熱Ⅲの燃焼計算のうち、理論空気量・燃焼ガス量・燃焼ガスの組成・空気比の論点を、表と例題で並べました。発熱量・燃焼ガス温度・排ガス損失の計算は燃焼の熱計算と燃料の節減の記事にあります。
燃焼反応式と物質量・体積 ── 係数はkmolの比、気体ならそのまま体積比

| 燃える成分 1 kmol | 使う O₂ → できるガス | ガスの体積 |
|---|---|---|
| 炭素 C | O₂ 1 kmol → CO₂ 1 kmol | 使った O₂ と同じ |
| 硫黄 S | O₂ 1 kmol → SO₂ 1 kmol | 使った O₂ と同じ |
| 水素 H(原子) | O₂ 1/4 kmol → H₂O 1/2 kmol | 使った O₂ の2倍 |
| 炭化水素 CₘHₙ | O₂ (m+n/4) kmol → CO₂ m・H₂O n/2 kmol | 水素の分だけ増える |
| 燃料中の窒素 N | O₂ は使わない → N₂ | 酸素を使わない |
反応式の係数は分子の個数、つまり kmol の比を表します。同じ温度・圧力なら、気体は種類によらず同じ個数で同じ体積を占めます。標準状態では 1 kmol=22.4 m³N なので、kmol でそろえれば、体積へは 22.4 を掛けるだけです。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 炭化水素 CₘHₙ 1 kmol が燃え切るには (m+n/4) kmol の O₂ が要る | ○ | 炭素 m 個に O₂ m、水素原子4個に O₂ 1 |
| 反応式の係数は質量の比なので、体積比にするには分子量で割り直す | × | 係数は kmol の比。気体ならそのまま体積比 |
| 炭素 1 kg が燃えると、CO₂ が約22.4 m³N できる | × | 1 kg は 1/12 kmol。22.4/12≒1.87 m³N |
| 水素が燃えると、使った O₂ の2倍の体積の水蒸気ができる | ○ | H₂O の係数が O₂ の2倍 |
| 燃料中の窒素は NO になるとみなし、その分の酸素を必要酸素に足す | × | N₂ になるとみなし、酸素は要らない |
例題
プロパン C₃H₈ 1 kmol を完全燃焼させるのに要る O₂ と、できる CO₂・H₂O を体積で求めます。
①式に入れる:m=3、n=8 なので O₂ は 3+8/4=5 kmol。CO₂ は 3 kmol、H₂O は 8/2=4 kmol。
②体積に直す:22.4 を掛けて、O₂ 112 m³N、CO₂ 67.2 m³N、H₂O 89.6 m³N。
③原子の数で確かめる:C は 3=3、H は 8=4×2、O は 5×2=10=3×2+4 でそろう。
④桁を確かめる:体積の比は プロパン 1 に O₂ 5、CO₂ 3、H₂O 4。燃料の5倍の酸素が要る。
燃料が kg で与えられたら、原子量で割って kmol にしてから 22.4 を掛けます。炭素は ÷12、硫黄は ÷32 で、この「÷12」を落とすと12倍ずれます。
- 1 kmol の質量は分子量に kg を付けたもの(O₂ 32 kg、CO₂ 44 kg)。質量で問われたら分子量を掛ける。
- 燃料中の窒素の一部は NOx になるが、量が少ないので空気量・ガス量の計算では N₂ として扱う。
- 22.4 m³N は理想気体の値。燃焼計算で扱う気体は理想気体とみなしてよい。
関連:理想気体の状態式とガス定数
固体・液体燃料の理論酸素量と理論空気量 ── 有効水素で酸素を数え0.21で割る

| 燃料 1 kg 中の成分 | 必要な O₂〔kmol〕 | 扱い |
|---|---|---|
| 炭素 c | c/12 | CO₂ になる |
| 水素 h | (h−o/8)/4 | 燃料中の酸素 o と組んで水になった分 o/8 を引く(有効水素) |
| 硫黄 s | s/32 | SO₂ になる |
| 窒素 n・水分 w・灰分 | 0 | 理論空気量に関係しない |
| 空気に直す | 合計×22.4/0.21〔m³N/kg〕 | 質量なら 合計×32/0.232〔kg/kg〕 |
要るのは酸素ですが、送るのは空気です。空気のうち酸素は体積で 0.21 しかないので、必要な酸素の体積を 0.21 で割ると空気の体積になります。燃料中の酸素は水素と結合して水になっているとみなすので、その分の水素 o/8 は空気の酸素を使いません。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 燃料 1 kg の理論空気量は (22.4/0.21)×{c/12+(h−o/8)/4+s/32} m³N | ○ | 可燃元素の必要酸素の和を 0.21 で割る |
| 空気中の酸素の割合は、体積で 0.232、質量で 0.21 として計算する | × | 逆。体積 0.21、質量 0.232 |
| 燃料中の酸素は炭素と結合しているとみなし、(c−o/8) を使う | × | 水素と結合しているとみなし、有効水素 (h−o/8) |
| 燃料中の窒素・水分・灰分は、理論空気量の計算に入らない | ○ | どれも酸素を使わない |
| 炭素85%・水素15%の液体燃料の理論空気量は約11.6 m³N/kg | ○ | (22.4/0.21)(0.85/12+0.15/4) |
例題
炭素84%・水素12%・酸素2%・硫黄2%(質量割合)の重油 1 kg の理論空気量を求めます。
①必要な O₂〔kmol/kg〕:炭素 0.84/12=0.0700。水素 (0.12−0.0025)/4=0.0294。硫黄 0.02/32=0.0006 で、合計 0.1000。
②体積に直す:0.1000×22.4=2.24 m³N/kg(理論酸素量)。
③空気に直す:A₀=2.24/0.21=10.67 m³N/kg。
④桁を確かめる:重油は 1 kg あたり空気 10 m³N 前後。炭素の項 0.0700 が全体の7割を占める。
- 空気の組成は、体積で O₂ 0.210・N₂ 0.790、質量で O₂ 0.232・N₂ 0.768。アルゴンなどは窒素に含める。
- 酸素が水素と結合していなくても、分解して出る酸素が o/8 の水素を燃やすので空気量は同じ(発熱量は変わる)。
- 理論空気量は燃料の組成だけで決まる、燃料に固有の値。酸素富化空気では 0.21・0.232 を富化後の値に替える。
関連:組成から発熱量を求める
気体燃料の理論空気量 ── 成分ごとの必要酸素を足し0.21で割る

| 燃料ガス 1 m³N | 必要な O₂〔m³N〕 | 理論空気量〔m³N〕 |
|---|---|---|
| 水素 H₂ | 0.5 | 2.38 |
| 一酸化炭素 CO | 0.5 | 2.38 |
| メタン CH₄ | 2 | 9.52 |
| エタン C₂H₆ | 3.5 | 16.7 |
| プロパン C₃H₈ | 5 | 23.8 |
| 窒素・CO₂ など | 0 | 0 |
気体燃料の成分は化学的に結合せず混ざっているだけなので、それぞれが自分の反応式どおりに酸素を使います。だから体積割合を掛けて足し、燃料中の O₂ を引いて 0.21 で割れば理論空気量になります。係数がそのまま体積比なので、固体・液体の式にあった 22.4 は要りません。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 気体燃料の理論空気量は、成分ごとの必要酸素の和から燃料中の O₂ を引き、0.21 で割る | ○ | A₀=(1/0.21){(1/2)co+(1/2)h₂+Σ(m+n/4)cₘhₙ−o₂} |
| 燃料ガスに含まれる O₂ は、必要酸素量に足す | × | 空気で補う酸素が減るので引く |
| メタン 1 m³N の理論空気量は約9.5 m³N | ○ | 2/0.21 |
| 同じ体積なら、水素は一酸化炭素の2倍の空気が要る | × | どちらも O₂ 1/2。約2.38 m³N で同じ |
| 成分ごとの和で求められるのは、成分が混ざっているだけで別々に燃えるから | ○ | だから体積割合の加重和が成り立つ |
例題
メタン85%・エタン5%・水素5%・酸素1%・窒素4%(体積割合)の燃料ガス 1 m³N の理論空気量を求めます。
①成分ごとの O₂〔m³N〕:メタン 0.85×2=1.70。エタン 0.05×3.5=0.175。水素 0.05×0.5=0.025。
②足して、燃料中の O₂ を引く:1.70+0.175+0.025−0.01=1.89 m³N。
③0.21 で割る:A₀=1.89/0.21=9.0 m³N/m³N。
④桁を確かめる:メタンが大半なので、メタンだけの 9.52 に近く、窒素と酸素を含む分だけ小さい。
- 質量あたりで比べると、水素は非常に軽いので空気量は桁違いに大きくなる。体積で比べるか質量で比べるかで結論が変わる。
- 燃料中の N₂・CO₂ は酸素を使わないので和に入らないが、燃焼ガスにはそのまま加わる。
関連:気体燃料の性状と種類
空気比とその燃焼管理上の意味 ── 燃え切る範囲でできるだけ小さく

| 空気比 | 炉の中で起きること | 熱の損失 |
|---|---|---|
| 1 より小さい | 酸素が足りず CO(ひどいと H₂・CH₄)が残る | 未燃分の燃焼熱を捨てる |
| 1(理論空気量) | 混ざり方のむらで、酸素の足りない所が残る | 未燃分が出やすい |
| 1 より少し大きい | 燃え切り、過剰空気も少ない | 合計が最も小さい |
| 大きすぎる | 燃焼ガス量が増え、炉内の温度が下がる | 排ガスが持ち去る熱が増える |
工業用の燃焼装置は燃料と空気を別々に入れて炉内で混ぜるので、混ざり方にむらができます。理論空気量ちょうどでは酸素の足りない所に未燃分が残るので、少し多めに送ります。一方、過剰空気は燃焼に使われないまま燃焼温度まで温められ、その熱を持って出ていきます。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 空気比は実際の空気量÷理論空気量で、過剰な空気量は (α−1)A₀ | ○ | A=αA₀ |
| 空気比は大きいほど燃え切りやすいので、熱の有効利用の面でも有利 | × | ガス量が増え、炉内温度が下がり、排ガス損失が増える |
| 空気を多めに送るのは、別々に入れて炉内で混ぜると酸素の足りない所が残るから | ○ | 拡散燃焼の混合のむら |
| 当量比(実際の燃空比÷理論燃空比)は空気比と同じ値になる | × | 当量比は空気比の逆数に相当 |
| 理論空気量 10 m³N/kg の燃料を空気比1.2で燃やすと、過剰空気は 2 m³N/kg | ○ | (1.2−1)×10 |
例題
理論空気量 9.0 m³N/m³N の燃料ガス(前の論点の例題)を、空気比1.15で燃焼させます。
①実際の空気量:A=αA₀=1.15×9.0=10.35 m³N/m³N。
②過剰空気:(α−1)A₀=0.15×9.0=1.35 m³N/m³N。
③過剰空気の中身:O₂ が 0.21×1.35≒0.28 m³N、N₂ が 0.79×1.35≒1.07 m³N。完全燃焼なら、この O₂ がそのまま排ガスに残る。
④桁を確かめる:空気比1.15は「理論の15%増し」。過剰空気は理論空気量の15%。
- 燃空比は燃料質量÷空気質量、空燃比はその逆数。内燃機関やガスタービンで使う。
- 空気の流量は正確に測りにくいので、空気比は排ガスの分析値から求めて管理する(この記事の最後の論点)。
燃焼ガス量(湿り・乾き、理論・実際) ── 理論のガス量に過剰空気を足す

| 燃料 1 kg(炭素と水素だけ) | 式〔m³N/kg〕 | 中身 |
|---|---|---|
| 理論燃焼ガス量 G₀ | A₀+5.6h | 理論空気で燃やしたガス。燃料の組成だけで決まる |
| 湿り燃焼ガス量 G | G₀+(α−1)A₀=αA₀+5.6h | 水蒸気を含む |
| 乾き燃焼ガス量 G′ | G₀′+(α−1)A₀=αA₀−5.6h | 水蒸気を除く |
| 灰分 | 加えない | ばいじんとして出る |
理論空気で燃やしたガス G₀ は燃料で決まります。空気比を上げても、燃焼に使われない過剰空気 (α−1)A₀ が上乗せされるだけです。水素は使った O₂ の2倍の水蒸気を生むので、湿りガスは送った空気より 5.6h 多くなります。水蒸気を除いた乾きガスは、使った O₂ の分 5.6h だけ少なくなります(5.6=22.4/4)。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 実際の燃焼ガス量は G₀ に (α−1)A₀ を足したもので、乾き燃焼ガス量でも同じ形 | ○ | 過剰空気は水蒸気を含まない |
| 湿り燃焼ガス量を G=(α−0.21)A₀+22.4{…} の形で書くと、水素の項は h/4 | × | この形では水の h/2。h/4 は使う酸素(αA₀ を使う形なら h/4 になる) |
| 固体燃料の灰分も燃焼ガスの一部として燃焼ガス量に加える | × | ばいじんとして出るので加えない |
| 炭素と水素だけの燃料なら、乾き燃焼ガス量は送った空気量より多い | × | αA₀−5.6h で少ない(湿りは多い) |
| 気体燃料でも、燃料自身の体積は空気に比べて小さいので無視してよい | × | 燃料 1 m³N は無視できず、燃焼前は 1+αA₀ |
例題
炭素84%・水素16%(質量割合)の液体燃料 1 kg を、空気比1.3で完全燃焼させます。
①理論空気量:A₀=(22.4/0.21)×(0.84/12+0.16/4)。106.67×0.110=11.73 m³N/kg。
②送る空気:αA₀=1.3×11.73=15.25 m³N/kg。水素の項:5.6h=5.6×0.16=0.90 m³N/kg。
③湿り G=15.25+0.90=16.15 m³N/kg、乾き G′=15.25−0.90=14.36 m³N/kg。差の 1.79 m³N は水蒸気(22.4×h/2)。
④別の道で確かめる:G₀=11.73+0.90=12.63。過剰空気 0.3×11.73=3.52 を足すと 16.15 で一致。
- 一般の式は G=(α−0.21)A₀+22.4{c/12+h/2+s/32+n/28+w/18}〔m³N/kg〕。全空気から理論酸素を引き、燃料からできるガスを足す。
- 質量で数えると G=1+αA₀−a〔kg/kg〕(a:灰分)。
- 空気比が1を超えていても混合が悪く CO が残るときは、完全燃焼を前提にしたこれらの式は使えない。
関連:ボイラの効率と熱損失
燃焼ガスの組成(完全燃焼・不完全燃焼) ── CO₂の量は一定、過剰空気で薄まる

| 乾き燃焼ガスの成分 | 量〔m³N/kg〕 | 空気比を上げると |
|---|---|---|
| CO₂ | (c/12)×22.4 | 量は一定、割合は下がる |
| O₂ | 0.21(α−1)A₀ | 量も割合も上がる |
| N₂ | 0.79αA₀+(n/28)×22.4 | 量が増える |
| SO₂ | (s/32)×22.4 | 量は一定 |
| 合計 G′ | G₀′+(α−1)A₀ | 増える |
CO₂ は燃料の炭素からしか生まれないので、空気をいくら足しても量は変わりません。増えるのは薄める側の過剰空気だけなので、割合は下がります。排ガスに残る O₂ は過剰空気の中の酸素だけなので、空気をどれだけ余分に入れたかを映します。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 完全燃焼なら、乾き燃焼ガス中の O₂ の割合は 0.21(α−1)A₀/G′ | ○ | 残る O₂ は過剰空気の酸素 |
| 完全燃焼のまま空気比を上げると、乾き燃焼ガス中の CO₂ の割合は上がる | × | 量は一定でガスが増えるので下がる |
| 排ガスの分析値が乾きガス基準なのは、冷やす間に水蒸気が凝縮して抜けるから | ○ | だから分母は G′ |
| 炭素の一部が CO になると、CO₂ と CO の合計量は少なくなる | × | 炭素 1 kmol から CO₂ でも CO でも 1 kmol。合計は一定 |
| 空気比が1を超えていれば、燃焼ガスに CO は残らない | × | 混合が悪いと残る |
例題
前の論点の例題(炭素84%・水素16%、空気比1.3)の乾き燃焼ガスの組成を求めます。G′ は 14.36 m³N/kg です。
①CO₂:22.4×0.84/12=1.568 m³N/kg → (CO₂)=1.568/14.36=10.92%。
②O₂:0.21×0.3×11.73=0.739 m³N/kg → (O₂)=0.739/14.36=5.15%。
③N₂:0.79×1.3×11.73=12.05 m³N/kg → (N₂)=83.93%。三つを足すと100%。
④空気比1なら G₀′=11.73−0.90=10.84 m³N/kg。(CO₂)max=1.568/10.84=14.47% が、空気比1.3で 10.92% に下がった。
- (CO₂)max は理論空気で完全燃焼したときの値で、燃料の組成だけで決まる。
- CO が出ても (CO₂)+(CO)=(c/12)×22.4/G′ なので、分析値から G′ を逆算できる。
- 石炭のばいじんには未燃炭素が残ることがある(a:灰分、u:ばいじん中の未燃炭素の割合)。灰分が全部ばいじんに残るなら、ばいじん量は a/(1−u)。未燃炭素はその u 倍の {u/(1−u)}a で、u·a ではない。
排ガス分析から空気比を求める ── 窒素の収支で逆算、概略はO₂だけで

| 式 | 使える条件 | 測るもの |
|---|---|---|
| α=(N₂)/{(N₂)−(0.79/0.21)(O₂)} | α≧1・完全燃焼、燃料の N₂ を無視 | O₂ と N₂ |
| α=0.21/{0.21−(O₂)} | 上に加え (N₂)=0.79 とみなす(概略) | O₂ だけ |
| α=(N₂)/{(N₂)−(0.79/0.21){(O₂)−(O₂)ᵣ}} | CO・H₂ などの未燃物がある(α<1 でも使える) | O₂・N₂・未燃物 |
| α=(CO₂)max/(CO₂) | α≧1・完全燃焼(概略) | CO₂ と燃料の (CO₂)max |
窒素は燃焼で増えも減りもしないので、送った空気の量の目印になります。排ガスの N₂ は全空気から来ており、そのうち過剰空気に付いてきた分は過剰 O₂ の 0.79/0.21 倍です。空気比=全空気の N₂÷理論空気の N₂ なので、全 N₂ から過剰分を引いて割ります。
| 問われる形 | 正誤 | ポイント |
|---|---|---|
| 窒素と酸素の割合から、α=(N₂)/{(N₂)−(0.21/0.79)(O₂)} で求める | × | 係数は 0.79/0.21(約3.76) |
| (N₂)=0.79 とみなす概略式なら、O₂ の割合だけで空気比が出る | ○ | α=0.21/{0.21−(O₂)} |
| 概略式で、乾き燃焼ガス中の O₂ が6%なら空気比は約1.4 | ○ | 0.21/0.15 |
| CO や H₂ が残っていても、測った O₂ をそのまま過剰酸素として使ってよい | × | 未燃物を燃やすのに要る O₂ を引く |
| (CO₂)max/(CO₂) の概略式は、空気比1未満で CO が多い場合にも使える | × | α≧1・完全燃焼のときだけ |
例題
前の論点の例題の排ガス(乾き、(O₂) 5.15%、(N₂) 83.93%。実際の空気比は1.3)から空気比を逆算します。
①窒素の式:α=0.8393/(0.8393−3.762×0.0515)=0.8393/0.6456=1.30。実際の値に戻る。
②概略式:α=0.21/(0.21−0.0515)=0.21/0.1585=1.325。
③(CO₂)max の式:14.47/10.92=1.325。
④比べる:概略式が少し大きめに出た。水素を含む燃料では、乾きガスの N₂ が 0.79 より大きい(ここでは 0.839)ためだ。水素が少ない燃料ほど (N₂) は 0.79 に近づき、概略式の誤差は小さい。
- 燃焼用空気は大流量で流量計では正確に測りにくいので、排ガスの O₂ を連続で測って空気比を管理する。
- 概略式では O₂ 3% で約1.17。O₂ が 21% に近づくと空気比は急に大きくなる(排ガスがほとんど空気)。
- 未燃物を燃やすのに要る O₂ は (O₂)ᵣ=0.5(CO)+0.5(H₂)+Σ{m+n/4}(CₘHₙ)+…。
関連:炉の省エネルギーと熱勘定
出典:エネルギー管理士試験講座(省エネルギーセンター)熱分野Ⅲ「燃料と燃焼」2編 1〜4章
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