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重要度:△ 出題は少なめですが土台の論点です(市販問題集の頻出印はなく、公式公開問題でも見当たりません。当サイトの判断)
最終確認:2026年9月24日
危険物乙4の問題集を開くと、H2OやCO2、C3H8のような記号が、説明なしに出てきます。ここで手が止まると、燃え方や気体の問題まで読みにくくなります。この記事では、化学式(かがくしき)を読むのに要る元素記号(げんそきごう)10個と、右下の数字の意味だけを押さえます。
この記事でわかること
- 原子(げんし)・分子(ぶんし)・元素(げんそ)の違い
- 化学式の右下の数字が表すものと、前に付く大きな数字との違い
- 覚える元素記号10個と、周期表(しゅうきひょう)で見る所
化学式の右下の小さな数字は、すぐ前の原子が何個あるかを表します。数字がなければ1個です。
H2Oは水素の原子2個と酸素の原子1個、CO2は炭素の原子1個と酸素の原子2個が結びついた分子です。
まず場面で:H2O・CO2・C3H8の右下の数字を読む
水の化学式はH2O、二酸化炭素はCO2、プロパンはC3H8です。どれも、アルファベットの元素記号と、右下の小さな数字でできています。この数字の意味が分かれば、化学式はぐっと読みやすくなります。

H2Oを粒に分けると、水素の粒(H)が2個と、酸素の粒(O)が1個です。CO2は炭素(C)が1個と酸素(O)が2個、C3H8は炭素が3個と水素が8個です。右下の数字は、そのすぐ前の元素記号の粒が何個あるかを表します。
化学式は、原子の種類と個数を並べて書いた式
原子とは、物をつくっている、いちばん小さい粒のことです。原子の種類を元素といい、元素をアルファベットで表したものが元素記号です。元素記号は大文字1文字か、大文字のあとに小文字を続けた2文字で書きます。
分子とは、いくつかの原子が結びついてできた粒のことです。水素や酸素は、ふだん原子が2個結びついた分子(H2、O2)になっています。化学式とは、元素記号と数字を組み合わせて、物の成分を表す式のことです。
化学式は、料理1皿分の材料表のようなものです。H2Oなら「H:2個、O:1個」と、何が何個入っているかが書いてあります。正確には、分子の化学式は、分子1個をつくる原子の種類と個数を、元素記号と右下の数字で表したものです。
化学式の前に、大きな数字が付くことがあります。2H2Oのような前の数字は係数(けいすう)といい、分子が何個あるかを表します。2H2Oは水の分子が2個という意味で、水素の原子は2個×2で4個になります。
水のように2種類以上の元素でできた物を化合物(かごうぶつ)、酸素のように1種類の元素でできた物を単体(たんたい)といいます。見分け方は、単体・化合物・混合物の見分け方で扱っています。
覚える元素記号はこれだけ:H・C・N・Oなど10個
乙4の物理・化学でよく目にする元素記号を、10個にしぼります。まず、金属ではない非金属の6個です。硫黄(いおう)や塩素(えんそ)も、ここに入ります。
| 元素記号 | 元素名 | 出てくる物の例 |
|---|---|---|
| H | 水素 | 水素(H2)、水(H2O) |
| C | 炭素 | 二酸化炭素(CO2)、プロパン(C3H8) |
| N | 窒素 | 窒素(N2) |
| O | 酸素 | 酸素(O2)、一酸化炭素(CO) |
| S | 硫黄 | 硫黄(S) |
| Cl | 塩素 | 塩化ナトリウム(NaCl) |
次は金属の4個です。ナトリウムのNaとカリウムのKは、名前の頭の音と記号が合わないので、そのまま覚えます。
| 元素記号 | 元素名 | 手がかり |
|---|---|---|
| Na | ナトリウム | 塩化ナトリウム(NaCl)の Na |
| K | カリウム | ナトリウムと同じ列の金属 |
| Fe | 鉄 | 配管やタンクの材料 |
| Cu | 銅 | 電線に使う金属 |
元素記号の2文字目は小文字で書き、大文字か小文字かで意味が変わります。 たとえばCoはコバルトという元素の記号ですが、COは炭素と酸素が1個ずつの一酸化炭素です。
周期表とは、元素を、性質の似たものが同じ縦の列に並ぶように並べた表のことです。乙4で見るのは、次の3つの列と、金属か非金属かの区別です。
- 左の端の列(水素を除く):アルカリ金属。リチウム・ナトリウム・カリウムなどで、陽イオンになりやすい
- 右から2列目:ハロゲン。フッ素・塩素・臭素(しゅうそ)・ヨウ素などで、すべて非金属
- 右の端の列:貴ガス(きガス)。ヘリウム・ネオン・アルゴンなどで、化学的に安定している
表のまん中の部分の元素を遷移元素(せんいげんそ)といい、すべて金属です。貴ガスは、希ガスと書かれることもあります。
ここは覚えなくていい
周期表を全部並べて覚える必要はありません。列の番号(族)や、原子の中の陽子・中性子・電子の数の関係も、この記事では覚えなくてかまいません。原子の重さを表す原子量は、モルと分子量の計算で使います。
試験ではこう聞かれる:「金属はすべて燃えない」は誤り
1つめは、金属の性質です。金属には、たたくと薄く広がる展性(てんせい)と、引っぱると伸びる延性(えんせい)があり、熱や電気をよく通します。けれども「金属はすべて燃えない」は誤りで、粉にした金属は空気とふれる面積が広くなり、燃えることがあります。
2つめは、例外の金属です。リチウム・ナトリウム・カリウムは、水より軽い金属です。
水銀は、常温(じょうおん)で液体の金属です。常温とは、ふだんの気温のことです。
3つめは、元素の分類です。「ハロゲンは金属」は誤りで、ハロゲンはすべて非金属です。遷移元素は、すべて金属です。
4つめは、化学式から元素の種類を読む形です。C3H8のプロパンは、炭素と水素の2種類の元素だけでできた化合物です。 右下の数字は原子の個数で、元素の種類の数ではありません。
工場・現場ではこうなる:ガス検知器の画面はO2やCOで表示される
化学プラントで使うガス検知器には、O2、CO、H2S(硫化水素)のように、化学式で成分を表示するものがあります。O2は酸素、COは炭素と酸素が1個ずつ結びついた一酸化炭素で、人の体にとても有毒な気体です。右下の2があるかないかでCOとCO2は別の物になるので、表示を読み違えないようにします。
確認問題
問1 CO2の右下の小さな数字は、酸素原子の個数を表す。
答え:○
根拠:化学式の右下の小さな数字は、すぐ前の元素の原子の個数を表し、1のときは書きません。
なぜか:CO2は、炭素原子1個に酸素原子2個が結びついた分子です。炭素の右下に数字がないのは、1個なので省いているからです。
狙われる形:右下の数字を、分子の個数と説明した形で出ます。
問2 水素の気体は、水素原子が1個ずつ離れたまま存在している。
答え:×
訂正:水素の気体は、水素原子が2個結びついた分子(H2)として存在する。
根拠:原子がいくつか結びついて、安定した粒になったものを分子といいます。
なぜか:水素原子は、1個のままより2個で結びついたほうが安定します。そのため水素の気体は、H2という分子の集まりです。
狙われる形:原子と分子を入れかえ、気体の水素を原子のままとした形で出ます。
問3 金属はどれも水より重く、同じ体積の水より軽い金属はない。
答え:×
訂正:ナトリウムやカリウムのように、比重(ひじゅう)が1より小さく水より軽い金属もある。
根拠:金属の比重は種類によって違い、水より軽い金属もあります。
なぜか:比重が1より小さい物は、同じ体積の水より軽い物です。リチウム・ナトリウム・カリウムの比重は、どれも1より小さい値です。
狙われる形:金属をひとまとめにして、どれも水より重いとした形で出ます。
まとめ
化学式は、元素記号と右下の数字で、どの原子が何個あるかを表し、2H2Oのような前の数字は分子の個数です。元素記号はH・C・N・O・S・Cl・Na・K・Fe・Cuの10個から始めます。周期表は、アルカリ金属・ハロゲン・貴ガスの列と、金属か非金属かを見れば足ります。
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参考文献
- 『7日間で集中学習! 乙種4類危険物取扱者 王道問題集』飯島晃良、オーム社、第1版、1-1 共通の予備知識・2-1 物質の種類と変化 Amazonで見る
- 『乙種4類 危険物取扱者試験 令和8年版』公論出版、2-21 化学の基礎・2-26 元素の分類・2-31 主な気体の特性(最新版は令和9年前期版)最新版をAmazonで見る
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