会社のために新しいことにチャレンジしているのに、なぜこんなに抵抗に合うのだろう。
若手社員が強烈に抵抗されたときの対処法は?
そんな悩みを解決します。
生産技術の仕事がきつい理由の一つが、「上の立場の相手から強烈に抵抗される」ことではないでしょうか。
生産技術の仕事は実績のない新しいプロセス、設備、システムを導入する機会が多くあります。
強烈な抵抗にあっても、めげずに乗り越えなければ新しいものは導入できません。
この記事を読めば、若手社員が強烈な抵抗に合ったときの対処法がわかり、プロジェクトを円滑に進められるようになるはずです。
・強烈に抵抗されたときの対処法
・相手をソーシャルスタイルに分類する
・リーダー気質のドライビングタイプの対処法
・抵抗されたときにしてはいけないこと
私は大学で化学工学を学び、化学メーカーで6年間生産技術の仕事をしてきました。
その経験をもとに分かりやすく解説します。
若手社員が強烈に抵抗されたときの対処法
私の経験上、新規のプロセスや設備で投資額が大きいほど強烈に抵抗されることが多くなります。
また、そういった相手は「キーマン」であることが多いです
プロジェクトを円滑に進めるには、キーマンを「いかに説得するか」が重要です。
私の経験をもとに、以下の順番で説明します。
- なぜ抵抗されているのか理解する
- 相手をソーシャルスタイルに分類する
- ドライビングタイプの対処方法
- 抵抗されたときにしてはいけないこと
なぜ抵抗されているのか理解しよう
相手が抵抗している目的を考えることが最も重要だと思います。
例えば以下の理由が考えられます。
- 自分が考えていた内容と違い、納得できない
- 内容が十分に把握できておらず、もっと知りたいと思っている
- 失敗すると思っている
- 若手社員の教育
相手の目的がわかれば対処法も見えてきます。
相手の目的を満たしてあげることで納得させることができます。
相手をソーシャルスタイルで分類しよう
ソーシャルスタイルとは、人の表情、態度、行動などを観察して人を4つのタイプに分類したものです。
相手の特性に合わせた対応ができればコミュニケーションがうまくいきます。
まずは簡単に4つの分類をご紹介します。
抵抗に合ったことがある方は、その相手がどれに当てはまるか確認してみてください。
- ドライビング:自己主張→強、感情表現→弱
リーダー気質。早口で断定的にしゃべる。上から目線、威張る、怖そうと感じさせる。 - エクスプレッシブ:自己主張→強、感情表現→強
おしゃべり好き。盛り上げ役の宴会部長タイプ。 - エミアブル:自己主張→弱、感情表現→強
人間関係に波風立てない。穏やか。役に立ちたい。断るのが苦手。 - アナリティカル:自己主張→弱、感情表現→弱
しっかり計画、事前準備をする。ミスが少ない。コツコツ継続。
私の経験上、強烈な抵抗をしてくる人のほとんどは①ドライビングタイプです。
そのため、ドライビングタイプの対処法をご紹介します。
ソーシャルスタイルをもと知りたい方はこちらをどうぞ。
自分がどれに当てはまるか診断もできます。
株式会社WOWOWコミュニケーションズ 公式ブログ
ソーシャルスタイル理論とは?相手の心をつかむコミュニケーション – 株式会社WOWOWコミュニケーションズ 公式ブログ
自己診断できるので面白いですよ。私はアナリティカルタイプでした。
ドライビングタイプの対処法
ドライビングタイプは自分がコントロールしたい、リーダー気質な方です。
ドライビングタイプのコミュニケーションの特徴
- 指示命令など一方的
- じっくり聞くのが苦手
- 相手の話を遮る
- 優柔不断な相手にイライラする
- 意見を戦わせることを恐れない
こんなリーダー気質なキーマン、あなたの会社にもいませんか?
ドライビングタイプに強烈に抵抗されたとき私が実践して効果のあった対処法は3つです。
- 言いたいことをすべて吐き出させる
- 一度持ち帰る
- 冷めた頃に網羅的な回答を用意して説明する
- 最終手段
まずは、聞き役に徹しましょう。
ドライビングタイプはとにかく主張が強いので、最初はこちらの意見に「聞く耳持たず」ということも多いです。
そのため、言いたいことをすべて吐き出させること、主張の内容と目的を理解することが大切です。
そして、こちらが若手の場合には「教育目的」であることも多いので、相手の意見を聞き終えたときには
「アドバイスありがとうございます。一度持ち帰り、上司とも相談してきます。」
など相手の主張をしっかり受け止めたことを伝えましょう。
相手の意見を聞き終えたら、一度持ち帰るようにしましょう。
理由は3つです。
①相手が熱くなっていること
②これから自分が説明することを網羅的にまとめる必要があること
③自分が説明することに上司の同意を得る必要があること
どれにも当てはまらない場合は、即答してしまっても良いかもしれません。
相手の熱が冷めた頃に網羅的な回答を用意して説明しに行きましょう。
こちらが若手であれば、自分の上司の同意を得ている意見であることも伝えましょう。
どんなに誠実でも、実績のない若手社員は信用が薄いものです。
この意見は会社で信頼のある上司の同意を得ているということで、信頼性が高まります。
ここまでやっても相手が抵抗してくるときは、若手では説明することが難しい問題の可能性があります。
そんなときは最終手段です。相手と対等以上の役職の上司に出動してもらいましょう。
目には目をです。上司には、これまでの経緯をしっかり説明します。
なるべく、自分で解決しようとすることで交渉スキルと信頼がアップしますので、まずは自分で解決できないか考えることが重要だと思います。
抵抗されたときにしてはいけないこと
抵抗されたときにしてはいけないことは以下の3つです。
これをしてしまうと、さらなる問題に発展し、信頼も失いかねません。
- その場しのぎのウソをつく
- 安易に反論する
- めんどくさい感情を顔に出す
プロジェクトを進めたい気持ちが強いと、つい嘘をついて話を通したくなります。
しかし、嘘をついてしまうと後々困るのは自分です。
あくまで、正直に伝えましょう。
もし、相手がたとえ正しくないことを主張していたとしても、その場で反論したり指摘することは控えましょう。
強烈に抵抗されているときは、「聞く耳持たず」ということが多いと思います。
まずは相手が自分に何を伝えたいのか理解することに集中しましょう。
強烈に抵抗してくる相手は、何か目的があるはずです。
相手には目的があり、自分が正しいと思って抵抗してきています。
相手の主張はアドバイスとして受け取り、しっかり検討して回答していきましょう。
感情を顔に出すメリットは必要は一切ないはずです。
まとめ
若手社員が強烈な抵抗に合ったときの対処法を解説しました。
プロジェクトを円滑に進めるためには、相手やキーマンをいかに説得し味方につけるかが重要です。
相手に合った対処ができれば、きっと相手は納得してくれるはずです。
相手の目的やソーシャルスタイルを理解し、誠実な対応を心がけていきましょう。
誠実な対応の積み重ねが信頼となるので頑張りましょう!