流量計・圧力計の試験対策は、「検出している量」「適用できる流体」「計算の前提」を比較するところから始めます。計器の名前だけを覚えるより、使えない条件や換算の注意点まで説明できる方が、文章が変わっても判断しやすくなります。
熱分野の課目Ⅳにある計測の入口として、差圧式・電磁式・渦式と、ゲージ圧・絶対圧を整理します。学習範囲の全体は課目Ⅳの勉強法を参照してください。
代表的な流量計を比較する
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| 方式 | 原理の中心 | 適用を考えるときの要点 |
|---|---|---|
| 差圧式 | 絞りの前後に生じる差圧から流量を求める | 液体・気体・蒸気に使えるが、密度や係数、設置条件を確認する |
| 電磁式 | 導電性液体が磁界を横切るときの起電力を利用する | 必要な導電率を持つ液体が対象。一般の気体・蒸気には使わない |
| 渦式 | 渦発生体から生じる渦の周波数を利用する | 液体・気体・蒸気に適用できる。低流量、振動、脈動等の影響を確認する |
この表は基本原理の比較です。同じ方式名なら、すべての温度・流量・流体で使えるわけではありません。 実機では形式ごとの測定範囲、材質、配管条件を確認します。
差圧式は、流量と差圧が同じ倍率にならない
同じ絞り機構で、密度や流出係数などを一定とみなせる条件では、体積流量Qは差圧Δpの平方根に比例します。学習用には「Q=K√Δp」と置くと関係を確認できます。Kには、形状や密度などに関係する条件を含めています。
差圧が4倍なら流量は2倍、流量が半分なら差圧は4分の1です。「差圧信号が半分だから流量も半分」と読み替えないでください。
ただし、密度や流れの状態、係数が変わる場合まで、この倍率関係を無条件に使えません。気体・蒸気では温度や圧力による密度変化も確認します。原理を詳しく読む場合は差圧式流量計の原理と特徴へ進んでください。
電磁式は「液体なら何でもよい」ではない
電磁流量計では、液体が必要な導電性を持つことが前提です。水系の液体でも、導電率や気泡、電極・ライニングの状態などを確認します。石油系の液体など、導電性が十分でない対象へ名前だけで適用してはいけません。
試験では「液体だから測れる」という選択肢に飛びつかず、導電性という原理上の条件を思い出してください。詳しい説明は電磁流量計の基礎知識にあります。
渦式は、周波数と適用範囲を結び付ける
渦流量計では、適用範囲内で渦の発生周波数と流速の関係を使います。液体だけでなく気体・蒸気にも用いられますが、十分な渦信号を得られない低流量域や、配管振動・脈動の影響には注意が必要です。
「蒸気に使える」と「どんな蒸気条件でも正確に測れる」は別の説明です。直管長も全機種共通の一つの数字で覚えず、問題で与えられた条件やメーカーの仕様に従います。渦流量計の基礎で原理と制約を補えます。
圧力は、ゼロの基準を確認する
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| 圧力の種類 | 基準 | 読み方 |
|---|---|---|
| ゲージ圧 | その場所の大気圧 | 大気圧よりどれだけ高い・低いか |
| 絶対圧 | 完全真空 | 真空をゼロとした圧力 |
| 差圧 | 二つの圧力の差 | どちらの圧力からどちらを引くか |
絶対圧=ゲージ圧+大気圧です。独自の例として、ゲージ圧0.20MPa、大気圧を0.10MPaと与えられた場合、絶対圧は0.30MPaです。大気圧0.10MPaはこの例の条件であり、常に固定した実測値という意味ではありません。
気体の状態や密度を計算する場面では、圧力の基準の取り違えが誤差に直結します。単位がMPaで同じでも、そのまま使えるとは限りません。
隙間時間は、原理と除外条件を答える
差圧式なら「何の平方根か」、電磁式なら「液体に必要な性質は何か」、渦式なら「何の周波数か」、圧力なら「ゼロはどこか」を短く答えてみます。
温度の計測は熱電対、測った値をどう制御に使うかはPID・カスケード・フィードフォワードへつながります。
確認問題
独自の確認問題です。同じ差圧式流量計について、密度・係数等は一定とし、Q=K√Δpが成り立つものとします。差圧が25%になったとき、流量は元の何%でしょうか。
答えと理由を開く
50%です。√0.25=0.5なので、流量は半分になります。「差圧25%=流量25%」ではありません。
参考資料
- 『メーカーの技術者が書いた やさしく計装がわかる 工業計測と制御の基礎』2.2「圧力・絶対圧力・差圧の測定」、2.3「流量の測定」
- 省エネルギーセンター:熱分野の試験範囲
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