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「甲種は全部で何問あるのだろう」
「合計で60%正解すれば、苦手科目があっても合格できるのだろうか」
そんな疑問を解決します。
甲種の3科目と問題数
各科目60%以上を正解数に直した合格ライン
2時間30分・五肢択一式・実技なしという試験方式
総正解数が多くても不合格になる具体例
先に結論を言うと、危険物取扱者甲種は、3科目45問を2時間30分で解く五肢択一式の筆記試験です。実技試験はありません。
もっとも重要なのは、合格基準が「合計60%以上」ではなく「3科目それぞれ60%以上」であることです。
最低限必要な正解数は、法令9問、物理学・化学6問、性質・火災予防・消火12問です。どれか1科目でも基準を下回ると、総正解数が多くても不合格になります。
※試験制度は2026年8月23日に、一般財団法人消防試験研究センターの公式サイトで確認しています。
甲種試験の全体像
甲種試験の基本情報をまとめると、次のとおりです。
| 項目 | 甲種の内容 |
|---|---|
| 試験科目 | 3科目 |
| 問題数 | 45問 |
| 試験時間 | 2時間30分 |
| 出題形式 | 五肢択一式の筆記試験 |
| 解答方法 | マーク・カード |
| 実技試験 | なし |
| 合格基準 | 3科目それぞれ60%以上 |
3科目は、一つの試験としてまとめて実施されます。
「45問のうち何問正解したか」だけを見るのではなく、法令、物理学・化学、性質・火災予防・消火の3つに分けて得点を管理することが重要です。
資格の対象範囲や甲種・乙種・丙種の違いから確認したい場合は、危険物取扱者甲種とは?できること・乙種との違いを先に読んでください。
試験科目と問題数
甲種の試験科目と問題数は、次の3区分です。
| 試験科目 | 問題数 | 全45問に占める割合 |
|---|---|---|
| 危険物に関する法令 | 15問 | 約33.3% |
| 物理学及び化学 | 10問 | 約22.2% |
| 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 | 20問 | 約44.4% |
| 合計 | 45問 | 100% |
危険物に関する法令:15問
消防法令に基づく危険物の分類、指定数量、製造所等の手続き、位置・構造・設備、危険物取扱者、貯蔵・取扱い、運搬などが対象です。
この記事では問題数と合格基準に絞ります。具体的に何が出やすいかは、別記事「法令の出題傾向と勉強法」で扱います。
物理学及び化学:10問
燃焼、消火、静電気、化学反応式、気体、熱、酸・塩基、酸化還元、有機化学など、危険物を理解するための物理学・化学が対象です。
3科目のうち問題数が最も少なく、1問が科目成績に与える影響は10ポイントです。苦手分野を丸ごと捨てると、60%を下回りやすい科目でもあります。
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法:20問
第1類から第6類までの共通性質、個別物質の性状、貯蔵・取扱い、火災予防、消火方法が対象です。
全45問のうち20問を占める最大の科目です。ただし、この科目で高得点を取っても、法令または物理学・化学が60%未満なら合格できません。
合格基準は3科目それぞれ60%以上

消防試験研究センターは、危険物取扱者試験の合格基準を「試験科目ごとの成績が、それぞれ60%以上」としています。
甲種では3科目すべてが判定対象です。一つでも60%未満があれば不合格になります。
合格に必要な最低正解数
各科目の60%を正解数に直すと、次のようになります。
| 試験科目 | 問題数 | 合格に必要な正解数 | 誤答できる上限 |
|---|---|---|---|
| 危険物に関する法令 | 15問 | 9問以上 | 6問 |
| 物理学及び化学 | 10問 | 6問以上 | 4問 |
| 性質・火災予防・消火 | 20問 | 12問以上 | 8問 |
ちょうど合格ラインなら、9問+6問+12問で合計27問正解です。
ただし、「45問中27問以上なら必ず合格」という意味ではありません。27問以上を取り、さらに3科目それぞれの最低正解数を満たす必要があります。
総正解数だけでは合格できない

極端な例で考えてみましょう。
| 試験科目 | 正解数 | 科目成績 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 法令 | 15問中15問 | 100% | 合格基準を満たす |
| 物理学・化学 | 10問中5問 | 50% | 合格基準未達 |
| 性質・火災予防・消火 | 20問中20問 | 100% | 合格基準を満たす |
| 合計 | 45問中40問 | 約88.9% | 不合格 |
全体では40問も正解していますが、物理学・化学が50%なので不合格です。
得意科目で苦手科目を完全に補うことはできません。学習計画や模擬試験では、総合点より先に「3科目すべて60%以上か」を確認してください。
試験時間は2時間30分
甲種の試験時間は2時間30分、分に直すと150分です。
45問へ均等に配分すると、1問あたりの平均は約3分20秒になります。
150分 ÷ 45問 = 約3分20秒/問
ただし、これは試験全体をつかむための単純平均です。暗記問題と計算問題では必要な時間が異なるため、すべての問題を3分20秒で解く必要はありません。
この記事で押さえたいのは、45問を解くだけでなく、迷った問題へ戻る時間とマーク確認の時間も150分の中に含まれることです。
科目別の時間配分、後回しにする問題の基準、見直し時間の作り方は、別記事「模擬試験の使い方と2時間30分の時間配分」で詳しく扱います。
出題形式は五肢択一式・実技試験なし
甲種は、5つの選択肢から答えを選ぶ五肢択一式の筆記試験です。解答にはマーク・カードを使用します。
実技試験はありません。危険物を実際に取り扱う操作や、口頭試問を受ける試験ではありません。
知識問題だけでなく、計算によって選択肢を絞る問題もあります。しかし解答方法そのものは、すべて選択式です。
問題文では「正しいもの」「誤っているもの」など、選ぶ条件を読み分ける必要があります。具体的な出題パターンは、別記事「甲種の出題傾向と科目別攻略順」で整理します。
試験構造から分かる3つの注意点
1. 物理学・化学は1問の影響が大きい
物理学・化学は10問なので、1問が科目成績の10ポイントに相当します。
6問正解なら60%で合格基準を満たしますが、5問正解では50%です。わずか1問の差で合否基準をまたぎます。
計算問題をすべて捨てる、苦手な有機化学を完全に捨てる、といった大きな切り捨ては慎重に判断する必要があります。
2. 性質・消火は最大科目でも他科目を捨てられない
性質・火災予防・消火は20問で、全45問の約44.4%を占めます。学習量も多く、重要な科目です。
一方、20問すべて正解しても、法令や物理学・化学が60%未満なら不合格です。
問題数が多い科目へ学習時間を多めに配分しつつ、3科目を並行して基準以上へ引き上げる必要があります。
3. 演習結果は総合点ではなく科目別に記録する
問題演習では、正解数を次の3欄へ分けて記録してください。
- 法令:15問中何問正解したか
- 物理学・化学:10問中何問正解したか
- 性質・火災予防・消火:20問中何問正解したか
模擬試験で合計30問正解しても、科目別の内訳が分からなければ、本試験の合格基準を満たしたか判断できません。
将来作成する学習アプリでも、総合正答率だけでなく、3科目ごとの60%到達を表示する設計にします。
よくある質問
甲種は何問正解すれば合格ですか
法令9問以上、物理学・化学6問以上、性質・火災予防・消火12問以上が必要です。最低ラインをすべて満たすと、合計27問正解になります。
45問中27問正解なら必ず合格ですか
いいえ。合計27問以上でも、どれか1科目が60%未満なら不合格です。3科目それぞれの正解数を確認してください。
実技試験はありますか
ありません。甲種は五肢択一式の筆記試験で、マーク・カードを使用します。
試験時間は何分ですか
150分です。時間表記では2時間30分です。45問で単純平均すると1問あたり約3分20秒ですが、実際は問題の種類に応じて時間を配分します。
合格基準は毎年変わりますか
2026年8月23日時点の公式案内では、各科目60%以上です。試験制度は変更される可能性があるため、受験前に消防試験研究センターの最新案内を確認してください。
次に確認すること
試験構造を理解したら、自分の現在地に合わせて次へ進みます。
まだ受験資格を確認していない人は、危険物取扱者甲種の受験資格を4ルートで判定を確認してください。
受験資格を満たしている人は、次に試験日・申込方法・受験料を確認します。申請後は「甲種の出題傾向と科目別攻略順」で、3科目の学習順序を決めます。
まとめ
危険物取扱者甲種の試験構造は、次のとおりです。
- 危険物に関する法令:15問
- 物理学及び化学:10問
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法:20問
- 合計45問、試験時間2時間30分
- 五肢択一式の筆記試験、実技試験なし
- 合格基準は3科目それぞれ60%以上
合格に必要な最低正解数は、法令9問、物理学・化学6問、性質・火災予防・消火12問です。
総正解数が多くても、1科目が60%未満なら合格できません。模擬試験や問題演習では、必ず科目別に正解数を記録しましょう。
参考文献
- 工藤政孝『わかりやすい!甲種危険物取扱者試験』弘文社、受験案内(PDF p.19) Amazonで見る
- 公論出版『甲種危険物取扱者試験 令和8年版』試験科目と合格基準(PDF p.4) Amazonで見る
- 一般財団法人消防試験研究センター「試験科目及び問題数」(2026年8月23日閲覧)
- 一般財団法人消防試験研究センター「試験の方法」(2026年8月23日閲覧)
化学プラント大全 
