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「危険物取扱者免状をなくした。今住んでいる県へ申請すればよいのだろうか」
「再交付は、紛失してから10日以内に申請しなければならないのだろうか」
「汚れたり割れたりした免状も、再交付の対象になるのだろうか」
そんな疑問を解決します。
先に結論を言うと、危険物取扱者免状を亡失・滅失・汚損・破損した場合は、再交付を申請できます。
申請先は、免状を交付した都道府県、または過去に免状を書き換えた都道府県です。現在の居住地や勤務地へ自由に申請できるわけではありません。
試験で特に重要なのは期限です。再交付申請そのものに「紛失から10日以内」という期限はありません。10日以内なのは、再交付を受けた後で紛失した旧免状を発見した場合の提出期限です。
免状を紛失・汚損したら再交付を申請できる
危険物の規制に関する政令第35条は、再交付の対象を次の四つに分けています。

- 亡失:免状を失い、所在が分からない
- 滅失:火災などで免状そのものがなくなった
- 汚損:汚れなどで記載内容を確認しにくい
- 破損:割れ、折れ、欠損などで使用に支障がある
法令の表現は「再交付を申請することができる」であり、再交付自体を一律の義務として定めたものではありません。
ただし、移動タンク貯蔵所で危険物を移送するために乗車する危険物取扱者は、免状原本を携帯します。資格確認や業務で免状が必要な人は、紛失したままにせず、勤務先へ報告して再交付を進めてください。
「10日以内」は再交付申請の期限ではない
免状の再交付では、「10日以内」の対象を取り違えないことが最重要です。
| 場面 | 期限 | 必要な対応 |
|---|---|---|
| 免状を紛失し、再交付を申請する | 法令上の10日以内という期限はない | 交付地または書換え地へ申請する |
| 再交付後に、紛失した旧免状を発見した | 発見から10日以内 | 再交付を受けた都道府県知事へ旧免状を提出する |
「紛失した日から10日以内に再交付を届け出る」という選択肢は誤りです。再交付後に旧免状を見つけたときの提出期限と入れ替えています。
旧免状を発見しても、新しい免状と二枚を使い分けてはいけません。再交付を受けた申請先へ、発見した旧免状を提出します。
再交付の申請先は交付地または書換え地
再交付を申請できるのは、次のいずれかです。
- その免状を交付した都道府県知事
- 過去にその免状を書き換えた都道府県知事
実際の窓口は、道府県では消防試験研究センターの各支部、東京都で交付または書換えをした場合は中央試験センターが案内しています。
再交付は、現在の居住地や勤務地の都道府県へ自由に申請できる手続きではありません。これは、居住地・勤務地でも申請できる免状の書換えと混同しやすい点です。
免状をどこで交付・書換えしたか分からない場合は、手当たり次第に送付せず、消防試験研究センターの支部へ事前に確認してください。
紛失・滅失と汚損・破損で添付物が違う
再交付の理由によって、現在の免状を添付するかどうかが変わります。

| 再交付の理由 | 現在の免状 | 判断 |
|---|---|---|
| 亡失・滅失 | 手元にないため添付できない | 申請書類と本人確認等を申請先の案内に従って準備 |
| 汚損・破損 | 手元にある | 申請書にその免状を添えて提出 |
消防試験研究センターの共通案内では、再交付申請書、写真1枚、返送用封筒、手数料を納付した証明などを準備します。破損・汚損の場合は、現在の免状も添付します。
写真は縦4.5cm×横3.5cmで、申請前6か月以内に撮影した正面・無帽・無背景のものが案内されています。本人確認書類の写しや、オンライン講習の受講証明書・修了証を求められる場合もあります。
支部独自の申請書や納付方法があるため、書類を印刷する前に実際の申請先の案内を確認してください。
再交付を5ステップで進める
1. 免状が本当に見つからないか確認する
保管場所、勤務先、財布、車内、提出中の書類を確認します。勤務で免状を使う場合は、紛失した可能性を勤務先へ共有してください。
2. 交付地または書換え地を特定する
過去の免状の写し、申請控え、勤務先の資格台帳などから、交付または書換えをした都道府県を確認します。
3. 申請先支部の最新案内を開く
申請書、受付方法、手数料の納付方法、返送用封筒、本人確認書類の扱いは、申請先によって異なります。
4. 必要書類をそろえて提出する
共通案内では、次のものを確認します。
- 危険物取扱者免状書換・再交付申請書
- 写真1枚
- 汚損・破損の場合は現在の免状
- 郵送受領用の返送用封筒
- 手数料を納付した証明
- 申請先が求める本人確認書類等
再交付手数料は1,900円ですが、納付方法や郵送料は都道府県ごとに確認してください。
5. 新しい免状を受け取り、旧免状発見時に返納する
新しい免状を受け取ったら、氏名、種類、交付情報、写真を確認します。
その後に亡失した旧免状を見つけた場合は、発見から10日以内に、再交付を受けた都道府県知事へ提出します。
再交付までの実務上の注意
再交付を申請しただけで、免状原本を携帯していることにはなりません。
移動タンク貯蔵所で危険物を移送するために乗車する場合、免状の写し、スマートフォン画像、再交付申請書の控えは、免状原本の代わりになりません。
免状原本が必要な業務は、新しい免状を受け取るまで勤務先の責任者と対応を調整してください。無理に乗務を続けず、資格者の交代など事業所の手順に従います。
また、紛失した免状の悪用が心配な場合の届出や社内報告は、法令上の再交付手続きとは別です。申請先、警察、勤務先の規程に応じて確認してください。
試験で出る4つのひっかけ
免状再交付の問題では、次のすり替えが頻出です。
- 「再交付後に旧免状を発見してから10日以内」を「紛失してから10日以内」に変える
- 「交付地または書換え地」を「現在の居住地または勤務地」に変える
- 「汚損・破損では現物を添付」を「現物を添付しなくてよい」に変える
- 「再交付を申請できる」を「再交付は常に義務」と断定する
「申請先は交付・書換え」「現物があれば添付」「10日は発見後」の三点で判定してください。
よくある質問
再交付は紛失から10日以内ですか
いいえ。再交付申請に法令上の10日以内という期限はありません。10日以内なのは、再交付後に紛失した旧免状を発見した場合の提出期限です。
今住んでいる都道府県へ申請できますか
現在の居住地だけを理由に申請先にはできません。免状を交付した都道府県、または免状を書き換えた都道府県へ申請します。
汚れて読みにくい免状も再交付できますか
できます。汚損・破損による再交付では、現在の免状を申請書へ添えて提出します。
再交付後に古い免状が見つかりました
発見から10日以内に、再交付を受けた都道府県知事へ旧免状を提出します。新旧二枚を使い分けないでください。
免状のコピーで仕事を続けられますか
移動タンク貯蔵所の移送時など、法令上免状原本の携帯が必要な場面では代用できません。勤務先と業務調整し、新しい免状を受け取ってから原本を携帯します。
次に読む記事
新規交付、写真書換え、氏名・本籍地書換えを含む全体像は、危険物取扱者甲種の免状交付申請と書換えで確認してください。
免状原本を携帯する必要がある場面は、危険物取扱者免状の携帯義務で整理しています。
違反点数による免状の返納命令は、危険物取扱者免状の返納命令を参照してください。
学習全体の順番は、危険物取扱者甲種の完全攻略ロードマップへ戻って確認してください。
まとめ
危険物取扱者免状の紛失・再交付をまとめます。
- 亡失、滅失、汚損、破損は再交付の対象
- 申請先は、免状を交付した都道府県または書換えをした都道府県
- 再交付申請そのものに、紛失から10日以内という期限はない
- 汚損・破損の場合は、現在の免状を申請書へ添付する
- 再交付後に旧免状を発見した場合は、発見から10日以内に提出する
- 手数料の納付方法、返送用封筒、本人確認書類は申請先の最新案内で確認する
- 免状原本が必要な業務は、新しい免状を受け取るまで勤務先と調整する
試験では「10日は再交付の期限ではなく、旧免状発見後の提出期限」、実務では「交付地・書換え地を確認してから申請」と覚えてください。
参考文献
- 工藤政孝『わかりやすい!甲種危険物取扱者試験』弘文社、免状の再交付 Amazonで見る
- 公論出版『甲種危険物取扱者試験 令和8年版』免状の諸手続 Amazonで見る
- e-Gov法令検索「危険物の規制に関する政令」(第35条)
- 一般財団法人消防試験研究センター「再交付」
- 一般財団法人消防試験研究センター「書換・再交付等申請書」
化学プラント大全 
