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重要度:◎ よく問われます(市販問題集の頻出印と公式公開問題から。当サイトの判断)
最終確認:2026年9月24日
セルフスタンドで入れるガソリンは、見た目には1種類の液体に見えます。ところが中身は、たくさんの種類の物が混ざった混合物です。危険物乙4では、身近な物を単体・化合物・混合物の3つに見分ける問題が出ます。
この記事でわかること
- 純物質(じゅんぶっしつ)と混合物を分ける基準
- 純物質を、単体と化合物に分ける基準
- 同素体(どうそたい)と異性体(いせいたい)の違い
1つの化学式で書ける物が純物質、書けない物が混合物です。
純物質のうち、1種類の元素でできた物が単体、2種類以上の元素でできた物が化合物です。
ガソリンや空気は混合物、水や二酸化炭素は化合物、酸素や水素は単体です。
まず場面で:ガソリンも空気も「1種類の物」ではない
ガソリンを給油口に入れるとき、液は1種類の物に見えます。けれども中身は、炭素と水素でできた、たくさんの種類の物が混ざったものです。そのため、ガソリンは1つの決まった沸点を持たず、沸点に幅があります。
私たちが吸っている空気も同じで、窒素や酸素などが混ざったものです。一方、水という物質は、水素と酸素が決まった割合で結びついた1種類の物です。見た目ではなく、中身が1種類の物かどうかで分けるのが、この記事の見分け方です。
単体・化合物・混合物は「1つの化学式で書けるか」で見分ける
物は、まず純物質と混合物に分けられます。純物質とは、1種類の物だけでできていて、1つの化学式で表せる物のことです。混合物とは、2種類以上の純物質が、結びつかずに混ざり合った物のことです。

純物質は、さらに単体と化合物に分けられます。単体とは、1種類の元素だけでできた純物質のことで、酸素(O2)や水素(H2)がその例です。化合物とは、2種類以上の元素が結びついてできた純物質のことで、水(H2O)や二酸化炭素(CO2)がその例です。
化合物の中の元素は結びついているので、水は「水素と酸素の混合物」ではありません。 混合物は、蒸留などの方法で元の純物質に分けられます。一方、水を水素と酸素に分けるには、電気分解という化学変化が要ります。
単体は1色だけのブロックで組んだ作品、化合物は何色かのブロックをくっつけて組んだ1つの作品です。混合物は、いくつもの作品を、くっつけずに1つの箱に入れたものにあたります。正確には、化合物は元素どうしが化学的に結びついた物で、混合物は純物質どうしが結びつかずに混ざった物です。
元素とは、物をつくるもとになる成分の種類のことで、酸素・水素・炭素などがあります。原子と分子の違いは、物理・化学の化学式の読み方の記事で扱います。
化学式の読み方の超入門:元素記号10個とH2Oが読めれば足りる
覚える例はこれだけ:水は化合物、食塩水は混合物
覚えるのは、試験で並べられやすい物が3つのどれに入るかです。硫黄(いおう)や水銀のように、元素の名前がそのまま物の名前になっている物は単体です。ただし、オゾンのように、元素の名前と違う名前の単体もあります。
| 分類 | 例 | 見分けの目印 |
|---|---|---|
| 単体 | 水素、酸素、窒素、硫黄、水銀 | 1種類の元素だけ |
| 化合物 | 水、二酸化炭素、エタノール、塩化ナトリウム、鉄さび | 2種類以上の元素が結びつく |
| 混合物 | 空気、ガソリン、灯油、食塩水 | 1つの化学式で書けない |
食塩は塩化ナトリウムという化合物ですが、食塩を水に溶かした食塩水は混合物です。水に何かを溶かした液は、溶かした物が純物質でも混合物です。 名前に「水」が付かない液でも、水に溶かしたものかどうかを確かめます。
同じ元素でできた単体でも、原子の並び方が違い、性質も違う物があります。これを同素体といい、酸素とオゾン、ダイヤモンドと黒鉛(こくえん)がその例です。同素体は、酸化(さんか)と還元(かんげん)の見分けでも出てきます。
異性体とは、分子式が同じでも、原子のつながり方が違う化合物のことです。エタノールとジメチルエーテルは、どちらも炭素2個・水素6個・酸素1個でできた異性体です。
ここは覚えなくていい
混合物を分ける方法の細かい名前(再結晶や抽出など)は、この記事では覚えなくてかまいません。異性体の構造式や、同素体の組をすべて覚える必要もありません。
試験ではこう聞かれる:「水は水素と酸素の混合物」は誤り
1つめは、化合物を混合物とする形です。「水は水素と酸素の混合物」「二酸化炭素は炭素と酸素の混合物」は、どちらも誤りです。元素が結びついて1つの化学式で書けるので、化合物です。
2つめは、混合物を化合物とする形です。「空気は窒素と酸素の化合物」は誤りで、空気は混合物です。「食塩水は食塩と水の化合物」も誤りで、食塩水は混合物です。
3つめは、さびの扱いです。「鉄のさびは単体」は誤りです。鉄は単体ですが、さびは鉄と酸素が結びついた化合物です。
4つめは、同素体と異性体の入れかえです。「エタノールとジメチルエーテルは同素体」は誤りで、異性体です。同素体は同じ元素でできた単体どうし、異性体は分子式が同じ化合物どうしです。
工場・現場ではこうなる:製品は純度、燃料は成分の幅で見る
化学プラントでは、蒸留でつくった溶剤などの製品は、分析で純度を確かめてから出荷します。ガソリンや灯油のような燃料は混合物なので、1つの化学式ではなく、成分の範囲や性状の値で品質を見ます。同じ「ガソリン」でも、季節や製品によって成分の割合が少し違います。
確認問題
問1 空気の中の窒素と酸素は結びつかずに混ざっているので、空気は混合物である。
答え:○
根拠:2種類以上の純物質が、結びつかずに混ざっている物を混合物といいます。
なぜか:窒素も酸素も、空気の中ではそれぞれ元の分子のままです。1つの化学式では表せないので、純物質ではありません。
狙われる形:空気を化合物とした形で出ます。
問2 鉄のさびは鉄の原子をふくむので、単体に分けられる。
答え:×
訂正:鉄のさびは鉄と酸素が結びついた化合物で、単体ではない。
根拠:2種類以上の元素が結びついてできた純物質を、化合物といいます。
なぜか:さびには鉄の原子のほかに、酸素の原子も結びついています。元素が2種類になっているので、単体ではなく化合物です。
狙われる形:元の金属の名前から、さびを単体とした形で出ます。
問3 黒鉛(こくえん)とダイヤモンドは、同じ炭素の元素からできた同素体(どうそたい)である。
答え:○
根拠:同じ元素からできていて、原子の並び方が違うために性質の違う単体どうしを、同素体といいます。
なぜか:ダイヤモンドはとても硬く、黒鉛はやわらかくて鉛筆のしんに使われます。どちらも炭素ですが、原子のつながり方が違います。
狙われる形:同素体を異性体と呼びかえた形で出ます。
まとめ
物は、1つの化学式で書ける純物質と、書けない混合物に分かれます。純物質のうち、1種類の元素でできた物が単体、2種類以上の元素が結びついた物が化合物です。水や二酸化炭素は化合物、空気・ガソリン・灯油・食塩水は混合物で、水に何かを溶かした液は混合物になります。
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参考文献
- 『7日間で集中学習! 乙種4類危険物取扱者 王道問題集』飯島晃良、オーム社、第1版、2-1 物質の種類と変化 Amazonで見る
- 『乙種4類 危険物取扱者試験 令和8年版』公論出版、2-20 単体・化合物・混合物(最新版は令和9年前期版)最新版をAmazonで見る
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