法令の基準日:2026年4月1日
最終確認:2026年10月17日
電験三種の法規の過去問18回分(平成23年度〜令和7年度上期)を、分野の記事ごとに数えたまとめです。何問目にどの分野が出るか、同じ問題がどれだけ戻るか、計算の型と誤りの作り方を表で示します。
法規の12本は、電験三種 法規の記事マップから分野別に探せます。
法規の論点:電気事業法①|電気事業法②|関係法規|電技の総則・絶縁|接地工事
保護と発変電所|電線路|分散型電源|電気使用場所|施設管理の計算|受電設備と自家発
法規の試験の形 ── A問題は文章、B問題は計算
| 区分 | 問の数と配点 | 中身 |
|---|---|---|
| A問題 | 問1〜問10、1問6点(計60点) | 文章(穴埋め・正誤)。計算は18回で4問だけ |
| B問題 | 問11〜問13、各(a)(b)。13点・13点・14点(計40点) | 計算。計算でない問題は18回で3問だけ |
| 合計 | 13問・100点 | 18回の計234問 |
A問題は条文の言葉と数値、B問題は計算と、役割がはっきり分かれています。計算は問題数で約4分の1ですが、配点では約4割です。
| 期間 | 計算の問題数 | 計算の配点 |
|---|---|---|
| 平成23年度〜令和3年度(11回) | 32/143問(22%) | 420/1,100点(38%) |
| 令和4年度上期〜令和7年度上期(7回) | 23/91問(25%) | 284/700点(41%) |
| 18回の計 | 55/234問(24%) | 704/1,800点(39%) |
- 形式は、穴埋めが125問(53%)でいちばん多く、計算55問、文章の正誤38問が続きます。
- 計算以外の問題では、数値を問うものが69問、条文の語の穴埋めが67問で、ほぼ同じ数です。
- 「適切なものと不適切なものの組合せ」は、平成23年度〜令和3年度の10問から、令和4年度以降は1問に減りました。
- A問題の計算は、B種接地抵抗が2問、デマンド(最大需要電力)の管理と継電器の試験の回路が1問ずつです。
- B問題の計算には、力率(りきりつ)や力率改善(りきりつかいぜん)を使う問題が入ります。
問番号と分野の地図 ── 問1・2は電気事業法、問3〜9は電技

| 分野のまとまり | 18回の問題数(配点の割合) | 主な問番号 |
|---|---|---|
| 電気事業法と関係法規(L01〜L03) | 42問(14%) | 問1(18回)・問2(15回) |
| 電技と解釈(L04〜L09) | 147問(57%) | 問3〜問9(各16〜18回)・問11 |
| 施設管理(L10・L11) | 45問(29%) | 問10〜問13 |
配点の半分以上は電技と解釈、約3割は施設管理です。施設管理は、令和4年度以降の7回では配点の33%に増えました。
電気事業法と関係法規(問1・問2)
電技と解釈(問3〜問9)
施設管理(問10〜問13)
- 問題数がいちばん多い記事は、電気使用場所(34問)と電線路(32問)です。
- 配点の割合がいちばん大きい記事は、施設管理の計算(17%)です。B問題の計算がほとんどだからです。
- 関係法規は、令和4年度以降の7回で2問だけでした。
再出題の実績 ── 令和5年度上期からは6割が過去とほぼ同じ問題
| 回 | 過去とほぼ同じ問題 | うちB問題 |
|---|---|---|
| 令和4年度上期 | 0/13問 | 0問 |
| 令和4年度下期 | 0/13問 | 0問 |
| 令和5年度上期 | 9/13問 | 3問 |
| 令和5年度下期 | 10/13問 | 3問 |
| 令和6年度上期 | 7/13問 | 1問 |
| 令和6年度下期 | 7/13問 | 1問 |
| 令和7年度上期 | 7/13問 | 1問 |
令和5年度上期以降の65問のうち40問(62%)が、過去の回とほぼ同じ問題でした。計算の問題も、数値までそのまま戻っています。
- 「ほぼ同じ」は、問題文と問い方が同じものです。似た問い方のものを加えると、65問のうち51問になります。
- 平成23年度〜令和3年度の11回の中には、ほぼ同じ問題はありませんでした。
- 戻ってきた40問は、元の問題から中央値で7年後です。いちばん古いものは13年前の問題でした。
- 令和4年度以降、電気使用場所は12問のうち9問、電線路は13問のうち6問が、ほぼ同じ問題でした。
3回出た問題
- 変流器(へんりゅうき)(CT)の取扱い:平成27年度 問10・令和5年度下期 問10・令和6年度下期 問10 → 受電設備の保守
- B種接地抵抗と1線地絡電流(いっせんちらくでんりゅう):令和元年度 問13・令和5年度上期 問12・令和6年度下期 問12 → B種接地抵抗
- 力率改善とコンデンサ:令和元年度 問12・令和5年度下期 問12・令和6年度上期 問12 → 力率改善と進相コンデンサ
- 2回出た組は34組あります。過去問は、回ごとより論点ごとに解き直すと、戻ってきた問題に気づきやすくなります。
計算問題の型 ── B種接地・需要率・絶縁耐力・力率改善が多い
| 計算の論点 | 18回の数(令和4年度以降) | 最初の一手 |
|---|---|---|
| B種接地抵抗 | 7問(4問) | 1線地絡電流を決める |
| 需要率・負荷率・不等率 | 6問(3問) | 各工場の最大と、その時刻をグラフから読む |
| 絶縁耐力試験 | 5問(1問) | 使用電圧を最大使用電圧に直す |
| 力率改善と進相コンデンサ | 5問(2問) | 改善前と改善後の無効電力を出す |
| 流況曲線と発電電力量 | 4問(3問) | 最大使用水量の横線と流況曲線(りゅうきょうきょくせん)の交点の日数を出す |
| 地絡電流と地絡継電器 | 4問(2問) | 配電線側と構内側の対地静電容量を並べる |
計算55問のうち33問は、施設管理(L10・L11)の論点です。電技の計算は、B種接地抵抗・絶縁耐力試験・風圧荷重・支線が中心です。
- 18回で3問:逆潮流と自給率|配電線の電圧降下|風圧荷重|支線と電線の安全率|変圧器の全日効率
- 18回で2問:高調波の流出電流|受電設備の保守|絶縁電線の許容電流
- 18回で1問:絶縁抵抗と漏えい電流|低圧幹線と遮断器|短絡電流と%Z
- B問題の計算は、三相の電力・力率・変圧器など、理論と電力の知識を使います。先にそちらの基本を確かめておくと進めやすくなります。
誤りの作り方 ── 穴埋めの×は語と数値のすり替えがほとんど
| 誤りの作り方 | 例(×の文) | 見分け方 |
|---|---|---|
| 対になる語のすり替え | 推進機関の指示は「保安規程」で定める(正しくは業務規程) | 誰が定める決まりかで分ける |
| 数値の入れ替え | 事故の速報は「48時間以内」(正しくは24時間以内) | 速報と報告書の数値を組で覚える |
| 主語・相手の入れ替え | 一般用の調査をするのは所有者(正しくは電線路維持運用者) | 調べる人と知らされる人を分ける |
| 手続きの入れ替え | 電気工事業は「許可」制(正しくは登録) | 許可・登録・届出・通知を表で覚える |
| 限定の語を足す | 保安規程のある事項を「大規模な事業者のみ」に狭める | 「のみ」「だけ」が出たら範囲を確かめる |
| 条件の片方だけで判断 | 電圧だけ見て、主任技術者の外部委託ができるとする | 電圧と出力の両方の条件を見る |
| 改正前の規定 | 小さな風力発電設備を一般用に入れる(現行は小規模事業用) | 法令の基準日の規定で考える |
空欄の語は、対になる語と入れ替えて出されます。条文の言葉を、対の相手と一緒に覚えます。
- 18回の選択肢を○×の文に分けると722本で、そのうち×が342本です。
- 穴埋めの問題から作った×221本を数えると、語のすり替えが159本、数値の入れ替えが54本でした。主語・相手の入れ替えは6本、手続きの入れ替えは2本です。
- 計算の問題の×44本は、√3の付け忘れ、分母の取り違え、端数の切り上げ忘れなどで作られています。
- 「以上」と「以下」のような境目の語だけを入れ替えた×は、ほとんどありませんでした。境目の値ちょうどの扱い(50 Aちょうどは「50 A以下」に入る)を問う形はあります。
勉強の順番 ── 土台の2本、問題の多い電技、計算の順に読む
配点の大きい電技(約6割)と施設管理(約3割)から固めます。電気事業法と関係法規は、合わせて配点の約1割半です。
- 計算の記事(L10・L11)は、読むだけでなく、過去問を紙で解いてから読み返すと身につきます。
- 同じ問題が戻ってくるので、記事の「問われる形」の表で、×の作り方を先に知っておくと解きやすくなります。
- 主任技術者や事故報告(L02)は、問1・問2でよく出ます。18回のうち13回で出ています。
まとめ
A問題は条文の言葉と数値、B問題は計算で、配点の約4割が計算です。
問1・2は電気事業法と関係法規、問3〜9は電技です。問10・12・13は施設管理が中心で、問11は電技と施設管理の両方が出ます。
令和5年度上期からは6割が過去とほぼ同じ問題なので、論点ごとに解き直します。
次に読む
- 最初に:電気事業法①の論点
- 次に:電技の総則・絶縁の論点
- 関連:B種接地抵抗の計算
参考文献
- 第三種電気主任技術者試験(電気技術者試験センター) 法規 平成23年度〜令和7年度上期(18回)
- 電気事業法
- 電気関係報告規則
- 電気工事業の業務の適正化に関する法律
- 電気設備に関する技術基準を定める省令
- 電気設備の技術基準の解釈(令和7年11月20日改正)
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