループ一巡で、位相遅れが 180° になる周波数のゲインが 0.5 でした。ゲイン余裕を求め、比例帯を変えるとどうなるかを見ます。

①dB に直す:20 log10 0.5=−6.0 dB。0 dB との差なので、ゲイン余裕は 6.0 dB(目安 3〜9 dB の中)。

②比例帯を半分にする:比例ゲインが2倍(+6.0 dB)になり、その周波数で一巡のゲインは 0 dB。安定限界で持続振動になる。

③逆に、持続振動のときの比例帯を2倍ぐらいに広げると、ゲイン余裕は約 6 dB になる(限界感度法の考え方)。

④確かめる:ゲイン2倍は+6 dB、10倍は+20 dB。直列ではゲインは掛け算、dB では足し算。

  • 1次遅れで ω=1/T のゲインは 1/√2≒0.707(−3 dB)。
  • PID 動作のボード線図は、低い ω では積分動作でゲインが上がり、高い ω では微分動作で位相が進む。コーナー角周波数は 1/TI と 1/TD。
  • 余裕は、PID の各定数(比例帯・積分時間・微分時間)を調整して保つ。取りすぎるとゲインが低く、応答の遅い制御になる。
  • ボード線図は、伝達関数の s に jω を入れて計算するか、正弦波を実際に送り込んで測って描く。

関連:PID定数の調整法(限界感度法)

PID定数の調整法 ── ステップ応答法と限界感度法

PID定数の調整法:ステップ応答法は制御を止めて弁開度をステップ状に変え、最大勾配の接線から等価むだ時間Lと時定数Tを読む。限界感度法は比例動作だけで比例帯を狭め、持続振動の比例帯Pcと周期Tcを読む。減衰比はa2/a1、行きすぎ量はa1/A
比べる点ステップ応答法限界感度法
やり方制御動作を止めた状態で、弁開度をステップ状に変える比例動作だけにして比例帯を狭くしていき、持続振動を起こす
測るもの等価むだ時間 L・等価時定数 T(最大勾配の接線から)、プロセスゲイン Kpr=Y/X振動したときの比例帯 Pc と周期 Tc
ジーグラ・ニコルスの PIDPB=83Kpr·L/T、TI=2L、TD=0.5LPB=1.7Pc、TI=0.5Tc、TD=0.125Tc
精度と使われ方かなり大ざっぱだが、主にこちらが使われる精度は良いが、運転中に持続振動させることは通常許されない
定数の前提減衰比 25%減衰比 25%

なぜ:PID 定数を決めるには、対象の遅れ方を知る必要があります。ステップ応答法は弁を一度動かした応答から遅れ(L と T)を測り、限界感度法は振動が続く安定限界そのものを測ります。限界の値のままでは振動するので、比例帯を広げる向きに直して定数にします。

問われる形正誤ポイント
ステップ応答法は、自動運転のまま弁開度をステップ状に変えて L と T を求める×制御動作を行っていない状態で行う
限界感度法は、比例動作だけで比例帯を広げていき、持続振動を起こさせる×比例帯を狭くしていく(ゲインを上げる)
限界の比例帯 30%・周期 8分なら、ジーグラ・ニコルスの PID 定数は比例帯 51%・積分時間 4分・微分時間 1分○1.7Pc・0.5Tc・0.125Tc
目標値の 10℃ の変化に対し、最初の山が 2℃、次の山が 0.5℃ 行きすぎたとき、減衰比は 20%×a₂/a₁=25%。20% は行きすぎ量 a₁/A
精度は限界感度法がよいが、運転中に持続振動を起こせないので、実際はステップ応答法が主に使われる○故意の持続振動は通常許されない

例題

2つの温度の制御ループで、ジーグラ・ニコルスの PID 定数を求めます。ループ A はステップ応答法で Kpr=1.2、L=1.5分、T=12分。ループ B は限界感度法で Pc=20%、Tc=6分でした。

①ループ A:PB=83×1.2×1.5/12=12.45≒12.5%。TI=2×1.5=3分、TD=0.5×1.5=0.75分。

②ループ B:PB=1.7×20=34%。TI=0.5×6=3分、TD=0.125×6=0.75分。

③確かめる:ループ A で L/T を T/L と逆にすると 83×1.2×12/1.5≒800% と大きく外れる。むだ時間の割合 L/T が大きいほど、比例帯は広くなる。

  • PI 動作なら(ステップ応答法)PB=110Kpr·L/T、TI=3.3L。
  • 応答の評価:行きすぎ量(オーバーシュート)a₁/A、減衰比 a₂/a₁、整定時間(例えば目標値の ±5% に入るまで)。行きすぎ量を条件に整定時間を最小にするのが最適調整の考え方。
  • CHR 法は、目標値変更と外乱対応のそれぞれに、20% 行きすぎと行きすぎなしの定数を与える。
  • Kpr=Y/X は、測定値の変化 Y(測定スパンに対する %)÷弁開度の変化 X で、無次元。
  • 調節計がプロセスの特性を測って PID 定数を設定する機能を、オートチューニングという。

関連:PID パラメータの調整(ステップ応答法と限界感度法)

カスケード制御 ── 1次調節計の出力が2次の目標値になる

カスケード制御:温度調節計(1次)の出力が空気流量調節計(2次)の目標値になり、比率設定器を介して燃料流量調節計の目標値にもなる。上流の圧力が変わって流量が乱れても、流量計を見る内側の輪がすぐ弁で直すので、炉内温度のずれはカスケードなしより小さい
項目炉の温度と燃料・空気の流量の例押さえどころ
1次調節計(外側)炉内温度を測る温度調節計出力を2次調節計の目標値に渡す
2次調節計(内側)空気や燃料の流量調節計流量を測って調節弁を操作する。目標値はリモート設定(カスケード設定)
早く処理できる外乱空気・燃料ラインの上流の圧力の変化開度が同じでも流量が変わる。温度に出る前に2次が直す
カスケードでないと炉内温度が変わってから温度調節計が直す処理が遅れる
見分け方調節計が2つあるだけでは決めない一方の出力が、他方の目標値につながっているか

なぜ:弁を通る流量は、開度だけでなく前後の差圧でも変わるので、上流の圧力が変わると開度が同じでも流量が動きます。2次調節計が流量を直接測って直すので、その乱れが炉内温度に現れる前に片付きます。外側の温度調節計は、最後の温度を目標値に合わせることに専念できます。

問われる形正誤ポイント
カスケード制御は、フィードバック制御系で、一つの調節計の出力で別の制御系の目標値を決める制御○制御系が二重になる
カスケード制御では、2次調節計の出力が1次調節計の目標値になる×1次(外側)の出力が2次(内側)の目標値
カスケードの利点は、2次側に入った外乱を、1次側の制御量に現れる前に処理できること○流量の乱れを温度に出る前に直す
調節弁の開度が一定なら、上流の圧力が変わっても流量は変わらない×差圧が変わるので流量も変わる
温度調節計の出力が空気流量調節計の目標値になり、比率設定器を介して燃料流量調節計の目標値にもなる系は、カスケード制御だが比率制御ではない×空気と燃料の比も保たれるので、比率制御でもある
  • 目標値が時々刻々変わる追値制御は、カスケード制御・比率制御・プログラム制御に分けられる。2次調節計は、1次調節計が決める目標値を追う。
  • 2次調節計の目標値は、外部の信号を受けるリモート設定(カスケード設定ともいう)で使う。キーやつまみで決めるローカル設定ではない。
  • 内側の輪が外側より速く応答できる組み合わせで使う(流量は一般に応答が速い)。

関連:カスケード制御(炉の温度と燃料流量)

比率制御とフィードフォワード制御 ── 比を保つ・外乱を先に打つ

比率制御とフィードフォワード制御:入る水の流量が増えたとき、フィードバックだけでは水温が下がってから蒸気を増やす。流量を測って蒸気弁も先に開くと、ずれは小さく、残りはフィードバックで消える。比率制御では空気流量600→750 m³N/hを12で割り、燃料の目標値が50→62.5 m³N/hになる
方式何で操作量・目標値を決めるか(例)注意
フィードフォワード制御測った外乱など(タンクへ入る水の流量を測り、水温が下がる前に蒸気弁を開く)単独では一定に保てる保証がない。フィードバックと併用
比率制御(追値制御)基準の量×比率を他の量の目標値に(空燃比制御、複数の流体の配合)カスケード制御と同時に成り立つこともある
プログラム制御(追値制御)あらかじめ決めた時間パターン(金属の熱処理、セラミックスの焼成炉)直線的に増減するランプと、一定に保つソーク

なぜ:フィードバックは結果のずれを見るので、外乱の影響が出てからしか動けません。フィードフォワードは原因の外乱を測って先に打ちます。ただし測っていない外乱や見積もりの誤差は直せないので、残りのずれはフィードバックで消します。比率制御は、基準の量が動くと目標値ごと比例して動かすので、量が変わっても比が保たれます。

問われる形正誤ポイント
フィードフォワードは外乱を測って操作量を決めるので、フィードバックより外乱を速く処理できる○結果を待たない
フィードフォワード制御だけで、制御量を目標値に一定に保てる×保証はない。フィードバックと併用
比率制御は、二つ以上の量の間に比例関係を保たせる制御で、空燃比制御などに使う○基準の量に比を掛けて目標値に
プログラム制御は目標値が一定の制御で、熱処理炉などに使う×決められた変化をする目標値を追う追値制御
プログラムパターンで、一定時間同じ値に保つ部分をランプという×それはソーク。ランプは直線的に増減する部分

例題

空気流量を燃料流量の 12倍に保つ比率制御で、空気流量が 600 m³N/h から 750 m³N/h に増えました。燃料流量調節計の目標値を求めます。

①比率設定器は、空気流量÷12 を燃料の目標値にする。

②変化前:600/12=50 m³N/h。変化後:750/12=62.5 m³N/h。

③確かめる:空気が 25% 増え、燃料の目標値も 25% 増える。比は 12:1 のまま、量だけが動く。

  • フィードフォワード制御の定義は「目標値・外乱などの情報に基づいて、操作量を決定する制御」。
  • 微分動作も「先回り」するが、偏差の変化の速さを使う調節計の動作。測った外乱を使うフィードフォワードとは別もの。
  • プログラム調節計は、予定のタイムスケジュールで目標値を動かす。複数のパターンを記憶させ、呼び出して使える。

関連:比率制御・フィードフォワード・オーバライド

調節計と操作端(調節弁・回転数制御) ── 絞るより回転数を下げるほうが省エネ

調節計と操作端:流量をQ1からQ2に減らすとき、調節弁で絞るとポンプ特性曲線の上のBで吐出圧力は高いまま、回転数を下げると管路抵抗曲線の上のB′。BとB′の圧力差×流量が省エネ分。静圧損が大きい系ではB′が高く、省エネ分が小さい
比べる点調節弁で絞るポンプの回転数を下げる
流量の減らし方弁の流体抵抗を増やすポンプの特性曲線そのものを下げる
弁での圧力損失必ず生じ、エネルギーの損失になる弁がなくても流量を変えられ、その損失は生じない
軸動力(吐出圧力×流量÷効率に比例)吐出圧力は高いまま吐出圧力が下がった分だけ減る
静圧損が大きい系―回転数を下げられず、メリットがない
使われ方設備コスト・手軽さで多く使われる省エネでは有利。誘導電動機をインバータで

なぜ:弁で絞るのは、ポンプが出した圧力の一部を弁で捨てて流量を減らすことです。回転数を下げれば、ポンプは初めから必要な圧力しか出しません。軸動力は圧力×流量に比例するので、捨てていた圧力の分だけ減ります。ただし静圧損(液を上げる高さ・タンク間の圧力差)は流量によらず要るので、それが大きい系では下げる余地が小さくなります。

問われる形正誤ポイント
調節計の出力は、電子式で 4〜20 mA DC、空気式で 20〜100 kPa が一般的○4〜20 mA DC がもっとも一般的
電空変換器は、弁のステムに付けて信号と弁開度を一致させる機器×それは電空ポジショナ。変換器は 4〜20 mA DC を 20〜100 kPa に変えるだけ
流量を減らすとき、弁で絞ると弁の圧力損失がエネルギーの損失になるが、回転数を下げればその損失は出ない○斜線部が省エネ分
静圧損が大きい系ほど、回転数制御の省エネ効果は大きい×回転数を下げられず、メリットがない
リニア特性は、開度を一定量変えるごとに Cv 値が同じ割合で変わる特性×それはイコールパーセント。リニアは Cv 値が開度に比例

調節計の出力

  • 調節計は目標値と測定値から偏差をつくり、PID 演算をする。結果は 4〜20 mA DC(電子式)か 20〜100 kPa(空気式)で出す。
  • 自動/手動の切換えがある。起動時は手動で操作し、安定してから自動へ。緊急時は手動に切り換える。
  • 4〜20 mA DC の連続出力は調節弁・電動弁・サイリスタへ。リレー出力・電圧パルス出力は時間比例で、リレー・電磁弁・SSR へ。
  • 時間比例:サイクルタイムの中のオン時間の割合を、PID の演算値に比例させる。サイクルタイム 10秒で演算値 45% なら、オンは 4.5秒。
  • 電動弁駆動出力は位置比例:弁の開度やモータの回転角を調節計に戻し、演算値と一致したら止める。

操作端(調節弁・回転数制御・電力の操作)

  • 空気作動式ダイアフラム調節弁は、空気圧(通常 20〜100 kPa)に比例してステムが動く。複座弁は小さな力で動き、単座弁は締め切り時の漏れがほとんどない。
  • 電子式調節計と空気作動式の弁の間には、電空変換器か電空ポジショナを入れる。
  • 弁の流量は Q=Kv√ΔP。開度一定で差圧が 100 kPa から 64 kPa に下がると、流量は 0.8倍になる。√(64/100)=0.8 なので、20 m³/h なら 16 m³/h。
  • 流量特性:リニアは Cv 値が開度に比例する。イコールパーセント(等比率形)は片対数のグラフで直線になり、一般のプロセスでよく使われる。
  • 容積形ポンプは定流量なので弁を直列に置けず、バイパスの管に調節弁を置く。
  • 電力の操作:リレー(接点が消耗する)、SSR(接点がなく長寿命)、サイリスタ(電流を比例的に変える)。

関連:ポンプの運転点と流量の制御/調節弁の流量特性

出典:エネルギー管理士試験講座 熱分野Ⅳ(省エネルギーセンター)1編4章 4.1・4.3・4.4・4.6〜4.8

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