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重要度:◎ よく問われます(市販問題集2冊の頻出印と公式公開問題から。当サイトの判断)
法令の基準日:2026年9月22日/最終確認:2026年9月23日
工場の廊下には赤い消火栓(しょうかせん)の箱があり、机の横には小さな消火器が置いてあります。法令では、こうした設備を形と大きさで第1種から第5種に分けています。危険物乙4では、どの設備が第何種か、第4類(だいよんるい)の火災に使えるかが問われます。
この記事でわかること
- 第1種〜第5種の消火設備と、実物との結びつけ方
- 第4類の火災に使える設備と、使えない設備
- 「第4類に使うのが第4種」というひっかけの見抜き方
消火設備は、消火栓の第1種から、小型消火器や乾燥砂(かんそうずな)の第5種まで、大きい順に並んでいます。
第4類の火災に第1種・第2種や水を出す消火器は使えませんが、第3種の水噴霧消火設備は使えます。
まず場面で:工場の消火栓から机の横の消火器まで
大きな工場を歩くと、いろいろな消火の道具が目に入ります。壁の箱に入った消火栓、天井のスプリンクラー、車輪の付いた大きな消火器、手で持つ小さな消火器です。危険物(きけんぶつ)の施設では、これらを第1種から第5種の区分で呼び分けます。

乾燥砂を入れたバケツも、法令では消火設備の1つです。一方、スプレー缶の形をした簡易な消火具は、消火設備には入りません。
どの区分をそろえるかは、施設ごとの消火の難しさで決まります。ふつうの施設は第5種を置き、消火の難しい施設は第4種と第5種を置きます。特に消火の難しい施設では、それに加えて第1種〜第3種のどれかを置きます。
第1種〜第5種は、設備の形と大きさで分けた区分
消火設備とは、火災を消すために施設に備える設備や器具のことです。区分の番号は、設備の形と消火の力の大きさで決まっています。第1種〜第5種の番号は、危険物の類の番号とは関係ありません。
第1種は屋内消火栓設備と屋外消火栓設備で、ホースで水をかけます。第2種はスプリンクラー設備で、天井などから水をまきます。第3種は、水噴霧(すいふんむ)や泡、ガス、粉末などを配管で送る名前が「〜消火設備」の設備です。
第4種は大型消火器、第5種は小型消火器です。同じ泡や粉末の消火器でも、大型なら第4種、小型なら第5種です。 第5種には、乾燥砂、膨張ひる石(ぼうちょうひるいし)、膨張真珠岩(ぼうちょうしんじゅがん)、水バケツ、水槽も入ります。
| 区分 | 代表的な設備 |
|---|---|
| 第1種 | 屋内消火栓設備・屋外消火栓設備 |
| 第2種 | スプリンクラー設備 |
| 第3種 | 水蒸気・水噴霧・泡・不活性ガス・ハロゲン化物・粉末の消火設備 |
| 第4種 | 大型消火器 |
| 第5種 | 小型消火器・乾燥砂・膨張ひる石・膨張真珠岩・水バケツ・水槽 |
第1種から第5種は、建物に作り付けた大がかりな設備から、手に持てる道具へと下りていく階段のようなものです。正確には、区分は設備の種類で決まり、施設にどれだけ置くかは、施設の大きさや危険物の量から別に計算します。
覚える組合せはこれだけ:第4類の火災に使える消火設備と使えない設備
第4類の火災は、油火災(あぶらかさい)です。第4類の液体の多くは水より軽く、水に溶けません。水を大量にかけると、油が水に浮いて、燃える面が広がるおそれがあります。
だから、水をかける第1種の消火栓と第2種のスプリンクラーは、第4類の火災には使えない区分です。 消火器でも、棒状(ぼうじょう)の水、霧状(きりじょう)の水、棒状の強化液(きょうかえき)を出すものは使えません。第5種の水バケツと水槽も、第4類には使えません。

第4類の火災に使える設備
| 区分 | 使える設備 |
|---|---|
| 第3種 | 水蒸気・水噴霧・泡・不活性ガス・ハロゲン化物・粉末の消火設備 |
| 第4種・第5種の消火器 | 霧状の強化液・泡・二酸化炭素・ハロゲン化物・粉末 |
| 第5種 | 乾燥砂・膨張ひる石・膨張真珠岩 |
第4類の火災に使えない設備
| 区分 | 使えない設備 |
|---|---|
| 第1種 | 屋内消火栓設備・屋外消火栓設備 |
| 第2種 | スプリンクラー設備 |
| 第4種・第5種の消火器 | 棒状の水・霧状の水・棒状の強化液 |
| 第5種 | 水バケツ・水槽 |
第3種の水噴霧消火設備は、水を使うのに第4類の火災に使えます。 とても細かい水の粒がすぐに蒸発して熱を奪い、できた水蒸気が燃える面を覆うからです。
一方、消火器の霧状の水は、第4類には使えない区分です。固定の設備と消火器とで扱いが違うので、分けて覚えます。
乾燥砂と膨張ひる石・膨張真珠岩は、第1類から第6類のどの危険物の火災にも使えます。泡や粉末などの薬剤そのものの向き不向きは、消火剤(しょうかざい)の種類と使える火災で確かめられます。
ここは覚えなくていい
第1類〜第3類や電気設備に使えるかどうかの細かい○×は、乙4では覚えなくてかまいません。粉末の消火設備・消火器のうち、特殊な薬剤を使うものの扱いも同じです。
試験ではこう聞かれる:「第4類の危険物に使うのが第4種」は誤り
1つめは、区分の数です。「消火設備は第1種から第6種まで」は誤りで、区分は第5種までの5つです。
2つめは、類と種の取り違えです。消火設備の第4種は大型消火器のことで、第4類の危険物とは関係ありません。 「第4類に適応する設備を第4種という」という形は誤りです。
3つめは、設備の名前と区分の組合せです。粉末消火設備は第3種、大型の粉末消火器は第4種、泡を出す小型の消火器と乾燥砂は第5種です。「消火設備」と付けば第3種、「消火器」なら大きさで第4種か第5種、と見分けます。
4つめは、第4類に使えるかどうかです。棒状の水の消火器や水バケツを第4類に使うとする形は、誤りです。霧状の水の消火器も第4類には使えず、霧状で使えるのは強化液です。
工場・現場ではこうなる:溶剤タンクの泡消火設備と通路の消火器
化学プラントの溶剤タンクには、液面に泡を送り込む第3種の泡消火設備を付けることが多くあります。構内の通路や設備の近くには、第4種の大型消火器や第5種の小型消火器を置きます。消火栓や散水設備の水は、燃えている油面ではなく、隣のタンクや建物を冷やして守るために使います。
確認問題
問1 消火器は、大型のものが第4種、小型のものが第5種の消火設備にあたる。
答え:○
根拠:消火設備の第1種〜第5種は、設備の種類と規模によって分けた区分です。
なぜか:大型消火器は車輪付きのものが多く、広い範囲の火を消せます。小型消火器は、手で持ち運べる大きさです。
狙われる形:大型と小型の種別を入れかえた形で出ます。
問2 第5類の危険物の火災には、第5種の消火設備を使うと決められている。
答え:×
訂正:消火設備の第5種は小型消火器や乾燥砂などの区分で、番号が同じでも第5類の危険物のための設備という意味はない。
根拠:消火設備の「第○種」と危険物の「第○類」は、番号が同じでも別の区分です。
なぜか:第5種は、小型消火器や乾燥砂などの区分です。番号がそろっていても、第5類の危険物のための設備という意味はありません。
狙われる形:消火設備の種と危険物の類を、番号で結びつけた形で出ます。
問3 水を使う消火設備でも、第3種の水噴霧消火設備は、油などの第4類の火災に使える。
答え:○
根拠:第4類の火災に適応するかは、水を使うかどうかではなく、消火設備ごとに法令の表で決まっています。
なぜか:細かい水の粒は、すぐに蒸発して熱をうばいます。そのとき生まれた水蒸気が、燃えている面を空気からさえぎります。
狙われる形:「水を放つ設備はどれも第4類に使えない」とした形で出ます。
まとめ
消火設備は、第1種の消火栓から第5種の小型消火器・乾燥砂まで、設備の形と大きさで5つに分けます。第4種は大型消火器、第5種は小型消火器で、危険物の類の番号とは関係ありません。第4類の火災には水をかける設備や水の消火器は使えず、第3種の水噴霧消火設備と泡・粉末・ガス・乾燥砂は使えます。
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- もっと詳しく(甲種レベル):消火設備と警報設備の基準
所要単位・能力単位と警報設備:何を数える決まりかを先に押さえる
参考文献
- 『危険物の規制に関する政令』第20条・別表第5(e-Gov法令検索)
- 『危険物の規制に関する規則』第32条〜第35条(e-Gov法令検索)
- 『7日間で集中学習! 乙種4類危険物取扱者 王道問題集』飯島晃良、オーム社、第1版、6-12 消火設備と警報設備 Amazonで見る
- 『乙種4類 危険物取扱者試験 令和8年版』公論出版、1-37 消火設備と設置基準(最新版は令和9年前期版)最新版をAmazonで見る
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